新5年生のクラスを決めるテスト1 -サピックス1月入室・組分けテスト-
「第311回 新5年生のクラスを決めるテスト1 ~サピックス1月入室・組分けテスト~」
前回までは、
新6年の授業を希望するクラスで受講するために
この秋にできることをみてきました。
今回からは、
現在の4年生が新5年に向けて受けるテスト
についてみていこうと思います。
その1回目は、1月に行われる、サピックスの
「新学年 第3回 入室・組分けテスト 新5年(現4年)」
です。
下の表は、2016年1月11日に行われました
「新学年 第3回 入室・組分けテスト 新5年(現4年)」
の出題範囲、難度、サピックスでの学習機会をまとめたものです。
新5年生の入室・組分けテスト同様に、
塾で4年生になりたての2月に学んだ内容から、
現役の受験生でも正解が難しいかもしれないと思えるハイレベルな問題まで、
出題分野、学習時期、問題レベルの幅が非常に広いテストです。
ここで5年生からサピックスで学ぶため、
1月の入室・組分けテストを受けて入塾をお考えの場合には、
重要な注意点があります。
上記の出題表の通り、テスト問題は
「小4サピックスでの学習内容」+「応用問題」
という構成ですが、
そのうちの
「小4サピックスでの学習内容」が、「公立小学校の5年生内容である」
という点です。
例えば、大問1の計算問題にある、「小数÷整数」「異分母の加減(通分が必要)」は小5内容です。
大問2の「平均」や「特殊算(消去算など)」も小5内容ですから、
5年生からサピックスに入塾しようとお考えの場合、
テスト対策を事前にしておく必要があります。
この準備をしておかないと、仮に入塾できても
「Aクラスから上に上がることができない」
というお悩みを抱えることになります。
では、4年生からサピックスで学んできている場合はどうでしょうか。
上記の表を見ると、出題のうち、
大問1~3のまでの17問(配点:105点)は、
デイリーサピックス(平常の授業で使用する教材)に、
ほぼ同一の問題(表中の難度B)または類似問題(表中の難度C)がありますので、
大問1~3で何点取れるかが
アルファベットクラス内での上下を決めそうです。
一例をご紹介します。
数値と小問数が異なるだけ、解き方は全く同じです。
大問2、3において小問集合形式で出される問題は、
この問題と同様に、デイリーサピックスとほぼ同じですから、
デイリーサピックスを用いて苦手な学習内容の回について復習をしておくと、
入室・組分けテストの点数を100点台にまで得点を伸ばすことができます。
では、点数をさらに伸ばすために正解が必要な問題はどのような問題なのでしょう。
大問4以降についてみていきます。
4年生にとってはかなり難しい問題ですが、
「いろいろ試してみよう!」
「このあたりが答えかな…」
のように、
「手」を動かせば正解するチャンスがある問題です。
大問4を解いてみましょう。
上記のような考え方をすることが、
「いろいろ試してみよう」「このあたりが答えかな」
の意味です。
首都圏の最難関中が出す難問は、この問題のように
「(小学生には)厳密な証明はできない」ものがあり、
その代わりに「(ある程度の見当をつけて)書き出してみる」と正解できる問題が
少なくありません。
アルファベットクラスに上がって、
最難関中をはじめとする入試難度の高い中学を目指す場合、
まずは「手」を動かすことからはじめてみましょう。
では、(1)の続きです。
おなじ「手」を動かすにしても、5年生以降の学習を考えると、
「最も大きい場合の逆の場合を考えればいいんだから…」
のように、
前問を利用して「手」を動かすことができればベストです。
4年生ですから、
大問4については、
この程度の厳密さと絞り込み、そして答えの確認ができれば
OKです。
大問4以降の問題は、
マンスリー確認テストの最後の問題のような
「長文」かつ「初見」の問題です。
それでも4年生からサピックスで学んできている場合は、
このような問題に触れる機会があります。
ひとつは、
デイリーサピックスの最後の方に掲載されている
「応用問題に挑戦」
「頭脳トレーニング」
「入試問題に挑戦」
です。
そして、もうひとつは
これまでに行われた
マンスリー確認テストの最後の問題
や
小4入室・組分けテストの大問4以降の問題
です。
ただ、アルファベットクラスに在籍している場合、
デイリーサピックスに記載されていても難しい問題は授業で学ぶ機会が少ないですし、
テストについても、難しいあるいは正答率が低いという理由で、
解いたり解き直したりする機会が少なくなります。
ですから、アルファベットクラスから、
上位のアルファクラスに上がるためには、
1月までの2ヶ月間で、
計画的にこれらの問題を取り扱う機会を作ることが必要だといえます。
次回は大問5などをみる予定です。