いまからでも間に合う読書感想文
こんにちは!
「かしこい塾の使い方」
主任相談員の小川です。
「かしこい塾の使い方」
主任相談員の小川です。
夏休みも、残すところあとわずかとなりました。
塾でたっぷりと学んできたことがらを、
使える知識・経験へとまとめ直している人、
積み上がった宿題の山を前に
ため息をついている人
真っ黒に日焼けして、
大満足の夏休みを満喫している人
ご家庭によってそれぞれの光景が広がっていることでしょう。
また、この時期になると、
後回しにしてきた学校の宿題を、
大慌てで片付けに入っている人も
少なくないように思います。
そこで今回は、夏の仕上げをお手伝いするために、
「いまからでも間に合う読書感想文」
というテーマでお話ししたいと思います。
読書感想文は、
「夏休みの宿題の中で一番嫌い」
と言われることも多いようですね。
「何を書いたらいいのか分からない」という声をよく聞きます。
SS-1でも、夏休みのスポット指導として
読書感想文を扱うことがよくあります。
SS-1の指導では
①声かけによって本人の関心、感じ方を引き出す。
②声かけによって、本の内容整理を進める。
③気持ちが伝わる感想文の型にあてはめ、文章を仕上げていく。
②声かけによって、本の内容整理を進める。
③気持ちが伝わる感想文の型にあてはめ、文章を仕上げていく。
という順で進めるのが基本形です。
先生たちによる実際の声かけを再現するのは難しいので、
ここでは読書感想文の基本知識や型について
ご紹介していきましょう。
【1】読書感想文のポイントを押さえましょう。
まず、「読書感想文」と「書評」の違いを知っておきましょう。
新聞などにのせられている「書評」は、
本の内容がどのような価値を持っているかを
専門家の目から、解説したものです。
つまり、本の内容について重点が置かれているのですね。
それに対して、「読書感想文」とは、
本を読んだことによって
自分が何を感じ、どんなことを発見し、
これからの自分がどう変っていきそうか
といったことを述べるものです。
つまり、
読書感想文とは、「自分自身を語る文章」
なのですね。
特に、自分自身の「成長」を語ることができれば、
学校での評価を得やすい感想文に仕上がります。
⇒自分を語って、あらすじダラダラ型の読書感想文を卒業しよう!
【2】 「感想」の拾い方、拡げ方
「本を読んだって、感想なんてない」
と言う子は珍しくありません。
実際には、本を読んで全く何も感じなかったり、
何の印象も受けなかったりすることは、
脳の作りからいってありえません
(熟睡しながらページをめくっている人は別)。
結局、「感想」というものを、
難しく考えすぎているのですね。
「何かまとまった内容の考えや気持ちを述べなきゃ」
と思うから、頭と心が止まってしまうのです。
そこで、簡単に感想を拾っていくために、
次の手順どおりに進めてみてください。
お母さんによる声かけがあると、より効果的です。
協力してあげてくださいね。
①次の気持ちや感覚になったページに付箋をつける
共感:
「この気持ち分かる」「似たようなことがあった」
不思議・違和感:
「変なの」「普通とちがう」「私だったらこんなことしない」
驚き・期待:
「すごいな」「おもしろい」「格好いい」「いいな~」
②さっき拾った気持ちの一つ一つは、
文章のどの内容に対してかを整理しましょう。
(例)「すごいな」と思ったのは、
「主人公が、魔法使いに対して言い返したところ」
③次の問いかけで、感想を拡げます。
共感
⇒「これと似た自分の体験って何だろう?」
「似た気分になった時はいつだったかな?何があったっけ?」
不思議
⇒「自分の思う『普通』ってどんな内容かな?」
「自分だったらどうするのかな?」
驚き
⇒「どの点をすごいと思ったのかな?」「それはなぜだろう?」
「もし自分も同じことができたら、どんな気分かな?」
【3】 文章に仕上げていきましょう
作文が苦手な人は、「型」にあてはめて書くと良いでしょう。
読書感想文の型として一つ例を挙げておくので、
自分の感想をあてはめて文章にしてみてください。
夏休みに『 書名 』という本を読みました。
図書館で見かけたときに、題名が面白そうだったからです
《=その本を手に取った理由 》。
読んでみたら、想像していたのとはずいぶん違っていました
《=読み終わった後のおおまかな感想》。
私は~~~な話だと思っていたのですが、
実際には・・・・・・・・だったのです。
主人公の名前は~~~~、病気の父を助けようと旅に出ます。
途中に~~~がおきたり、・・・・とであったり、苦労を重ねます。
でも、くじけずに旅を続けて最後には~~~~~するのです
《=主人公・あらすじの紹介 》。
読み終わった時、私も~~~~~~~しようという気分になりました
《=将来に向けての自分 》。
特に印象的だったのは、○○○○が□□□□□して△△△△△になるところです
《=感想:あれこれとだらだら並べるよりも、一つを目立たせる方がメリハリのある文章になります 》。
「すごいな」と思いました。私だったら
《=「普通だったら」と書くよりも、「私だったら・僕だったら」の方がいいですね 》、
~~~~~~~するところです。・・・・・・・・・と思うからです。
でも、もし□□□□□□したとしたら、きっと●●●●●●だろうし、
そうすると・・・・・・・・・・・なのかなぁと思います
《=もし自分もできたらどんな気分かな? 》。
また、×××××の場面で○○○○が△△△した気持ちは分かる気がします。
私も似たような経験があるからです。~~~~~~
《=自分の経験の紹介 》。
○○○○も特別ではなくて、自分と一緒のところもあるんだなと思いました
《=共感 》。
今までは~~~~~~が当たり前だと思ってきたけれど、
□□□□□してみようかなという気分になりました
《=本を読んだことによる変化、成長の紹介 》。
題名にひかれて手に取った本ですが、読んで良かったです。
《=終わり方の一工夫で印象付ける》
どうですか?
このように見てくると、読書感想文もずいぶんと印象が変わってくるのではないでしょうか。
せっかく本を読み、文書を書くのですから、
自分の内面を掘り起こして、表現を楽しんでみましょう。
それでは今日も、
お子さんの可能性をめいっぱい
拓いていきましょう!
お子さんの可能性をめいっぱい
拓いていきましょう!