場合の数 その1 ~工夫をすると~
カンナ!
お元気ですか。
珍しく1行目が片仮名の理由…。
江戸時代中期にやってきた外来種で花カンナとも言われますが、
カンナにはあてる漢字がないんです。
カンナという名前はギリシャ語で「葦」の意味で、姿が似ているからのようです。
この花の大形でとても華やかなところが大好きなんです。
夏には真っ赤な花もあったのですが、この時期に咲いてくれたのは鮮やかな黄色です。
このとなりにまだ花をつけていないカンナがあり、
何色の花を咲かせてくれるのかが楽しみです。
(もっともかなり涼しくなってきたので、今年は咲かないかもしれませんが?)
そんな赤、白、黄色と色々な花が咲くカンナ、どんな順に植えられるのでしょうか?
赤→白→黄色、赤→黄色→白…。
というわけで、今回は「場合の数」です。
「場合の数」と聞いただけで、すぐにでも逃げ出したくなるお子さんも多いのですが、
意外と低学年のお子さんは「得意だよ!」と答えてくれます。
灘中を受験するお子さんでさえも、最後まで最も不安に感じる単元なんですけど。
その違いを一言で表すと、「本当の難しさを知らないだけ」なんですが…。
でも、「得意だよ!」と感じているうちに理解を深めていけば、受験においては有利ですね。
というわけで、低学年向けの問題です。
【問題1】
次の図のように「ア」と「イ」が3本の線で結ばれています。これを一筆書きで「ア」から書きはじめ、「イ」で書きおわるとき、何通りの書き方がありますか。
もし、3年生以上で「一筆書きってなあに?」という質問が返ってきたら、ちょっとピンチかも…。
「場合の数」は特に知識量が物を言う単元です。
さてこの問題は低学年向けですが、高学年のお子さんにも取り組んでもらって下さい。
低学年ならば、「なぞって」答えてもらってOKですが、
5年生以上でしたらもう一工夫欲しいところですが、どうだったでしょうか?
そこで、その工夫の前にもう1問です。
今度は高学年向けです。(もちろん低学年でも正解が可能ですよ!)
【問題2】
1、2、3の3枚のカードがあります。このカードをならべて3けたの整数を作ります。全部で何通りの整数を作ることができますか。
解き方のポイントとレベルは次の5つです。
・小さい順(または大きい順)に書いている
123 132 213 231 312 321
・たてにならべて書いている(または百台ごとにまとめている)
123 213 312
132 231 321
・樹形図を描いている書いている
・樹形図を描き、途中から計算で解いている
2×3=6 6通り
・計算で求めることができている
3×2×1=6 6通り
書き出す場合は順序良く、見やすくがポイントです。
学年や習熟度にもよりますが、計算で求められれば一番良いですね。
式にしてみれば「たいしたことがない」ように見えますが、
この「積の法則」は場合の数の基本なので、これを使えることがとても重要なんです。
では「問題1」にかえって、「問題2がヒントなんだけど、何か工夫できないかな?」と誘ってみましょう。
ここでは、計算が可能なことに気付ければ最高です!
ただし、問題を解くときに計算で解くことがベストとは限りません。
書き出しのほうが勝ることも多々あります。
大切なのは、どちらが有利かを自分の技量から判断して解くことです。
場合の数の難しさは、
・自分なりの「順序のルール」を持っていること
・「一筆書き」のような用語を知っていること
・「書き出しなのか、それとも計算で求めることが可能なのか?」の判断ができる力
・「工夫することが可能」だと見抜く経験と知識
が要求される点だといえます。
では最後に、簡単そうに見えて…、という良問をひとつご紹介します。
【問題3】
次の図で点Pから出発して一筆書きする方法は何通りありますか?
