合否判定模試 判定結果だけに気を取られていませんか?
こんにちは! 小川大介です。
6年生のこの時期になると、
毎月、合否判定模試が実施され、その結果を見て、
良い結果ならほっとし、悪かったら焦り、
と親御さんの気持ちは落ち着かないことでしょう。
でも、そうやって結果に振り回されているだけでは、
せっかくの模試が生かされないまま、
本番を迎えることになってしまいます。
そこで今回は、正しい模試の振り返り方をお伝えしたいと思います。
模試を受け終わったら、次のステップで振り返りを進めるのです。
1,当日ざっくりチェック
2,3日以内に自己採点
3,重点課題を探す
4,学習方法を見直す
詳しく説明していきましょう。
模試を受け終わったら、
とりあえず結果が出るまで待って、
その間に別の勉強をしている子は少なくありません。
テストを受け終わったら、
解放感と共に「終わった〜」と終了した気分になるのでしょうね。
でも、それは大きな間違いです。
なぜなら、模試は終わってからの行動が大事だからです。
【当日のざっくりチェック】
模試から帰って来たら、
10分ほどでいいので手応えを振り返ります。
「算数のあの問題がイマイチだったな」という程度でOKです。
一度思い出しておくと、
復習の時にすぐに取りかかりやすくなります。
【3日以内に自己採点】
模試の記憶が薄れる前(できれば3日以内)に、
解けなかった問題を解き直してみましょう。
その時に次の3つを押さえておきます。
① 前回、前々回のテスト判定から考えて、本当は何点取りたかったのかを決める
② その目標点に届くために、解けておきたかった問題を選んで○をつける
③ ○をつけた問題を解き直す
すべての問題を解く必要はありません。
目標点に達するために必要な問題を解き直してみましょう。
なお過去問に取り組む場合であれば、
「合格者最低点」「合格者平均点」などを目標点にして、
同様に進めます。
【重点課題を探す】
答案が返ってきたら、
受験者全体の問題別正答率をチェックします。
実は、模試の結果を見るときに、一番重要なのは、
この問題ごとの正答率なのです。
全体の正答率が高いのに解けなかった問題は、
解けるようにすることが最優先。
逆に正答率が著しく低い問題は、解けなくてもいい問題と判断し、
「捨て問」として割り切ってもいいのです。
正答率は志望校の難易度によって異なります。
志望校が中堅校なら正答率は60%以上、
難関校なら50%以上、最難校なら40%以上を基準とし、
間違えているものに印をつけます。
【学習方法を見直す】
間違えた問題を解き直してみます。
そのとき、親御さんは「どうして間違えてしまったと思う?」
と聞いてみてください。
間違えた原因は次の4つのいずれかに当てはまるのではないでしょうか?
① 単に知識として覚えてなかった
② 問題を読み間違えてしまった
③ 解答・解説を読めば理解できたけれど、その場では分からなかった
④ 解説を読んでもまったく分からない
それぞれの対処方として、
① 知識として抜けていた場合、すぐに覚え直す必要があります。
ただ、この時期は塾の授業もあるし、
やるべきことがたくさんあるので、
限られた時間の中で集中して取り組む必要があります。
いつ、どのテキストで学習するか、何分間で完了させるかを決めて、
予定に書き込んでおきましょう。
② 問題を読み間違ってしまった場合は、
同じミスをくり返さないように、
「条件に線を引く」など具体的な対策を考えましょう。
そのときに、子ども自身に考えさせることが大事です。
③ 解答・解説を読めばできたものについては、
もう一度自分で解き直してみましょう。
また、知識を定着させるために、
塾と相談して類似問題を出してもらうのもいいでしょう。
このタイプの間違いに対しては、演習をくり返すことが有効です。
④ 解答・解説を読んでも分からなかった問題は、
塾の先生に質問をするしかありません。
正答率が高い問題は見過ごせませんが、
そうでないものは後回し。
余力があればやるという考えでいいでしょう。
こうして、間違えを振り返り、
解けるべきものを次は解けるようにすることが大事なのです。
志望校の合格可能性を判断する合否判定模試は、
学校別に数字が出るため、
親も子もそこだけに目が行きがちです。
しかし、模試の判定はあくまでも目安であり、
10月、11月の時点で合格の判定が50%以下でも、
悲観する必要はありません。
志望校の過去問を研究して、
その学校のテストで合格点を取ればいいのです。
また、模試の成績はその日の体調やメンタルによっても変動します。
ですから、判定の結果にだけ気を取られず、
各問題の正答率と照らし合わせながら、
自分の苦手単元を把握し、
そこをつぶしていくことに力を注いでいきましょう。
今ここでしっかり見直しておけば、
本番の得点につながります。
2019年入試で納得の結果を出していくために、
今ここからの学習を選択する資料として、
目の前の模試を精一杯活用していきましょう。
受験に向かうみなさんを、心より応援しています。
詳しくはこの号の中でも解説しています。