コンクリートを漢字で
『名は体を表す』という諺がありますが、多くのものの名前には、その名の由来があります。
例えば、シロツメクサという植物があります。
知っている方も多いと思いますが、もともと西洋の植物だったこのシロツメクサに、なぜこのような名前がついたのかというと、江戸~明治時代にヨーロッパから輸入されたガラス製品が割れないように、この植物が『詰め物』としてつかわれていたから、シロツメクサなんですね。このようなエピソードを話してあげると、お子さんたちはよく覚えてくれるものです。名前だけをただただ暗記しようとしても、特に興味がなければ覚えられないのは、大人も子供も同じです。
お子さんたちが地層と岩石の学習で習うものの1つに、『ギョウカイ岩』というものがあります。
こちらも、カタカナでは一体なんのことかが分かりにくいのですが、漢字で表記すると『凝灰岩』なんですね。
さて、この漢字から、『灰』つまり火山灰が堆積してできたものであることはわかりますが、『凝』って何?とお子さんたちは反応します。
そんなとき私は、『コンクリートって、漢字でどう書くか知っている?』とお子さんに質問します。質問されたお子さんははじめきょとんとしているのですが、「そんなの漢字で書けるの?」と興味深々という表情になります。
実はコンクリートを漢字で表記すると、『混凝土』なんですね。
『混』は字の通り『混ぜる』ですが、『凝』は『肩が凝る(かたがこる)』『凝り固まる(こりかたまる)』といったときに使う『固まる』という意味の漢字です。
つまり、漢字のとおり(というかそのものを漢字にしただけでしょうが)『混ぜて固めた土』な訳です。
なるほど、ですね。
こういった覚え方をしてもらうと、なかなか忘れませんよ。