【特別回】算数オリンピックと受験算数
~算数オリンピックと受験算数~
『算数が苦手でも算数オリンピックは役に立つ?』
before
after
写真提供:環境省
環境省が地球温暖化防止のためライトアップ施設の消灯を呼び掛ける
「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」です。
写真は大阪城です。
私たちもこのキャンペーンに参加しています。
http://coolearthday.jp/
今回は先日行われました、算数オリンピック・トライアルを題材に、
受験算数に対してどんな点が利用できるのかを考えてみました。
「算数オリンピック」といえば、
「算数が得意なお子さんのためにある」と思いますよね。
メダル(入賞)を狙うのであれば、本当にその通りだと思います。
しかし、「受験算数の到達度をチェックする」ということであれば、
学年に関係なく、受験を考えて勉強しているすべてのお子さんの
役に立つのじゃないかな、とも思います。
そんな視点から、
小学校1年生から3年生が挑戦できる「キッズBEE」の問題をみてみましょう。
2013年 第5回キッズBEE トライアル
もんだい1 「4つのちがう数字」
今年、2013年は、2,0,1,3の4つの数字がすべてちがう年です。
では、今年より前で2013年にいちばん近い、
4つの数字がすべてちがう年はいつでしたか。
この問題は
「問題の条件を把握する力」
「順序よく調べる力」
の2点をチェックできます。
高学年ですと、ある程度頭で解ける問題ですが、
もしノートに考え方を書くとすれば、
次のような場合分けができるかどうかで、
到達度が測れます。
「4つの数字がすべてちがう」
「今年より前で」
という条件を把握し、順序よく調べると、
201□ □は3以下 → □=2,1,0 なので、不適当
200□ → 0が2つあるので、不適当
199□ → 9が2つあるので、不適当
198□ → □=7,6,5,4,3,2 なので、
1987年 が答えとなります。
低学年であれば、
頭の中で解けるお子さんもいれば、
少し書いてみて答えを出すお子さんもいると思います。
もし最も丁寧に書くとすれば、次のようになります。
この書き出し方のポイントは次の3点です。
ポイント1 10区切りで書く
ポイント2 途中を省略して書く(例:2009、2008、…、2001、2000)
ポイント3 明らかに不適当な部分を省略できる(例:200□や199□など)
お子さんの到達度は、この3つのポイントを多く満たすほど高いといえます。
また、算数の練習量がまだ少ないお子さんであれば
のように、「横1列」に書くこともあると思いますが、
できれば、
のように、「たて1列」に書くように指導をします。
これは受験算数に適した書き方に移行する前段階となるからです。
そのために、ノートを広く使うことも教えてあげるといいと思います。
低学年のノートは「マス目ノート」のことが多いので、
マス目に縛られてしまい、
ノートを広く使うことができないことがあるからです。(下図)
このように、低学年向けの「キッズBEE」は、
問題を解くための知識チェック以外に、
・問題の条件を把握しているか
・順序よく調べることができるか
・上記2点を実戦するためのノートの使い方ができるか
などをチェックすることができます。
「キッズBEE」自体は、お子さんの算数力、
・問題条件をみつける
・問題条件を整理する
・問題文から絞り込む(調べる範囲をより狭い範囲に限定する)
・解法を知っている、使える
・仮説をたてて答えを求め、検証をする
を競うものです。
しかし、他に今回のブログのような使い方もあると思います。
さて、もう1題ご紹介します。
これは「算数が好きになる」可能性のある問題だと思います。
もんだい3 「正しい文」
□に1,2,3,4,5の数字カードを1まいずつおいて正しい文にしましょう。
□月□□日の一週間後は□月□日です。
(印字の関係で問題文を少し変更しました。)
実物の問題図はこんな感じです。
お子さんを算数好きにするために、
お父さんまたはお母さんも一緒になって考えてみましょう。
一緒に考えるふりをして、誘導ができるといいですね。
【お子さんと一緒にするための準備とルール】
1.この問題文を拡大コピーして切り取り、「台紙」のようにします。
2.点線の□にあわせて、数字カードも実際に作っておきます。
このようにして、「鉛筆で書いては消す」から、「実物で楽しむ」に替えます。
これで少し「クイズっぽさ」が演出できます。
準備ができたら、お子さんに自由にさせてあげます。
もしかしたら、1回で正解するかも知れません。
もしかしたら、何度やっても上手くいかないかも知れません。
そのときは、途中でいったん止めてあげます。
成功した場合も、上手くいかなかった場合もここからが大事です。
お母さん:ア~オのうち、実はイに入る数字は分かっているんだけど、何だと思う?
