速さに強くなろう! みはじ計算 その1
こんにちは。中学受験情報局算数主任の前田昌宏です。
今回も「速さ」について対策していきます。
速さの勉強で困っているお子さん、次の問題ができますか?
問題1
4㎞の距離を8時間で進む人の速さは時速何㎞ですか。
問題2
40分は何時間ですか。
問題3
時速108㎞は秒速何mですか。
1問でもまちがえたお子さんは、
速さの問題に入る前にそれぞれのポイントを押さえ直しましょう。
「問題1」をまちがえたお子さんは、
「(お)は・じ・き」や「み・は・じ(身恥)」と呼ばれる方法で
速さの3公式を覚えましょう。
4÷8=0.5 時速0.5km (おそっ!)
8÷4 のように 自分の計算に都合の良い組み合わせをしていないか
確認するために、少し「変な数値」にしてあります。
「問題2」をまちがえたお子さんは、「○分=○/60時間」を暗記しましょう。
40分=2/3時間
「問題3」をまちがえたお子さんは、「時速○km÷3.6=秒速●m」を暗記しましょう。
108÷3.6=30 秒速30m
さてこれらがクリアできたら、次のチェック問題です。
問題4
太郎くんは8時10分に着くように、家から1.2㎞はなれた駅まで分速60mで歩き始めました。ところが道のりのちょうどまん中まで来たときに忘れ物に気づいたので、すぐに分速100mで家に戻りました。家で忘れ物を探すのに4分かかったので、お母さんに自動車で送ってもらいました。しかし道が混雑していたために時速36㎞でしか進む事が出来ませんでした。太郎くんは予定より何分遅れましたか?
前回も書きましたが、
「速さ」はいくつかの単元の融合問題です。
この問題をまちがえたお子さんは、
次の点をクリアできているかどうかをまず確認しましょう。
ア:1.2㎞を1200mに直せていますか?
イ:「まん中」を見落としませんでしたか?
ウ:時速36㎞を分速600mに直せましたか
これらをクリアしていてもまちがえるお子さんは、
この5行にかかれた内容を
「頭の中で整理」しきれなかった可能性がありますね。
そのような場合は、次のようなノートづくりを手伝ってあげるといいですよ。
ポイントは、次の2点です。
1. ノート1ページの 左半分が計算式、右半分が線分図 です。
普通は、「左が図、右が計算」なのですが、
速さが苦手なお子さんは「図を書くのが苦手」なので、
先に計算式を作ったら、それを図にする事から始めるわけです。
2. 同じ理由で、図を一気に仕上げるのではなく、
一つの計算をしてはそれを図に表す…を
繰り返すようにし、徐々に図を完成させていきます。
これは、「頭の中で整理」できるように、
問題の流れを意識する訓練を狙っています。
答え:2分
この問題は簡単に解けても、塾教材や入試問題だと上手くいかないお子さんには、
この問題を線分図やダイヤグラムに整理できるかどうかを確認してください。
もし、書くのに時間がかかるようでしたら、
問題の整理力に課題がある事がわかります。
また、さっさと書けるお子さんでしたら、
書いた線分図やダイヤグラムの読み取りに課題がある事になりますね。