中学受験 この夏、理系アタマを育てよう
お子さんを理系アタマに育てたい、論理的な思考ができる子どもにしたい、と考えているお父さん、お母さんは多いと思います。私は決して理系が文系より優れているとかそんな風には思いませんが、時には文学作品で情緒を味わい、芸術に感動し、そして科学に驚くことがどれもできるお子さんに育っていけば素晴らしいことだと思います。
さて、ここでは「気になることを追求し、仕組みや原理、流れや因果関係を理解すること」を理系的な思考と考えることにします。
理系的な思考ができるようになると、この世の中には無駄なものは何一つなく、すべては必然、何事にも理由があると思えるようになります。
低気圧が近づいてくると天気が悪くなるのも、タンポポがタンポポという名前なのも、ブレーキを掛ければ自転車が止まるのも、すべてに理由があり、その理由は説明がつくことばかりだと納得できるようになるのです。
こういう考え方、周りの物や人への接し方ができるようになると、理由を考え、予測して行動することができるようになるのです。
また、記憶することが苦ではなくなります。なぜなら物の名前や起こっている現象をまる覚えするのではなく、理由とともに納得して記憶することができるからです。「暗記が苦手」というお子さんは、実は記憶力がよく頭がいいお子さんが多いものです。
覚えられないのではなく、納得できないので覚えたくないのです。「とにかくこの植物はマツヨイグサっていうんだ。覚えなさい。」と言われるのと、「『宵』って聞いたことがあるかな?『今夜』のことを、少し昔の言い方で『今宵』って言うのは知ってる?つまりマツヨイグサは宵=夜を待っている草なんだ。夜に花がさくんだね。」と言われるのでは、頭への入り方がちがうのです。
こう考えると、理系アタマを育てる1つの方法は、いろんなことを「理由付き」でお子さんに教えることだとわかります。「とにかく◯◯」という伝え方は、出来る限りせず、「◯◯だから■■」と伝えるようにするのです。
夏の朝、なんでもうこんなに気温が高くて暑いんだろうって思ったとき、突然の夕立、夕暮れの太陽を眺めて「きれいだな」って思ったとき、頭の中にどんな思考が起こっているでしょうか。
上記のそれぞれにもちゃんとした理由があります。
「なんでだろ?」
そんなことに思いを馳せられるのが、理系アタマだと私は考えています。
そんなことに思いを馳せられるのが、理系アタマだと私は考えています。
この夏休み、お子さんとの合言葉を「理由付きで考える」にしてみませんか?きっと面白いことがおこりますよ。
植物の成長の最大の要因の1つは気温だとよくわかりますね。
植物の成長の最大の要因の1つは気温だとよくわかりますね。