自由研究は未完成でもいい?
先日(8月24日)、東京FMのラジオ番組「ONE MORNING」にコメント出演させていただきました。
テーマは夏休みの宿題、特に自由研究についてです。
今年は他のメディアも含めて、自由研究に関する取材の依頼やお問い合わせがとても多いのですが、コロナ禍、なかなかお出かけもできない中、どうしたものかと困っているご家庭が多いのかもしれません。
夏休み自由研究は「もっと自由に、もっと遊んで」わくわく系理科の辻義夫先生に聞く
特に夏休みはとても忙しい中学受験生のお子さんたちは、あまり時間や労力をかけることもできず、親御さんも頭を悩ませているかもしれませんね。
そもそも今回ラジオ取材のきっかけとなったのは、他のメディアで僕が取材にお答えした際「自由研究は完璧でなくてもよい」という話をしているの担当の方が読まれたことのようです。
「未完成で自由研究を提出してもよいのですか?」との質問ですが、僕の答えは「もちろんです」です。
あえて未完成をお勧めするわけではないですが、そのように伝えたのは「とても立派なものを仕上げなければならない」という思いから手が動かない、進まないと困っている子が多いことを知っているからです。
あることをテーマに実験や観察をしたとして、その結果が当初の予測(自由研究の開始前の予測は必ずしておくようにしましょう。このあたりの手順も他の記事や取材、動画などでお伝えしているのですが、一通りの手順が分からないので自由研究は「難しい」と感じているお子さんも多いようです)の通りにならなかったとしても、それはそれで立派な研究結果だと自信を持っていいと思うのです。
自分なりに予測を立て、その予測が正しいかどうかを、実験や観察を通して検証する。
その検証結果がどうだったかを受け止めるのが研究で、どのような結果となっても、それは決して失敗ではありません。
「今回の研究ではわからなかったので、次回このようなことを確かめたい」という結論でもいいですね。
かっこいいと思います。
立派なものを仕上げてそれを提出することが目的ではなく、自分なりに考えて結論めいたものが手に入れば、それが何よりの収穫です。
そんなことをラジオでお伝えしたのですが、MCのユージさんたちにも「なるほど」「それなら何とかなりそう」と言っていただけました(^^)
何かと忙しい受験生、ご家庭ですが、家にいる時間が以前より長くなり、できないことも多くありますが、この環境だからこそ発見できることも探せばあります。
家の中にだって、バルコニーのように外につながっていて風や日差しを感じられる場所もあれば、お風呂や台所のように水を使っていろいろな実験ができる場所もあります。
(ご家庭のいろいろな場所で手近に楽しむ実験に関しても、動画や雑誌の取材などでお答えしていますが、このブログでもご紹介していこうと思います)
夏が終わり新学期が始まります。
新型コロナウィルスの感染拡大で、分散登校やオンライン授業なども併用されるところが多いようですが、引き続き日常に「発見」がたくさんある生活を送っていきましょう。