4年生、5年生は学校選びの準備を
■入試が近づいています
6年生はいよいよ11月ということで、入試が近づいていますね。
各塾で学校別の模試なども行われ、その結果や過去問の手応えなどから、具体的な受験校、受験計画を決めていく時期に差し掛かっています。
これは6年生に限りませんが、志望校や受験校を決める際、塾の発表している「80%合格偏差値」といったものを参考にすると思います。
それはそれで間違ったことではないのですが、ちょっと心に留めておいていただきたいことがあるのです。
それは、お通いの塾のもの以外も参照するということ。
A塾では○中学校と■中学校は同じくらいの偏差値なのに、B塾ではぜんぜん違う、ということが結構あるからです。
これにはいろいろ理由があるのでしょう。
たとえば塾内の「流行り」のようなものもあります。
「2月1日の午後入試を受けるなら」という問いへの答えは、塾によってまったく違ったりします。
偏差値の高い子が多く受ける学校は「難関校」ということになり、その逆はそうでない学校、と捉えられます。
これを逆手に取った学校が現れ始めたのが近年の特徴です。
つまり、なんとか偏差値の高い生徒に受験してもらえれば「難関校」の仲間入りとなるという戦略です。
■受験校の選定は複数の視点から
学校選びで重要視することは、ご家庭によりさまざまだと思いますが、ふだんからお父さん、お母さん
方にご相談いただく切り口でいえば「うちの子にあっているでしょうか?」がもっとも多い印象です。
つまり校風、教育方針、勉強の大変さなどがお子さんの基質や学力に合っているか、といったことをご心配なのだと思います。
校風に関していえば「自主闊達」をモットーとしている学校もあれば、まるで予備校のように面倒見よく学習面に力を入れている学校もあります。
お子さんを最低6年間通わせるのですから、そういった校風、教育方針がお子さんのキャラクターに合っているかは、とても気になるところだと思います。
このあたりは、学校案内やホームページだけからでは見えてこない部分もあると思います。
説明会やオープンキャンパスなどに参加し、実際に学校の先生、生徒さんたちに接して初めて分かることも多いものです。
4年生、5年生のお子さんのお父さん、お母さんはそのあたりも考えて、少し多めに学校の行事に参加してみてはいかがでしょう。
というのは、6年生になって現実的に受験校を選ぶ段になって、今までクローズアップすることのなかった学校が浮かび上がってくることがあるからです。
たとえばお子さんの第一志望校が麻布中学校で、6年生の10月時点で「なんとか狙える位置までやってきた」という手応えだとしましょう。
ここで1月(千葉・埼玉)受験校としてどこを選ぶか。
塾からは、渋谷幕張をすすめられています。
ただ、渋谷幕張はサピックスでも日能研でも、わずかに麻布中より偏差値が上。
たしかに麻布同様「思考系」の問題を出題する学校ですが、もしもということも考えられます。
では代替として、あるいは追加して受験する学校はどこか。
こうしたときに「今まで選択肢になかった学校」が浮かんできます。
こういったことも予測し、「もしものときにどんな学校が選択肢として浮かぶか」を考えておくことも有効です。
■メディアの情報だけでなく学校そのものを見よう
日々インターネットなどで情報収集していると、いろいろな中学校の話題にふれることと思います。
近年では、学校によっては情報発信が盛んですから、学校が発信したい「よそ行きの顔」もたくさんメディアに流れています。
しかし人と同じで、良くも悪くも「素顔」「現実」があるのがふつう。
その「素顔」がいちばんよく感じられるのが、学校現地です。
説明会などでは若干「よそ行き」かもしれませんが、でも実際に校長先生の話しを間近で聞き、その熱を感じれば、インターネットで見聞きした情報以上のものが得られると思います。
まだ時間のある4年生、5年生の時期にそういった機会に足を運び、「この学校は我が子を含めた生徒たちを、どこへ導いてくれようとしているか」に触れることは、とても大切なことだと思っています。
体験イベントなども多い11月、ぜひ中学校に足を運んで
みてください!