物語文の攻略② ~物語の先を読む技術~
こんにちは!
「かしこい塾の使い方」
主任相談員の小川です。
「かしこい塾の使い方」
主任相談員の小川です。
さて前回は物語文の攻略として、
【受験用】気持ちの学び方をお話ししました。
本日はその続きとして、
物語の先を読む技術をお伝えしましょう。
ポイントは、
人間の気持ちには常に裏がある
という点です。
「うれしい」時があれば、
「悲しい」時もあります。
「楽しい」日がすぎれば、
「つまらない」日が来ます。
「情けない」時を乗り越えて、
「誇らしい」日がやってきます。
頼もしい/頼りない
満足/不満
自信がある/ねたましい
充実している/むなしい
積極的/消極的
楽しみ/不安
など、明るい気持ちの裏には、
常に暗い、後ろ向きな気持ちが隠れています。
人間の気持ちは波のようなもので、
上がったり下がったり、
広がったり狭まったり、
常に揺れ動くものです。
余談ですが、
一番心配症のお母さんが集まっているのは、
塾のクラスで言うとどのあたりかご存知ですか?
下の方のクラスでしょうか?
真ん中あたりのクラスでしょうか?
「どのクラスでも親は心配よ!」
それはそうです。
そうなんですが、
実は一番上のクラスこそ、
一番心配症のお母さんが集まっているものです。
高く高く登ってきた分、
落ちた時の谷の深さを感じてしまう。
不思議に思うかもしれませんが、
上手くいけばいくほど、
失敗した時のことが怖くなる。
人間とはそういうものです。
そして、物語を読むときに、
気持ちのこの性質を理解しておくと、
話の先が見えてくるのです。
「気持ちの変化を読み取る」
物語の読解の基本ですね。
そうです。
気持ちは変化するのです。
もっと言えば、
良い気持ちで始まったのなら、
その先の気持ちは悪くなる。
悪い気持ちで始まったのなら、
その先の気持ちは良くなるです。
文章を読み始めて最初のほうで、
友達とケンカをしていたなら、
先々で仲直りをし、お互いの理解が深まり、
主人公は自分の生き方の何かを変える決断をするんだろうな、
ということが見通せます。
冒頭に人気者でいる様子が描かれていれば、
いずれ友達が去っていき、
一人さびしくなる時がやってきます。
ただし中学受験では、
一人さびしいだけで文章が終わることはまずありません。
ほとんどの学校が、
「成長する」文章を選ぶからです。
ですから、
一人さびしい状態に置かれた主人公は、
自分のこと、周囲の気持ちを理解し、
新しい人間関係を築いていくのです。
その時、
以前のような人気者ではないかもしれないけれど、
今までにない深い交流を手に入れているでしょう。
いかがでしょうか。
今まで物語の読み取りがどうもしっくりこなかった人は、
人間の気持ちには常に裏がある
ということを頭において、
物語文に向き合ってみてください。
きっと見え方が変わってくるはずです。
今日の学びが
明日につながるよう
取り組んでいきましょう!
明日につながるよう
取り組んでいきましょう!