プラネタリウムでリアルに星座観測授業
2018年12月18日（火）、19日（水）、「コスモプラネタリウム渋谷」において「中学受験で遊ぼう！ 辻・アインシュタイン・ホメ夫のわくわく系理科実験」というイベントを行いました。
8月の第1回開催に引き続き、今回もメイン講師は辻、そしてコスモプラネタリウム渋谷の「癒やしの解説員」永田美絵さん、「旅する解説員」佐々木勇太さんたちと一緒に、子どもたちと星の動きを天球上で観測し、記録し、考えるというもの。
■リアルに実感できるのは本物以上？
私はよく、子どもたちには「本物体験」をさせましょう、というお話をします。
「本物体験」というと、なにかとても「特別なこと」を体験させなければならないと感じてしまう方もいるようです。
本物の芸術作品を見せるために美術館に連れて行かなくちゃ、とか、本物のオペラを見せなくちゃ、とか。
でも私が言う「本物体験」とは、そんな特別なことではなく「本物の水や空気や土、空や動植物に触れましょう」といった意味です。
太陽や月や星についても同じで、空を見上げて「あ、月が出てる！」から始まり「なんであんなに光ってるの？」という疑問を持ったり「（他の恒星たちにくらべれば）とても地球に近いところに浮いてるんだ」といったことを知ることで、われわれが途方も無い宇宙の片隅にある地球という星の上で「奇跡」としかいいようがない状態で生活を送っているということが、子どもなりに少し実感できるのではないかと思っています。
そんな「奇跡」を実感したことがある子にとっては、中学受験の天体の勉強は「机の上で無味乾燥な暗記の作業をするもの」ではなく、知識を得て問題を考えるたびに驚きや発見を与えてくれるものになります。
さて今回の企画は、そんな奇跡の体験にうってつけの「場」が、実はプラネタリウムではないかというアイデアから始まっています。
実際に動く星を天球の中で観察しながら、「地球が自転、公転しているから星が動いて見える」ということをリアルに実感し、感動し、納得する。
実物である星の観測はもちろん価値あることなのですが、天体の動きを何倍速にもして目で動きを追って確かめられるのは、プラネタリウムならではです。
■見て、体感して確かめる
中学受験に限らず、理科での天体の勉強では、天球上を星が動いている図を習います。
この天球の中に君がいて、見上げた空がこの天球だとすると、星はこういうふうに動いているんだよ、ということを習うわけですが、それをリアルに「実感」できている子は、実はわずかです。
それは、実際にその天球の中に自分が入っていたら、という想像力だけに依存しているからです。
想像力は大切なのですが、その「種」となる体験が手前にあることで、何倍にもリアルに実感できるようになります。
このイベントでは子どもたちと一緒に、実際に星の動き、空の様子を観察し、考えます。
自分たちの足の真下にある大きな地球が、地面が実は動いているということをリアルに実感してほしい、というのが大きな目的の1つです。
■次回は2019年4月 プラネタリウムでお会いしましょう
私の講義は「わくわく系中学受験理科」と言われていて、とにかく楽しんで理科の成績を上げちゃおう、ということを目標としています。
勉強なんだから楽しいことばかりじゃないよ、というご意見もあるかもしれません。
挫けそうになりながらも努力するというシーンも、勉強、特に受験勉強にはあるし、必要なことだとも思います。
でも、そうやってウンウン唸って頭をひねること自体が楽しいと感じるのは「今まで知らなかったことを知りたい」という好奇心を子どもたちが持っているから。
大人だって、持っていますよね？
今回のイベントは「親子参加」できる形にしたのですが、星の動きを観察してスケッチしておられるお父さん、お母さんたちの眼差しが、お子さんたちとまったく同じだったことも、とても印象的でした。
「中学受験で遊ぼう！ 辻・アインシュタイン・ホメ夫のわくわく系理科実験」コスモプラネタリウム渋谷での天球授業、次回は2019年4月開催の予定です。
みなさん、渋谷の天球の下でお会いしましょう(^^)
