2017年度中学入試と新6年生
「第321回 2017年度中学入試 1月入試と新6年生」
2017年の1月入試が始まりました。
5日に行われた岡山白陵中の入試結果の発表は、今日7日です。
また、明日以降には土佐塾中や愛光中などの県外入試もあります。
悔いのない受験ができることを願っています。
さて、今回も前回に引き続き1月に行われる入試について、
昨年実施された問題をご紹介していきながら、
新6年生の現在の力のについても考えます。
今回の入試問題は西大和学園中の県外入試(4ページ/大問3題)です。
奈良県にある本校で行われた入試は8ページ/大問4題でしたから、
やや問題量が少なくなっています。
その中からご紹介する問題は大問1です。
多くの中学入試の大問1と同様に、
計算力と受験算数の基礎力を確認する設問が中心です。
新6年生でも既習範囲は、1月の大テスト向けにチャレンジしてみる価値がありそうです。
1枚目の問題は手のつけやすい基本問題が中心でした。
(2)は「食塩水のやりとり算は流れ図に整理する」という整理方法と、
「面積図」「てんびん法」という計算方法の確認ができる問題です。
(3)は「倍数判定法」の知識確認と
「書き出せそう」という判断力がチェックできそうです。
(4)は「余りの四則計算」と「素因数分解」、
(5)は対称図形を解くときの方針立てと「ブーメラン型(くさび形)」という
知識確認にピッタリですから、
大問1の1枚目は受験生の直前チェックはもちろん、
新6年生にとっても基礎力の確認ができると思います。
2016年度の西大和学園中の県外入試、大問1は2枚目にまで続いていました。
2枚目は1枚目よりもレベルが上がっています。
類題演習をしたことがあるか、
「〇〇という条件があるときは☆☆」のように
方針を立てて問題を解く学習ができていれば、
1本道で解くことができます。
(6)は直角三角形の相似を見つけやすくする方法、
(7)は直角二等辺三角形問題の解き方の方針を持っているかが
試される問題です。
(8)は立方体を切断したときにできる立体のようだと、
見当がつけられれば比較的簡単に正解できます。
演習を通して「知っている問題」を増やし、
類題として応用していくことはとても大切なことです。
それと同時に、
問題で与えられた条件を整理して
「〇〇という条件があるから、まずは☆☆のように解いてみよう」
といった方針をたてる解き方も身につけることができれば、
応用問題や初見の問題を解く力が強化されていきます。
今回の大問1のような問題は、
それらの力がどこまでついてきたかを確認することができます。
受験まであと1年となった新6年生も、
ここまでの学習がどのレベルまで達しているか、
このような問題を通して、把握しておくといいですね。