すぐあきらめる子に効く「親の問いかけ」と「手順リスト」
こんにちは! 小川大介です。
じっくり考えればできる問題なのに、
問題をちょっと見ただけで「あ、これは難しそう」
「これは無理」とすぐにあきらめてしまう子がいます。
親御さんから見れば「そんなに簡単にあきらめないで、
「少しは考えてみなさいよ」と言いたくなりますよね。
でも、「考えなさい」といくら言っても、
何をどう考えたらいいのかわからない状況でそう言われても、
子どもは困ってしまいます。
そして、「自分はダメなんだ」と感じ、
「考えたってどうせ無理」という思いが作り上げられてしまうのです。
そんな時、ぜひ使っていただきたい問いかけがあります。
① どんな問題を解こうとしているの?【対象】
② 何が聞かれているの?【目標】
③ どんな知識が使えそう? 今わかっていることは何?【材料】
この3つをこの順番で問いかけるのです。
そうすると、子どもは自分がわかっていることを順に見つけることができます。
つまり、「考える」とは、
【対象】【目標】【材料】を明らかにしながら、
それぞれを関係づけていくことなのですね。
この問いかけによって、子どもは「考える手順」が身につきます。
子どもが目の前の問題に対して、
「できない」「どうせ無理」と言っているのは、
やる気の問題ではなく、間違えるのが怖いからなのです。
間違えるたびに叱られたり、嫌味を言われたりすると、
それが嫌な経験として残り、
間違えなくても済む問題だけを解こうとする癖がついてしまいます。
その方が嫌な思いをしなくていいからです。
このような不安感を持っている子には、
まずはそれを取り除いてあげる必要があります。
子どもに考えることへの安心感を渡すには、
「何」に意識をおいた声かけが効果的です。
「”何”が今、問題なのかな?」
「”何”を目指そうか?」
「わかっていることには”何”がある?」
と、明確な問いをしてあげることで情報を整理し、
手順を踏んで進めていけば、
必ず答えは見つかるということを教えてあげるのです。
それともう一つ、手を動かすことを促してみましょう。
思い悩むより、「まずは書いてみよう」と声をかけてみてください。
例えば算数の問題なら、「図を描く」「線を引く」、
社会なら「出来事を順に矢印でつなぐ」「知っている年号を書き込み」
といった感じです。
問題の解き方がわからなくなった時に活用する
「やってみるといいリスト」を前もって作っておくと、
いざ困った時にすぐに参考にすることができます。
このように、考えるための問いかけをし、
考える方法をリスト化しておくと、
この手順通りにやればきっと答えは見つかるはずと思えるようになり、
「まずはやってみよう」と前へ進むことができます。
同じことを親御さんも活用できます。
例えば、お子さんのことで何か問題を抱えている時、
ただ漠然と不安に思っているだけでは、
問題は何も解決しません。
それは考えているようで、ただ悩んでいるだけだからです。
そんなときは、上と同じように3つの問いを順番に点検していきます。
① 今、何ついて考えたい?(何が問題なの?)【対象】)
② どうなることが目標?(どうなればいい?)【目標】)
③ 今、わかっていることは何?(使える知識や情報には何がある?)【材料】)
そうやって、自分が今何に困っているかを明確にし、
手順を踏んで進んでいけば、解決策は見つかるはずです。
考えるための3つの問いかけを知っておけば、もう怖いものナシですね。