(甲陽学院中 2007 2日目)
問題1の答え(工夫すると)
あ、い、う の3つの道を通る順序を考えます。
3×2×1=6 6通り
問題2の答え
3×2×1=6 6通り
問題3の答え
Pともう1つの交点を結ぶ道が4つあると考えると、問題1と同じように考えて解くことができます。
4×3×2×1=24 24通り
お元気ですか。
珍しく1行目が片仮名の理由…。
江戸時代中期にやってきた外来種で花カンナとも言われますが、
カンナにはあてる漢字がないんです。
カンナという名前はギリシャ語で「葦」の意味で、姿が似ているからのようです。
この花の大形でとても華やかなところが大好きなんです。
夏には真っ赤な花もあったのですが、この時期に咲いてくれたのは鮮やかな黄色です。
このとなりにまだ花をつけていないカンナがあり、
何色の花を咲かせてくれるのかが楽しみです。
(もっともかなり涼しくなってきたので、今年は咲かないかもしれませんが?)
そんな赤、白、黄色と色々な花が咲くカンナ、どんな順に植えられるのでしょうか?
赤→白→黄色、赤→黄色→白…。
というわけで、今回は「場合の数」です。
「場合の数」と聞いただけで、すぐにでも逃げ出したくなるお子さんも多いのですが、
意外と低学年のお子さんは「得意だよ!」と答えてくれます。
灘中を受験するお子さんでさえも、最後まで最も不安に感じる単元なんですけど。
その違いを一言で表すと、「本当の難しさを知らないだけ」なんですが…。
でも、「得意だよ!」と感じているうちに理解を深めていけば、受験においては有利ですね。
というわけで、低学年向けの問題です。
【問題1】
次の図のように「ア」と「イ」が3本の線で結ばれています。これを一筆書きで「ア」から書きはじめ、「イ」で書きおわるとき、何通りの書き方がありますか。
もし、3年生以上で「一筆書きってなあに?」という質問が返ってきたら、ちょっとピンチかも…。
「場合の数」は特に知識量が物を言う単元です。
さてこの問題は低学年向けですが、高学年のお子さんにも取り組んでもらって下さい。
低学年ならば、「なぞって」答えてもらってOKですが、
5年生以上でしたらもう一工夫欲しいところですが、どうだったでしょうか?
そこで、その工夫の前にもう1問です。
今度は高学年向けです。(もちろん低学年でも正解が可能ですよ!)
【問題2】
1、2、3の3枚のカードがあります。このカードをならべて3けたの整数を作ります。全部で何通りの整数を作ることができますか。
解き方のポイントとレベルは次の5つです。
・小さい順(または大きい順)に書いている
123 132 213 231 312 321
・たてにならべて書いている(または百台ごとにまとめている)
123 213 312
132 231 321
・樹形図を描いている書いている
・樹形図を描き、途中から計算で解いている
2×3=6 6通り
・計算で求めることができている
3×2×1=6 6通り
書き出す場合は順序良く、見やすくがポイントです。
学年や習熟度にもよりますが、計算で求められれば一番良いですね。
式にしてみれば「たいしたことがない」ように見えますが、
この「積の法則」は場合の数の基本なので、これを使えることがとても重要なんです。
では「問題1」にかえって、「問題2がヒントなんだけど、何か工夫できないかな?」と誘ってみましょう。
ここでは、計算が可能なことに気付ければ最高です!
ただし、問題を解くときに計算で解くことがベストとは限りません。
書き出しのほうが勝ることも多々あります。
大切なのは、どちらが有利かを自分の技量から判断して解くことです。
場合の数の難しさは、
・自分なりの「順序のルール」を持っていること
・「一筆書き」のような用語を知っていること
・「書き出しなのか、それとも計算で求めることが可能なのか?」の判断ができる力
・「工夫することが可能」だと見抜く経験と知識
が要求される点だといえます。
では最後に、簡単そうに見えて…、という良問をひとつご紹介します。
【問題3】
次の図で点Pから出発して一筆書きする方法は何通りありますか?
(甲陽学院中 2007 2日目)
問題1の答え(工夫すると)
あ、い、う の3つの道を通る順序を考えます。
3×2×1=6 6通り
問題2の答え
3×2×1=6 6通り
問題3の答え
Pともう1つの交点を結ぶ道が4つあると考えると、問題1と同じように考えて解くことができます。
4×3×2×1=24 24通り