第341回 浜学園 第2回合否判定学力テスト2
「第341回 浜学園 第2回合否判定学力テスト2」
前回は6月25日に予定されています
「浜学園 第2回合否判定学力テスト」について、
2016年度のテストの1枚目のチェックポイントをみてきました。
そこからは、1枚目は基本知識と条件整理力の問題が中心で、
4月の第1回合否判定学力テストと比べると
少し難度が上がっていることがわかりました。
そこで今回は、同じ2016年度のテストの2枚目について、
問題とそのチェックポイントをみていこうと思います。
浜学園 第2回合否判定学力テスト 算数Ⅰより
(16) 右の図は1つの内角の大きさが178°で1辺の長さが6cmの正多角形の一部です。その正多角形の周りを半径1cmの円がすべることなく転がり1周するとき、この円の通過する部分の面積は( )cm2です。ただし、円周率は3.14とします。
「正何角形ですか」と問われる問題は多いのですが、
それに「転がり移動」が加えられています。
「移動 → 正確な作図」が原則ですが、
この図形は計算すると正百八十角形になりますので、
とても作図はできません。
図形の外側をなめらかに転がって1周するときの通過面積が、
直線部分の通過面積と円1個分になることを、
三角形や四角形など作図可能な図形から学んでいるかどうかが問われます。
外角の和360°÷1つの外角(180°-178°)=正180角形 なので、
6cm×2cm×180辺+2cm×2cm×3.14=2172.56cm2
センターライン解法を使えば、
(6cm×180辺+2cm×3.14)×2cm=2172.56cm2
という計算になります。
次も図形の問題です。
(18) 右の図のように3辺の長さが3cm、4cm、5cmの合同な直角三角形ア、イを長方形の中にかきました。斜線部分の面積は( )cm2です。
問題図はおそらく初見になると思いますが、
直角三角形がテーマの問題ですから
「角に○、×、直角を書く」という原則に従ってみます。
上の図のように、原則に従うと
長方形のたての長さ 4cm+0.8cm×3=6.4cm
長方形の横の長さ 0.8cm×4=3.2cm
がわかりました。
(4cm+6.4cm)×3.2cm÷2-3cm×4cm=4.64cm2
「初見の問題であればこそ、原則に従うことが大切」
ということが分かる問題でした。
最後は速さの定番問題です。
(19) 花子さんは徒歩で、まゆみさんはオートバイで、A町を同時に出発し、B町へ向かいました。花子さんとまゆみさんの速さの比は3:19です。まゆみさんは途中のP地点で忘れ物をしたことに気づき、A町へ向かって引き返したところ、その2分後に花子さんと出会いました。その後、まゆみさんはA町に着くとすぐにB町へ向かいA町から522.5mはなれたQ地点で花子さんに追いつき、B町には花子さんより22分早く着きました。A町からB町までの距離は( )mです。ただし、2人は一定の速さで進むものとします。
距離条件が1つ、時間条件が2つで時間条件の方が多いですから、
原則に従い、ダイヤグラムに整理してみます。
「ダイヤグラムの5原則」が使える部分がグラフの中にないか、探しましょう。
上記以外にも探す順序や使う原則はありますし、線分図で解くことも可能です。
大切なことは、
「時間条件 → ダイヤグラム → 5原則」
や
「距離条件 → 線分図 → →に距離や距離比を書く」
のように
「原則 → 整理 → 原則」という流れで取り組めているかという点です。
今回は、「浜学園 第2回合否判定学力テスト」の後半(テスト2枚目)について、
問題とそのチェックポイントをみてきました。
(16)では作図ができなくてもよいくらいまで原則の理由が身についているか、
(18)では初見だからこそ原則を使うことができるか、
(19)では原則と整理方法を使いこなす度合い=習熟度について、
それぞれ問われていました。
このテストの後半のように、実力テストでは
「整理ができるか」
「解法を選べるか」
「解法を使いこなせるか」
という3つの要素=ハードルが1問の中に含まれています。
後半の問題で課題が見つかった場合は、
「なぜこのように整理し、この解法を使って解くことができるのか」
という理由まで踏み込んだ家庭学習ができるといいですね。