速さに強くなろう! その5(通過算)
珍客!
お元気ですか?
昨日,ちょっとした事件がありました。
粟生(あお)というところに行った帰りの電車でのことです。
スズメが一羽,ちゃっかりと乗車していました。
数駅の後,開いた扉から出ていったのですが,
いあわせた乗客には小さなハプニングだったようです。
さて,「電車」とくれば…,今日のテーマも「速さ」です。
電車が登場する速さの問題といえば,やっぱり「通過算」ですよね。
では早速,チェック問題です。
(問題)
長さ60mの電車Aが秒速30mで上り方面へ,長さ40mの電車Bが秒速20mで下り方面へ進んでいます。電車Aと電車Bは鉄橋の両端に同時にさしかかり,すれ違いおえてから3秒後に電車Aが鉄橋を渡りおえました。この鉄橋の長さは何mですか。
「通過算のすれ違い」とくれば,
(電車の長さの和)÷(電車の速さの和)=すれ違いにかかる時間
という公式があります。
でも,こんなことをしているお子さんはちょっと危険かも…。
ケースA
(60+40)m÷(30+20)m/秒=2秒 (30+20)m/秒×2秒=100m 答え100m
ケースB
(60+40)m÷□m/秒=3秒 □=100/3m/秒 100/3m/秒×3秒=100m 答え100m
ケースC
(60+□+40)÷(30+20)m/秒=3秒 □=50m 答え50m
ケースAのお子さんもケースBのお子さんも
「鉄橋を渡る」ことを無視していますね。
ケースCのお子さんは「鉄橋を渡る」ことは意識できていますが,
3秒をすれ違いにかかる時間にすり替えてしまっています。
実はこの問題,上記の公式だけでは解けないんです。
このことに気付かず,
とにかく暗記している式にはめ込もうとしていると,
間違った答えを正解と思い込んでしまったり,
途中で混乱してしまって放棄してしまったりすることになります。
通過算で暗記しておくことは,
「絵を描けば解けるはずだ!」と
いうことなんです。
入試問題が相手なんですから,公式を覚えておくだけでは不十分です。
その絵を見て,
「速さ×時間=距離」で解こうとするか,
比で解こうとするか,
あるいはダイヤグラムで解こうとするかは,
そこまでの問題演習のやり方と量によって決まるでしょう。
もし,「電車のすれ違いは,最後尾の出会いと同じだ」
という「コツ」を知っていれば,
さらにこの問題は解きやすくなるでしょう。
この問題を絵にしたものを見て下さい。
アの→とイの←の比が,速さの比の3:2と同じであること,
ウの→30m/秒×3秒=90mの2つのことが分かりますね。
線分図のコツは,まず何がわかるかを図に書き込むことです。
するとイの←について,②=90m+40m=130m に気付けますね。
ここまでくればあと一息です。
アの→についても,130m×3/2=195m とわかりますから,
このことを絵に書き込むと,…。
鉄橋の長さは,(195-60)m+90m=225m と正解できます。
通過算で使う公式はおもに,
1.人や踏切を通過するとき → 電車の長さ÷電車の速さ=通過時間
br /> 2.鉄橋などを通過するとき → (電車の長さ+鉄橋の長さ)÷電車の速さ=通過時間
3.電車がすれ違うとき → (電車の長さの和)÷(電車の速さの和)=すれ違う時間
の3つですが,「通過のしかた」によって,「ひっかけ」がありますので,
楽に正解できる問題以外は,
「絵を描けば安全に解けるはずだ」ということを覚えることが大切ですね。
お元気ですか?
昨日,ちょっとした事件がありました。
粟生(あお)というところに行った帰りの電車でのことです。
スズメが一羽,ちゃっかりと乗車していました。
数駅の後,開いた扉から出ていったのですが,
いあわせた乗客には小さなハプニングだったようです。
さて,「電車」とくれば…,今日のテーマも「速さ」です。
電車が登場する速さの問題といえば,やっぱり「通過算」ですよね。
では早速,チェック問題です。
(問題)
長さ60mの電車Aが秒速30mで上り方面へ,長さ40mの電車Bが秒速20mで下り方面へ進んでいます。電車Aと電車Bは鉄橋の両端に同時にさしかかり,すれ違いおえてから3秒後に電車Aが鉄橋を渡りおえました。この鉄橋の長さは何mですか。
「通過算のすれ違い」とくれば,
(電車の長さの和)÷(電車の速さの和)=すれ違いにかかる時間
という公式があります。
でも,こんなことをしているお子さんはちょっと危険かも…。
ケースA
(60+40)m÷(30+20)m/秒=2秒 (30+20)m/秒×2秒=100m 答え100m
ケースB
(60+40)m÷□m/秒=3秒 □=100/3m/秒 100/3m/秒×3秒=100m 答え100m
ケースC
(60+□+40)÷(30+20)m/秒=3秒 □=50m 答え50m
ケースAのお子さんもケースBのお子さんも
「鉄橋を渡る」ことを無視していますね。
ケースCのお子さんは「鉄橋を渡る」ことは意識できていますが,
3秒をすれ違いにかかる時間にすり替えてしまっています。
実はこの問題,上記の公式だけでは解けないんです。
このことに気付かず,
とにかく暗記している式にはめ込もうとしていると,
間違った答えを正解と思い込んでしまったり,
途中で混乱してしまって放棄してしまったりすることになります。
通過算で暗記しておくことは,
「絵を描けば解けるはずだ!」と
いうことなんです。
入試問題が相手なんですから,公式を覚えておくだけでは不十分です。
その絵を見て,
「速さ×時間=距離」で解こうとするか,
比で解こうとするか,
あるいはダイヤグラムで解こうとするかは,
そこまでの問題演習のやり方と量によって決まるでしょう。
もし,「電車のすれ違いは,最後尾の出会いと同じだ」
という「コツ」を知っていれば,
さらにこの問題は解きやすくなるでしょう。
この問題を絵にしたものを見て下さい。
アの→とイの←の比が,速さの比の3:2と同じであること,
ウの→30m/秒×3秒=90mの2つのことが分かりますね。
線分図のコツは,まず何がわかるかを図に書き込むことです。
するとイの←について,②=90m+40m=130m に気付けますね。
ここまでくればあと一息です。
アの→についても,130m×3/2=195m とわかりますから,
このことを絵に書き込むと,…。
鉄橋の長さは,(195-60)m+90m=225m と正解できます。
通過算で使う公式はおもに,
1.人や踏切を通過するとき → 電車の長さ÷電車の速さ=通過時間
br /> 2.鉄橋などを通過するとき → (電車の長さ+鉄橋の長さ)÷電車の速さ=通過時間
3.電車がすれ違うとき → (電車の長さの和)÷(電車の速さの和)=すれ違う時間
の3つですが,「通過のしかた」によって,「ひっかけ」がありますので,
楽に正解できる問題以外は,
「絵を描けば安全に解けるはずだ」ということを覚えることが大切ですね。