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志望校って、1つしかだめ?

中学受験 2011年06月07日20時45分
日々中学受験生たちと接していると、本当にいろいろなお子さんがいるものだと感じます。

もちろん志望校もお子さんによってそれぞれ、その志望動機も様々です。

「絶対A中学校にいきたい!」と小さなころからあこがれ続け、その目標に向かって努力を重ね、いよいよ6年生、第一志望校であるA中学校受験に向け、進学塾のA中学校コースに在籍してがんばっている、というお子さんもいれば、もちろんまだ第一志望校は決まっていない、というお子さんもいます。

一つお断りしておくと、私がここで申し上げようとしていることは「そろそろ志望校が決まっていないとまずいですよ」ということではありません。

ご家庭によって中学受験を目指すに至った経緯やそれに対する考え方はそれぞれですし、何が正しく何が間違っているということはありません。

もちろん昔からA中学校に憧れてがんばってきたというお子さんには、できればぜひそのままA中学校に進学していただきたいと思います。しかし一方で、まだ志望校が決まっていないからといって焦る必要もありませんというお話です。

「6年生のこの時期で志望校が決まっていないなんて、うちだけじゃあないですか?」
というお話をよく聞きますが、そんなことはありません。最良の経過をたどることができればA中学校を受験、入試直前までの経過によってはB中学校も視野に入れておく、というご家庭も多いですし、また、入試には「絶対」はあり得ませんから、憧れている学校はあるけれど、比較的合格の可能性が高いと考えられる学校を入試計画に入れるのはよくあることで、理想や目標といった部分と併せて、入試戦略という意味で複数の志望校を設定するご家庭は多くなっていると思います。

ですから、夏以降の学習計画を立てていくときに、「実際に受験する可能性がある学校はどこなのか」を意識するのが大きな失敗を未然に防ぐ手立てといえそうです。第一志望校を目指して頑張るにしても、「もしもの場合は私立中学校進学は諦める」というのでなければ、複数の学校の情報を入手しておくのに越したことはありませんね。

あちらこちらで話題に上る学校や、「日本一難しい」「東京大学進学●●人」といった「伝説」や「定評」のある学校なら情報を集めるまでもなく「いい学校なんでしょうね」とわかるものですが(それでも情報を集めてみると、今まで知らなかったいろいろなことや、隠れた特徴なども見つかるものです)、今まで(ご家庭や通っている進学塾で)光のあたることがなかった学校について長所と短所をきちんと調べてみる、ということがとても大切なんです。思い続けてきた第一志望校に合格することは非常に素晴らしいことです。でも、第一志望校に合格できなかったら今までの努力はすべて無駄、という考え方はとても不幸です。中学校に進学してからもお子さんがしっかり前を向いて、次なる目標に向かって努力を続けていく、そんな「受験の成功」を得るには、お父さん、お母さんが視野を広く持たれることが非常に大切なんですね。
中学受験 2011年06月07日20時45分
主任相談員の辻義夫
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である辻義夫が家庭学習で悩んでいる方にすぐに実践できる効果的な学習方法をお教えします。
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