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第652回 女子中の入試問題 平面図形 5

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図形の練習問題 2024年01月06日18時00分

「第652回 女子中の入試問題 平面図形 5」

前回は、2023年度に女子中で出された「平面図形」の中から「辺の比と面積比」がテーマの問題を取り扱いました。

今回は、「正六角形」がテーマの問題を見ていきます。

 

では、1問目です。

 

【問題】下の図のような、正方形ABCDと正六角形CEFGHIを重ね合わせた図形があります。直線CFと辺ADの交わる点をJとします。次の□に当てはまる数を求めなさい。

(1)図の角○あの大きさは□度です。

(2)図の角○いの大きさは□度です。

(3)四角形CFGIの面積は、正六角形CEFGHIの面積の□倍です。

(横浜共立学園中学校 2023年 問題4)

 

【考え方】

(1)

角○あ は四角形AGFJの内角AJFの外角です。

四角形ABCDは正方形ですから、角Aは90度です。

また、四角形CFGIは長方形ですから、角Fも90度です。

360度-(90度×2+53度)=127度 … 角○う

よって、角○あ の大きさは

180度-127度=53度

です。

答え 53

 

(2)

ADとBCは平行なので、角○あ と角○え(錯角)の大きさは同じです。

また、角○お は二等辺三角形EFCの底角です。

(180度-120度)÷2=30度 … 角○お

よって、角○い の大きさは

90度-(53度+30度)=7度

です。

答え 7

 

(3)

正六角形の6分割を利用します。

四角形CFGIの面積は★4つ分、正六角形CEFGHIの面積は★6つ分です。

4÷6=2/3(倍)

答え 2/3

 

本問は、正六角形の角の大きさや面積の均等分割の知識が確認できる問題です。

正六角形の均等分割は大切な知識なので、使えないときはすぐに覚え直しましょう。

 

続けて、2問目です。

 

【問題】面積が60㎠の正六角形ABCDEFについて、次の問いに答えなさい。

(1)三角形ABFの面積は何㎠ですか。

(2)辺AB、辺EFを2等分する点をそれぞれL、Mとします。このとき、辺AFと直線LMは平行になります。

① AF:LM:BEを最も簡単な整数の比で答えなさい。

 

② 直線AMと直線LFが交わる点をPとするとき、三角形APFの面積は何㎠ですか。途中の式や考え方なども書きなさい。

 

③ 辺CDを2等分する点をNとします。影のついた部分の面積は何㎠ですか。

(吉祥女子中学校 2023年 問題3)

 

【考え方】

(1)

正六角形の6分割が利用できます。

60㎠×1/6=10㎠

答え 10㎠

 

(2)-①

正六角形を6つの正三角形に分けます。

さらに、正三角形を小さな正三角形に区切ると次のようになります。

よって、

AF:LM:BE=2:3:4

です。

答え 2:3:4

 

(2)-②

①の結果を利用します。

三角形APFと三角形MPLは相似で、相似比は

AF:ML=2:3=PF:PL

です。

よって、三角形APFと三角形APLの面積比は2:3です。

また、

AL:LB=1:1

なので、三角形ALFの面積()は三角形ABFの面積の1/2です。

10㎠×1/2=5㎠ … 三角形ALFの面積(

5㎠×2/(2+3)=2㎠

答え 2㎠

 

(2)-③

②の結果を利用します。

直線LN、MNを引くと、区切られた部分の面積は次のようになります。

60㎠-(2㎠×3+3㎠×6)=36㎠

答え 36㎠

 

本問は、正六角形の均等分割と相似の利用が確認できる問題です。

(2)-③は少し難しいのですが、(1)からの誘導に気づけると正解できると思います。

 

3問目を見ていきましょう。

 

【問題】正六角形ABCDEFがあり、辺EF上に点Gがあります。ACとBEの交点をH、CGとBEの交点をIとします。また、IはHEのまん中の点です。このとき、次の問いに答えなさい。

(1)三角形ABHの面積は正六角形ABCDEFの面積の何倍ですか。

(2)EG:GFを最も簡単な整数の比で表しなさい。

(3)三角形CHIの面積は正六角形ABCDEFの面積の何倍ですか。

(白百合学園中学校 2023年 問題3)

 

【考え方】

(1)

正六角形の6分割を利用します。

三角形ACBと三角形ACOと三角形FDOと三角形FDEは合同なので、

BH=HO=OJ=JE

です。

また、三角形ABOの面積は正六角形ABCDEFの1/6です。

よって、三角形ABH()の面積は正六角形ABCDEFの面積の

1/6×1/2=1/12(倍)

です。

答え 1/12倍

 

(2)

(1)の図より、BH=1とするとHE=3ですから、

IE=3÷2=1.5

IB=1+1.5=2.5

です。

三角形IBCと三角形IEGは相似で、相似比は

IB:IE=2.5:1.5=5:3

です。

よって、BC=⑤とすると、

EG:GF=③:(⑤-③)=3:2

です。

答え 3:2

 

(3)

(2)より、

BH:HI:IE=1:1.5:1.5=2:3:3

です。

また、正六角形の6分割より、三角形BCEの面積は正六角形ABCDEFの面積の2/6=1/3です。

三角形CHIの面積は三角形BCEの面積の

3/(2+3+3)=3/8

ですから、正六角形ABCDEFの面積の

1/3×3/8=1/8(倍)

です。

答え 1/8倍

 

本問も、正六角形の均等分割と相似の利用が確認できる問題で、前問と同様に誘導形式となっています。

(2)で点Gを「辺EFの真ん中のように見えるから…」と決めつけないようにして、全問正解を目指しましょう。

 

今回は、2023年度の女子中の入試で出された「正六角形」をテーマとした問題をご紹介しました。

正六角形の面積を均等に分ける方法や正六角形の中にできる相似を使った解法はとても大切です。

もし、今回の3つの問題で正解できないものがあれば、そこで用いられた解き方や知識をすぐに確認し直しましょう。

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図形の練習問題 / 中学入試の算数問題 2024年01月06日18時00分
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