お子さん:う~ん、わかんない…。
お母さん:マス目の個数がヒントよ。
お子さん:う~ん…。
お母さん:じゃあ、もうひとつヒント! 1から5の数字カードうち、
イに絶対におけないカードが2枚あるんだけど、わかる?
お子さん:えーっと、わかった。4と5はイにおけない!
お母さん:ということは、イは1か2か3なんだけど、どれかしら。
お子さん:ちょっと待って。
お母さん:オはなぜ1マスなのかしら?
お子さん:ちょっと待ってっていってるでしょ。あ、そうか。イは2だよ!
お母さん:正解!どうしてわかったの?
お子さん:だって、29日の1週間後とかだったら、7日とかになるからマスにぴったりだよ。
お母さん:すごい!そうね。でも7や9はないから、上手く答えができそうね。
・
・
・
1週間たつと翌月になるという設定を読み取らせることで、
クイズ的なおもしろみをお子さんに伝えることができるんじゃないかと思います。
ア月25日の1週間後は、ア月が31日まであればちょうど翌月の1日になります。
つまり、「ア月25日の1週間後はイ月1日」となり、残りの数字カードは3と4ですから、
「3月25日の1週間後は4月1日です。」という正しい文が完成します。
今回のキッズBEEでは、
問題5が神経衰弱、問題7が積み木の個数数えで,
これらも楽しめる問題だと思います。
問題8は「部屋割り論法」とよばれるものですが、
これも親子で楽しめると思います。
「引き出しに赤、青、黄の靴下が1足ずつ入っています。
真っ暗な中で靴下をいくつ取り出せば、色のそろった靴下1足分を
必ずつくることができますか。」
という算数パズルの仲間です。
キッズBEEは小学校3年生までが対象ですが、
過去問は販売されていますので問題を手に入れることができれば、
4年生、5年生、6年生のだれでもが算数の到達度を測ることができますし、
算数のおもしろさに触れる機会もできると思っています。
チャンスがあれば挑戦してみませんか。
『算数が苦手でも算数オリンピックは役に立つ?』
before
after
写真提供:環境省
環境省が地球温暖化防止のためライトアップ施設の消灯を呼び掛ける
「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」です。
写真は大阪城です。
私たちもこのキャンペーンに参加しています。
http://coolearthday.jp/
今回は先日行われました、算数オリンピック・トライアルを題材に、
受験算数に対してどんな点が利用できるのかを考えてみました。
「算数オリンピック」といえば、
「算数が得意なお子さんのためにある」と思いますよね。
メダル(入賞)を狙うのであれば、本当にその通りだと思います。
しかし、「受験算数の到達度をチェックする」ということであれば、
学年に関係なく、受験を考えて勉強しているすべてのお子さんの
役に立つのじゃないかな、とも思います。
そんな視点から、
小学校1年生から3年生が挑戦できる「キッズBEE」の問題をみてみましょう。
2013年 第5回キッズBEE トライアル
もんだい1 「4つのちがう数字」
今年、2013年は、2,0,1,3の4つの数字がすべてちがう年です。
では、今年より前で2013年にいちばん近い、
4つの数字がすべてちがう年はいつでしたか。
この問題は
「問題の条件を把握する力」
「順序よく調べる力」
の2点をチェックできます。
高学年ですと、ある程度頭で解ける問題ですが、
もしノートに考え方を書くとすれば、
次のような場合分けができるかどうかで、
到達度が測れます。
「4つの数字がすべてちがう」
「今年より前で」
という条件を把握し、順序よく調べると、
201□ □は3以下 → □=2,1,0 なので、不適当
200□ → 0が2つあるので、不適当
199□ → 9が2つあるので、不適当
198□ → □=7,6,5,4,3,2 なので、
1987年 が答えとなります。
低学年であれば、
頭の中で解けるお子さんもいれば、
少し書いてみて答えを出すお子さんもいると思います。
もし最も丁寧に書くとすれば、次のようになります。
この書き出し方のポイントは次の3点です。
ポイント1 10区切りで書く
ポイント2 途中を省略して書く(例:2009、2008、…、2001、2000)
ポイント3 明らかに不適当な部分を省略できる(例:200□や199□など)
