入試問題編 ~規則性2 消費税問題~
笹!
お元気ですか?
ササです。
ササといえば、七夕祭りの飾りつけに使われるので、なじみのある植物ですね。
ところで、ササと竹はよく似ていますが、何がちがうんでしょう?
分類上、ササも竹もイネ科の植物とされています。
ふつうは、背の低いのがササ、高いのが竹という区別でしょう。
実は、俗にいう「節」の部分にある「竹皮」が成長しても残るのがササ、
落ちてしますのが竹なんだそうです。
このほかにも「節」からでる葉の小枝がササは1本、竹は2本という違いもあるそうです。
さらにササは一本の小枝に10枚前後の葉がついていますが、
このうち、いちばん下の葉が落ちると上に一枚だし、
葉の枚数を常にたもちながら一枚ずつ若葉に取り替えています。
前回登場してもらったイネの成長と同様に、ササにもこんな規則があるんですね!
ということで、今回のテーマも規則性です。
先日、衆院本会議にて2014年4月から8%、2015年10月から10%になるという
消費増税法案が通過しました。
入試算数の世界でも「消費税問題」は過去に有名中学で出題されています。
今日はそのうちの1問をご紹介します。
2003年の灘中(1日目)の問題です。
【問題】
消費税を含めた支払金額を考えたとき、支払金額としてあらわれない金額のうち1000円に最も近い金額を求めなさい。ただし、消費税は売値の5%とし、1円未満は切り捨てます。(問題文一部改)
この問題を見たことがないお子さんは、
「支払金額としてあらわれない金額」って何のこと? と思うかもしれません。
実際に、売値×(1+0.05)=支払金額 を使って計算してみましょう。
どうですか?
支払金額に「20円」、「41円」がないことがわかりますね。
「切り捨て」られてきた金額が、このところで「ちょうど整数値になる」ためです。
どんなときにこのようなことが生じるのでしょうか?
1.05=21/20 ですから、売値が20の倍数のとき「切り捨て」がありません。
ここまでわかれば、あとは簡単です。
1000に近い20の倍数を調べてみましょう。
売値×1.05=1000 とすれば、売値は 1000÷1.05=952.3… から、
940円か960円のときだとわかります。
940×1.05=987 → 986円がありません
960×1.05=1008 → 1007円がありません。
ですから1000円に最も近い金額は1007円です。
「売値が20の倍数」という点に着目した解答ですが、
「支払金額としてあらわれない金額=21の倍数-1」を用いてもOKです。
この場合は、
1000÷21=47あまり13
つまり、
なので、1000に近いのは、21×48-1=1007 とわかります。
このように規則性の問題には、規則を発見するまでの計算が大変なものもあります。
計算力を鍛えることはもちろん大切なことですが、
この消費税問題を「21の倍数-1」を利用すれば一瞬で解くことができるように、
「知識」をもつこともとても重要です。
宿題に追い回される夏期講習がスタートするまでに、
このような知識を習得するための「自分のため学習時間」が作れるといいですね。
お元気ですか?
ササです。
ササといえば、七夕祭りの飾りつけに使われるので、なじみのある植物ですね。
ところで、ササと竹はよく似ていますが、何がちがうんでしょう?
分類上、ササも竹もイネ科の植物とされています。
ふつうは、背の低いのがササ、高いのが竹という区別でしょう。
実は、俗にいう「節」の部分にある「竹皮」が成長しても残るのがササ、
落ちてしますのが竹なんだそうです。
このほかにも「節」からでる葉の小枝がササは1本、竹は2本という違いもあるそうです。
さらにササは一本の小枝に10枚前後の葉がついていますが、
このうち、いちばん下の葉が落ちると上に一枚だし、
葉の枚数を常にたもちながら一枚ずつ若葉に取り替えています。
前回登場してもらったイネの成長と同様に、ササにもこんな規則があるんですね!
ということで、今回のテーマも規則性です。
先日、衆院本会議にて2014年4月から8%、2015年10月から10%になるという
消費増税法案が通過しました。
入試算数の世界でも「消費税問題」は過去に有名中学で出題されています。
今日はそのうちの1問をご紹介します。
2003年の灘中(1日目)の問題です。
【問題】
消費税を含めた支払金額を考えたとき、支払金額としてあらわれない金額のうち1000円に最も近い金額を求めなさい。ただし、消費税は売値の5%とし、1円未満は切り捨てます。(問題文一部改)
この問題を見たことがないお子さんは、
「支払金額としてあらわれない金額」って何のこと? と思うかもしれません。
実際に、売値×(1+0.05)=支払金額 を使って計算してみましょう。
どうですか?
支払金額に「20円」、「41円」がないことがわかりますね。
「切り捨て」られてきた金額が、このところで「ちょうど整数値になる」ためです。
どんなときにこのようなことが生じるのでしょうか?
1.05=21/20 ですから、売値が20の倍数のとき「切り捨て」がありません。
ここまでわかれば、あとは簡単です。
1000に近い20の倍数を調べてみましょう。
売値×1.05=1000 とすれば、売値は 1000÷1.05=952.3… から、
940円か960円のときだとわかります。
940×1.05=987 → 986円がありません
960×1.05=1008 → 1007円がありません。
ですから1000円に最も近い金額は1007円です。
「売値が20の倍数」という点に着目した解答ですが、
「支払金額としてあらわれない金額=21の倍数-1」を用いてもOKです。
この場合は、
1000÷21=47あまり13
つまり、
なので、1000に近いのは、21×48-1=1007 とわかります。
このように規則性の問題には、規則を発見するまでの計算が大変なものもあります。
計算力を鍛えることはもちろん大切なことですが、
この消費税問題を「21の倍数-1」を利用すれば一瞬で解くことができるように、
「知識」をもつこともとても重要です。
宿題に追い回される夏期講習がスタートするまでに、
このような知識を習得するための「自分のため学習時間」が作れるといいですね。