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『立体図形 上級レベルの学習ポイント』

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図形の練習問題 2014年01月04日18時00分
第163回 2014年度入試直前 難関中研究 ~5~

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入試過去問算数 2001-2010 早稲田中学校 早稲田実業学校中等部
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新年おめでとうございます。
今年も「中学受験算数を極める前田昌宏のブログ」をよろしくお願いいたします。


今年も三箇日が終わり、お子さんたちの勉強も再スタートといったところですね。


もっとも、受験生は
「大晦日から休みなく塾」
というケースもあったことでしょうから、
再スタートとはならないかもしれません。


なかでも岡山中学の受験者は今日が入試当日でしたし、
岡山白陵中学の受験者は明日が入試本番です。
これまでのすべてが出し尽くせることを陰ながら祈っています。


一方で大阪府、兵庫件、京都府、奈良県の中学が本命のお子さんは、
まだ2週間ありますから、
「本当に本当の最終チェック」に余念が無いことでしょう。


東京都や神奈川県の場合はほぼ1ヶ月ありますから、
もう一度、最後の「追い込み計画」を練り直すことも可能ですね。


このブログでも、冬休みの点検項目としてこれまでに、
「数の性質」「平面図形」を取りあげました。


そこで年明け第1回目のテーマは「立体図形」にしたいと思います。


近年みかける立体図形の問題の中で気になっている問題の一つが
「立体図形の復元 ~展開図から見取り図へ~」
というものです。


立体図形の復元といってまず頭に浮かぶのは、灘中の問題です。
平成7年 1日目の15番や平成22年 2日目の2番 などは、
個人的にお気に入り(?)です。


しかし立体図形の復元問題は、難関中であれば
どの中学でも出題の可能性があります。


そこで今回は、早稲田中学の入試問題から1問をご紹介します。




早稲田中学 平成20年度 大問2

〔2〕-(2) 図はある立体の展開図の一部です。この立体は4つの三角形で囲まれており、この立体の2つの面「あ」と「い」は垂直です。この立体の体積は何cm3ですか。

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「何となく、こんな感じかな…?」
と思いながら、図を書くお子さんもいると思います。


言葉にはならないかもしれませんが、このようなお子さんの頭の中では、
問題文のある単語が引き金になっているのです。


まだどんな図かわからないお子さんは、その単語がどれかを探してみて下さいね。




答えは、「垂直」です。


「立体の体積を求めなさい」という問題ですから、
「底面積×高さ」や「底面積×高さ÷3」という計算をするはずです。


この「底面」と「高さ」の関係は垂直で、
問題文に面「あ」と面「い」は垂直と書かれていますから、
面「あ」や面「い」のどちらかを底面にすればいいんだ…とわかるのです。


ですから、まずは

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のように書くことができます。


この図から、次の見取り図はすぐですね。

20140104_04.jpg



底面を「あ」とすればその面積は、4×3÷2=6(cm2)ですから、
残りはこの立体の高さ(面「い」の赤い点線)を求めればOKとわかります。


ここでものを言うのが、次の「基本レベルの定番問題」です。

20140104_05.jpg


上の図で台形ABCDの面積を求める問題を練習したことがありますね?


台形の高さと三角形EBCの高さ(底辺はBC)が同じですから、
10cm×□cm÷2=8cm×6cm÷2
□=4.8cm という求め方がありました。

20140104_06.jpg

も同じように、面「い」について、
5cm×□cm÷2=8cm×4cm÷2 ですから、
□=6.4cm(面「い」の赤い点線) です。


求める立体は三角すいですから、
6cm2×6.4cm÷3=12.8cm3が求める体積です。




灘中の問題でもそうですが、
展開図やその一部から見取り図を考える問題では、
問題文中の「垂直」や展開図中の「直角マーク」

見落とさないようにすることが大切です。


ふだんの練習でも、
「何となくこんな感じの立体かな…?」
という図を書いたあとでもかまいませんから、
問題の展開図や問題文を見ながら、
自分が書いた図に「直角マーク」や長さが等しい辺に印を書くなどして、
確認作業が意識的に行えると、
初見の問題を解くときでもきっとうまくいくと思います。


「展開図 → 見取り図(復元問題)」のポイント
★ 問題文中の「垂直」と展開図中の「直角マーク」
★ 等しい長さの辺


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図形の練習問題 2014年01月04日18時00分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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