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5年生を迎える前に必ずしなければならないこと【後篇】

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中学受験 2014年01月07日10時00分
こんにちは!
「かしこい塾の使い方」
主任相談員の小川です。



前回は、
5年生の学習を最初から成功していくために、
5年生を迎える前に
頭の中に入っているバラバラの知識を
「つなぎ直す」という作業が必要だ
というお話しをしました。

そのためには、
1年間の学習の振り返りを行うのでしたね。

今回はその続きです。

1年間を振り返った後で、
さらに、しておきたいことが2つあります。

まず1つ目は、「抜けのある単元の復習」です。
大事な部分は必ずマスターする必要がありますね。
テキスト・参考書にある例題や一度解いたことのある問題を
解き直してみましょう。
すぐに、思い出すことができるはずです。

不安になり、別の問題集にまで手を伸ばしたくなるかもしれませんが、
時間との関係で、そこはグッと我慢しましょう。

一通り復習し、全ての範囲を網羅することが出来れば、
2つ目は、「来年のカリキュラムの確認」です。

来年の塾のカリキュラム予定を、
まだ入手されていない場合は、
ぜひ、今の時期に塾でもらうようにしましょう。

そして、来年のカリキュラムを見て、「お子さんの今の知識」が
来年の学習でどう生きるのか、確認してみて下さい。

5年生で使用するテキストがある場合は、内容を確認すると
より実感することが出来るのではないでしょうか。

さらに余裕があれば、来年の学習に際し、
今の時点で、もう少し知識が必要だと感じる部分を、
家族で一緒に学習することも有効ですね。

自分が身に付けた勉強が、この先どうつながっていくのか
今の時点で本人が意識することができれば、
この先の学習も、「つながり」を意識した学習になります。

「受け身の学習」から、「攻めの学習」にシフトをチェンジしましょう。


5年生を迎えるまでにやっておきたいことは、
以上の通りですが、追加でもう一点お話ししたいことがあります。

カリキュラム表や目次を注意深く見ていくと、
あることに気づけるのです。

それは、学習する単元の「順番」に隠された、
『学びの意図』です。

算数などは特に分かりやすいですね。

「割り算」を最初に学び、
次に「分数」、
その後に「量を比べる問題」
そして、最大の山場である「割合と比」を迎えます。

前に学習した内容が、一つ一つ次につながっていますね。
この順番だから、計算練習を無理なく積みながら、
徐々に割合の概念や感覚を身につけていくことができるわけです。

このカリキュラム上の意図を理解していれば、
分数計算の時にも、ただやみくもに計算スピードを競うのではなく、
「4分の1ってどういう意味だろう」
「1引く2分の1ってどんなイメージかな」
などと、数字が表す意味を問いかけてあげられますね。

そういう学びをした子は、
数字としては、2分の1よりも3分の2の方が大きいけれど、
『10リットルの2分の1』は、『1リットルの3分の2』より量が多いということも、
具体的なイメージを持って理解していけるでしょう。

このようにカリキュラム、目次の順番には、
学びの意図があるのですね。

そして、このように順を追って学習するのは算数だけでなく、
国語も同じなのです。

4年生の国語の目次を見てみましょう。
もしかすると、一見したところでは
「説明文と物語文の繰り返し」
としか思えないかもしれません。

しかし内容を見ると、
少しずつ段階を経て難しくなっていることが分かります。

例えば、四谷大塚が出している
「予習シリーズ小4上」の説明文を見てみると、
第二回では、「害虫と益虫」をテーマに、
子供たちが読みやすい内容で、
「自然の理解」ということに焦点を当てた文章になっています。

これが中盤の第12回になると、
「複合語」をテーマに、「外国と日本のつながり」
つまり、「自分と自分の周りとの関係」を扱っています。
少し内容が複雑になり、抽象度が上がりましたね。

そして終盤の第17回になると
「情報」をテーマに、
「インターネットでの情報の正誤を自分で判断する必要がある」
という内容の文章を理解することによって、
「自分で物事を判断する必要性」について学んでいます。

つまり、「自分と社会との関わり方」という、
より抽象度の高い内容に発展しているのです。

このように、一見「説明文」で同じくくりだとしても、
回を追うごとに、徐々に内容が複雑になっていることが分かります。

4年生の途中で国語が苦手に思われた方は、
「あれ?難しい。。。」と感じた回より少し前の回に戻って、
文章内容を段階的に理解し直すと良いでしょう。

初めて読んだ時には内容理解ができなかった文章も、
少し前の段階からやり直せば、複雑に見えた中身も
読みとれるようになり、
文章が理解できるようになっていきます。

目次、カリキュラムに秘められた、
学びの意図、学習の段階といったものを
ぜひ見つけ出していってください。

お子さんを支える周りの大人が、
先々の単元にどうつながっていくのかを意識して
学習の手伝いをしてあげるなら、
お子さんは、最高の状態で
5年生のスタートを切ることでしょう。

楽しみですね。


それでは今日も、
お子さんの可能性を
どんどん形にしていきましょう!
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中学受験 2014年01月07日10時00分
主任相談員の小川大介
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