「大テストの振り返り」をしましょう3 浜学園編
「第245回 大テストの振り返りをしましょう 浜学園編」
夏休みも序盤戦を終え、いよいよ8月に入ってきました。
この10日間について、
予定の進捗度合いを確認し、
積み残しがあるなど
予定より遅れている部分があれば、
お盆休みにするのか、
いったん積み残したままにするかを決め、
現在受講中の夏期講習を優先するのかなど、
予定の見直しをしましょう。
また、浜学園のように、
9月以降の日曜特訓の受講基準が
8月の公開学力テストや合否判定学力テストを対象としている塾の場合、
これらのテストへの準備も同時に必要となってきます。
そこで今回は、
日曜特訓の受講基準となる浜学園の公開学力テストについて、
振り返りをしていきます。
浜学園の公開学力テストは
以前のB4サイズ1枚という形式から、
B4サイズ2枚に変更されています。
しかし、
問題数の構成と配点は、
大問1(5問)、大問2(10問 ここまで各4点)、
大問3~大問6(各2問×5点)の23問、100点
で変更ありません。
また、
直近3回の公開学力テストの出題分野や
難度(個人的な意見です)は以下の通りです。
偏差値を50にするためには、テストで平均点を獲得することが必要です。
そのためには、
上記の表の「易」、
つまり基本問題を取りこぼさないことが重要だとわかります。
「易」レベル問題は11~12問あります。
試験時間が45分ですから、
1問におよそ4分の時間をかけることができます。
偏差値50を目標にするのであれば、
1問に十分な時間をかけることができますので、
焦らず丁寧に条件を整理して計算をするとよさそうです。
問題の配置を見ると
大問1~2に多くありますが、
大問3以降の小問1にも「易」レベルの問題がありますので、
見落とさないように注意しましょう。
一例を見ておきます。
浜学園 2015年6月 小6 公開学力テスト 算数より
大問3 一郎君は毎時2.4km、ニ郎君は毎時3km、三郎君は毎時3.6kmの速さで歩きます。一郎君は4分歩いては1分休むことをくり返し、二郎君は3分歩いては1分休むことをくり返し、三郎君は一切休まず歩き続けます。二郎君、三郎君は同じところから、一郎君は二郎君、三郎君より0.5km前方から、3人とも同時に同じ道を同じ方向に向かって出発しました。三郎君は一郎君に迫いつくとすぐに逆の方向に同じ速さで歩いてもどり、二郎君と出会うとすぐにまたもとの方向に向かって歩くことをくり返します。また、三郎君は二郎君が一郎君に追いつくまで歩き続けます。このとき、次の問いに答えなさい。
(1) 一郎君,二郎君,三郎君の歩く速さはそれぞれ毎分何mですか。
大問は問題文が長く、条件も多いのですが、
「易」レベルの小問については、
そのうちの一部しか必要ありません。
何を求めなければいけないのか、
小問を先に読んでから問題本文を読むとよいと思います。
この問題であれば、
「一郎君は毎時2.4km、ニ郎君は毎時3km、三郎君は毎時3.6kmの速さで歩きます」
だけで(1)を解くことができますね。
2400m÷60分=毎分40m … 一郎君
3000m÷60分=毎分50m … 二郎君
3600m÷60分=毎分60m … 三郎君
偏差値50を目指す場合は、
このような問題を見つけて解くようにしましょう。
では、もう少し高い偏差値が目標の場合はどうでしょうか。
浜学園の今年の7月の公開学力テストであれば、
得点が54点前後で偏差値55であったと思われます。
「易」レベルと「中」レベルの合計が60点ありますから、
偏差値55前後を目指す場合は、
「中」レベルの攻略がポイントになるようです。
小問の問題数にすると
「易」「中」あわせて14~15問ですから、
1問あたりの時間はおよそ3分です。
「易」レベルを少し手早く処理ができれば、
「試験時間が足りない」
という状態にならずにすみそうです。
では、「中」レベルの問題はどのくらいの難しさなのでしょうか。
こちらも実際の問題を見てみます。
浜学園 2015年7月 小6 公開学力テスト 算数より
大問2-(8) 長さ209mの列車Aと長さ187mの列車Bが、出会ってからはなれるまでに9.9秒かかります。また、列車Bの先頭が列車Aの最後尾に追いついてから、列車Bの最後尾が列車Aの先頭とはなれるまでに1分6秒かかります。このとき、列車Bの速さは毎時何㎞ですか。(一部改題)
「通過算」に「旅人算」の要素が加わった問題ですが、
塾教材や問題集で必ず触れる問題の一つですから、
決して難しくはありませんね。
計算まちがいだけ、十分に気をつけましょう。
(基本パターンですから図に整理しなくても大丈夫でしょう)
(40m/秒+6m/秒)÷2=23m/秒
23m/秒×3.6=82.8km/時
「中」の問題をもう1問、見てみます
大問6-(1) 右の図1のようなペットボトルがあり、底面は半径3㎝の円、高さは20㎝、底面から16㎝までは円柱になっています。はじめに、ペットボトルにいっぱいのジュースが入れていましたが、少し飲んだので、ジュースの水面は図1のように底面から14㎝のところまでになりました。次に図2のように、図1のペットポトルにふたをして逆さまにすると、ジュースの水面はふたから16㎝のところまでになりました。ペットボトルの容器やふたの厚みは考えないものとして、ペットボトルの容積が何mlかを求めなさい。(一部改題)
この問題も、塾教材や問題集で必ず触れる問題ですね。
上の図から、
ペットボトルの容積は「ジュースの体積(ア)+空気の体積(イ)」
で求められることがわかります。
3cm×3cm×3.14×(14cm+4cm)=508.68cm3 → 508.68ml
このように見てくると、
浜学園の公開学力テストに出題される
「中」レベルの問題を攻略するには、
6年生の平常授業教材のB問題(または5年生のC問題)や
そのときの復習テストの振り返りに取り組み、
「苦手な問題」「穴のある単元」をなくしておくと良さそうです。
教材や復習テストでは量が多くて大変だという場合は、
これまで受けてきた公開学力テストの中で
正答率が30~50%の問題で、
「これ、見たことあるんだけどなぁ…」
という問題に取り組んでみましょう。
8月の公開テストまであと1週間ほどです。
夏期講習と夜の平常授業などで
時間はあまりないかも知れませんが、
すきま時間を使った準備ができるといいですね。