お子さんが低学年なら、残り僅かな春休みはお出かけを
東京でも桜の花が咲き乱れています。
小さなお子さんたちには、よ〜く見てバラ科の植物の花の特徴を実感してもらいたいです。
「おしべがいっぱいあるな〜」
とか、そんな単純なことでいいんです。
5年生で「バラ科の花のおしべは多数」と習ったときに「ああ、あれのことか」とふと思えればいいんです。
だから、できるだけこういう休暇には、机の上の勉強だけにはしてあげないでくださいね。
適度に体を動かしたり、ふとまわりを見渡したり、空を見上げる時間は、間接的に勉強面にもいい影響があります。
■低学年からの塾通い、早すぎに気をつけて
塾は、カリキュラムを用意して学習の進捗を管理してくれる場所です。
習ったことがうまく身についているかは、テストの結果でわかる仕組みです。
結果が出ていないということは、何か問題があるということ。
授業がうまく理解できていないのかもしれないし、宿題のやり方に問題があるのかもしれません。
もしお子さんが低学年だったら、もしかしたらまだ進学塾に通わせるのは早いということかもしれません。
一昔前までは、進学塾の中学受験向けの講座は3年生とか4年生からでした。
それが今や1年生、それ以前からあるところもあります。
それ自体を否定するつもりはありません。
塾も、お子さんを「勉強嫌い」にしたいわけではないので、低学年の講座は「楽しく学習できる」「勉強の楽しさがわかる」といった謳い文句ですし、実際そういうカリキュラムになっています。
でもそんな楽しいカリキュラムでも、テストがあり、順位が出ます。
そうなると、やはり親としては気になります。
「気にしなくていいですよ」
塾の先生はそう仰るかもしれませんが、現実に我が子が隣の子にできている事ができない、そういうことを目の当たりにすると、親は不安でたまらなくなります。
1年生、2年生のお子さんの親御さんからの「塾に通わせているんですが成績が・・・」というご相談が増えています。
お子さんが楽しく通っているならいいですが、結果が気になってお子さんとの関係が悪くなってしまいそうなら、いったん塾から距離を置くという選択肢も考えましょう。
■3年生までで経験しておいてほしいこと
いずれ中学受験を、と考えているお母さんであれば、低学年から塾通いをしてバリバリ勉強している他のお子さんを見て、焦りの気持ちが出てくるのも無理はありません。
でも、勝負は4年生からです。
低学年のときに高学年のお子さんが習うようなことを「貯金」しても、実はそれは「貯金」にはなっていません。
3年生までにしておかなければならない「貯金」は、「◯◯算」といった特殊算を解くことではありません。
基本的な計算力をつけること、言葉の知識を増やすこと。
でも、言葉と計算も学校レベルではなくて、学校での1学年上くらいまでは目指しましょう。
計算や語彙の「足腰」を作っておくと、受験勉強をはじめてから習う特殊算や図形の面白さ、文章読解の楽しさを味わうことができるようになります。
ああ勉強って、ものを知るって、考えるって楽しいんだな、と感じられるようになる素地づくりです。
そしていろんな場所へお父さん、お母さんといっしょに出かけて、様々な体験をしてください。
海に行ったら、海岸の砂の熱さ、海水の冷たさを体験しましょう。
同じ気温、同じ場所なのにどうしてこんなに温度が違うのでしょうか。
タイドプール(潮溜まり)にいる生物を観察しましょう。
旅館やホテルの食事からも学ぶことはありますね。
カニやエビ、魚類の体が、いかに我々と体と違うか。
未知の惑星の生物ような体のつくりに、お子さんの興味は尽きないと思います。
そんな意味でも、活造りやカニすきなどは絶好の勉強ツールです。
博物館に行ったら、お子さんといっしょに不思議がり、驚いてください。
博物館で得られる情報は、親にだって「初めてのもの」が多いはずです。
「子どものため」といった大義名分なしでもいっしょに楽しめますね。
遠くに出かけなくても、散歩でもいいんです。
あの花はなんだろう、あの鳥はなんだろうと思ったら、できれば写真を撮って調べましょう。
その経験が、高学年になったときにお子さんを助けてくれます。
春休み、あと僅かですが、ぜひお子さんといっしょに存分に楽しんでください。

サクラも見頃ですね(^^)

サクラも見頃ですね(^^)