お子さんの到達度は、この3つのポイントを多く満たすほど高いといえます。
また、算数の練習量がまだ少ないお子さんであれば
のように、「横1列」に書くこともあると思いますが、
できれば、
のように、「たて1列」に書くように指導をします。
これは受験算数に適した書き方に移行する前段階となるからです。
そのために、ノートを広く使うことも教えてあげるといいと思います。
低学年のノートは「マス目ノート」のことが多いので、
マス目に縛られてしまい、
ノートを広く使うことができないことがあるからです。(下図)
このように、低学年向けの「キッズBEE」は、
問題を解くための知識チェック以外に、
・問題の条件を把握しているか
・順序よく調べることができるか
・上記2点を実戦するためのノートの使い方ができるか
などをチェックすることができます。
「キッズBEE」自体は、お子さんの算数力、
・問題条件をみつける
・問題条件を整理する
・問題文から絞り込む(調べる範囲をより狭い範囲に限定する)
・解法を知っている、使える
・仮説をたてて答えを求め、検証をする
を競うものです。
しかし、他に今回のブログのような使い方もあると思います。
さて、もう1題ご紹介します。
これは「算数が好きになる」可能性のある問題だと思います。
もんだい3 「正しい文」
□に1,2,3,4,5の数字カードを1まいずつおいて正しい文にしましょう。
□月□□日の一週間後は□月□日です。
(印字の関係で問題文を少し変更しました。)
実物の問題図はこんな感じです。
お子さんを算数好きにするために、
お父さんまたはお母さんも一緒になって考えてみましょう。
一緒に考えるふりをして、誘導ができるといいですね。
【お子さんと一緒にするための準備とルール】
1.この問題文を拡大コピーして切り取り、「台紙」のようにします。
2.点線の□にあわせて、数字カードも実際に作っておきます。
このようにして、「鉛筆で書いては消す」から、「実物で楽しむ」に替えます。
これで少し「クイズっぽさ」が演出できます。
準備ができたら、お子さんに自由にさせてあげます。
もしかしたら、1回で正解するかも知れません。
もしかしたら、何度やっても上手くいかないかも知れません。
そのときは、途中でいったん止めてあげます。
成功した場合も、上手くいかなかった場合もここからが大事です。
お母さん:ア~オのうち、実はイに入る数字は分かっているんだけど、何だと思う?
お子さん:う~ん、わかんない…。
お母さん:マス目の個数がヒントよ。
お子さん:う~ん…。
お母さん:じゃあ、もうひとつヒント! 1から5の数字カードうち、
イに絶対におけないカードが2枚あるんだけど、わかる?
お子さん:えーっと、わかった。4と5はイにおけない!
お母さん:ということは、イは1か2か3なんだけど、どれかしら。
お子さん:ちょっと待って。
お母さん:オはなぜ1マスなのかしら?
お子さん:ちょっと待ってっていってるでしょ。あ、そうか。イは2だよ!
お母さん:正解!どうしてわかったの?
お子さん:だって、29日の1週間後とかだったら、7日とかになるからマスにぴったりだよ。
お母さん:すごい!そうね。でも7や9はないから、上手く答えができそうね。
・
・
・
1週間たつと翌月になるという設定を読み取らせることで、
クイズ的なおもしろみをお子さんに伝えることができるんじゃないかと思います。
ア月25日の1週間後は、ア月が31日まであればちょうど翌月の1日になります。
つまり、「ア月25日の1週間後はイ月1日」となり、残りの数字カードは3と4ですから、
「3月25日の1週間後は4月1日です。」という正しい文が完成します。
今回のキッズBEEでは、
問題5が神経衰弱、問題7が積み木の個数数えで,
これらも楽しめる問題だと思います。
問題8は「部屋割り論法」とよばれるものですが、
これも親子で楽しめると思います。
「引き出しに赤、青、黄の靴下が1足ずつ入っています。
真っ暗な中で靴下をいくつ取り出せば、色のそろった靴下1足分を
必ずつくることができますか。」
という算数パズルの仲間です。
キッズBEEは小学校3年生までが対象ですが、
過去問は販売されていますので問題を手に入れることができれば、
4年生、5年生、6年生のだれでもが算数の到達度を測ることができますし、
算数のおもしろさに触れる機会もできると思っています。
チャンスがあれば挑戦してみませんか。