桜蔭中学校2013年度
まだまだ寒い日が続いていますが、日差しが暖かさを増してきていますね。
町を歩くと、春らしい匂いを感じることも多くなってきました。
塾では新しい学年が始まり、お子さんたちも心を新たに、
学習に取り組んでいるのではと思います。
さて、今回は女子御三家の1つ、2013年度の桜蔭中学校の理科を解いてみました。
大問Ⅰ
地学全般の知識問題。ごく基本的な内容が多いですが、問7「すべて選びなさい」、問8「2つ選びなさい」などが失点ポイント。こういった問題で失点を積み重ねないことが大切です。
大問Ⅱ
こん虫に関する問題。ここでも基本事項が多く、差がつくのは問6、問7の観察問題。ミツバチがにおい、形、色のどれを優先して判断しているか、という「順位付け」を行うと楽に考えられそう・・・と考えることができるかどうか、つまり「考え方を考える」力を問われているんですね。
大問Ⅲ
熱に関する問題ですが、ここでも差がつくポイントは決まっていて、問6~9で「金属や油を水に置き換える」という作業が正しくできたかがポイントです。
大問Ⅳ
モーターに関する問題。基礎知識で問5以外は正解できるはずなのですが、テストの緊張の中、問3や問4でミスすると苦しくなります。
大問Ⅴ
時事問題とも呼べるものですね。どれもよく聞いた話題の事柄ばかり。(4)シーベルトとベクレルの違いは難しかったかもしれません。ベクレルは放射線を出す能力、シーベルトは人体が受ける影響を表す単位です。
こうやって解いてみると、差がつくポイントは決まっていることがわかります。
誰もが正解する問題:合否を分ける問題=7:3
くらいの割合で並んでいて、「誰もが正解する問題」での正答率(ミスせず正解した率)が合格者、不合格者であまり変わらないとすれば、「合否を分ける問題」をどう解いたかがポイントです。
上にあげた問題で正答率50%を割ると合格は苦しいな、というのが私の印象です。
やはり、最難関中を見据えた学習をきちんとやってきたお子さんが合格する、というふうに絶妙に構成された問題だな、と納得です。
さて、今回は連載のお知らせがあります。
2月18日発売の「プレジデントファミリー4月号」に、私の連載「中学受験、涙の珍解答」が掲載されています。
お子さんの「珍解答」を辻・アインシュタイン・ホメ夫こと私が褒めまくるというエッセイです。
機会があれば手に取ってご覧くださいね!