論説文の攻略⑧ ~まとめる力の第一歩~
こんにちは!
「かしこい塾の使い方」
主任相談員の小川です。
「かしこい塾の使い方」
主任相談員の小川です。
昨日、スタッフと雑談をしている中で、
ふっと思ったことがあります。
失敗した後に人が取る態度と、
テストの後に子供が取る態度とは、
そういえば同じだな、と。
間違いを指摘された時に取る態度は人それぞれですね。
ふてくされる人
自信を失う人
言い訳する人
「他の人だって間違えることあるでしょう!」と言い出す人
「たしかにそうだ」とすぐに改める人
テストで間違えた時に子供が取る態度も様々です。
ふれくされる子
自信を失う子
言い訳する子
「他の子だって間違えたもん!」と言う子
「次は間違えないようにしよう」とすぐに改める子
追跡調査をしたわけではないので、はっきりとは分かりませんが、
子どもの時に取っていた態度は、大人になってからも出てしまうのかもしれませんね。
受験勉強の中で、テストでの間違いを前向きに受け止める力を養えた子は、
大人になってからも自分を伸ばしていけるのでしょうね。
では、間違いを前向きに受け止める力を養うには、どうすればいいのか。
ここを話し出すと長くなってしまうので、また日を改めて取り上げることにしましょう。
さて本日は、「国語学習で絶対に欠かせないこと」の続きをお話ししたいと思います。
前回は論説文について、対比のお話をしましたね。
論説文5つのポイントの3つ目までお話ししたことになります。
(参照:論説文の攻略①~5つのポイント~)
4つ目は「具体例の使われ方を理解する」です。
まず「具体例」とは何でしょうか?
授業で、子どもたちに「具体例って知ってる?」と聞くと、
全員が、当たり前でしょ! という顔をします。
でも、「では、具体例って何?」と聞くと、
これがとたんに怪しくなるのですね。
「だから、具体的な例でしょ。」とか。
説明になっていませんよね(笑)
そこで私はさらに問いかけます。
「ではまず具体的というのは、どういうことなのかな?」
これ、実はかなり意地悪な質問なんですけどね。
でも子供たちは一生懸命考えて、なんとか自分なりに答えようとしてくれます。
「分かりやすいこと」
「身近な話」
「まとめられていない、そのままのこと」
「形がある感じ」
などなど
どれも正解です。
「具体的」の反対は「抽象的」ですが、
その違いを整理するとこんな感じです。
私は良く、
「その言葉を聞いた時に、頭の中にくっきりと絵が浮かぶもの」
と説明しています。
ただ注意が必要なのは、
具体的かどうかは、その言葉1つだけで決まるのではなくて、
周りの言葉との関係で決まってくる、
という点です。
【問題】 どっちが具体的ですか?
① A.「小学6年生の子」 B.「隣の席の由美子ちゃん」
→B.の由美子ちゃんですね。
② A.「子供たち」 B.「小学6年生の子」
→A.の子供たちには小さな子もいれば、体の大きな子もいます。
絵がしぼりきれませんね。
B.の小学6年生の子は、顔ははっきりと見えてきませんが、
体の大きさやできることなど、おおよその見当はつきます。
ですから、B.「小学6年生の子」の方が具体的です。
③ A.「社会的に弱い立場に置かれがちな者たち」 B.「子供たち」
→A.の弱者には、子供たちはもちろん、老人、女性、など
さまざまな人が含まれています。
この関係では、B.「子供たち」の方が具体的です。
このように、
「具体的かどうかは言葉同士の関係で決まる」
ということを、まずは理解することがポイントです。
そして、いくつかの言葉がある時に、
「お互いの関係はどうなっているのだろう?」
と考えるようになると、論説文攻略にまた一歩近づきます。
トカゲ カブトムシ 動物 イグアナ
バッタ 昆虫 爬虫類 ヘビ
という言葉が並んでいる時に、
頭の中でぱっと
といった整理ができるようになると、理想的ですね。
具体的とは何かが分かっている状態ですし、
実はこれが「まとめる力」の第一歩でもあるのです。
いかがでしょうか?
「具体的」について感じはつかめましたか?
次は「具体例」の「例」を考えてみましょう。
それでは今日も、
出会う方全ての可能性を
拓いて参りましょう!
出会う方全ての可能性を
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