『2014年度 中学入試問題分析』6
第169回 2014年度入試 ~6~
開成中 2014年度入試 算数(後半)
2014年度入試速報の第6回は開成中の後半です。
前回は、2014年度 開成中 入試(算数) の前半2問をご紹介しました。
大問1は受験生がそれまでに演習したことのある問題に少し手を加えた問題、
大問2はほぼ同様の演習をしたことがある「立体切断」の問題でした。
これらの問題は、
どちらかといえばこれまでの中学受験の主流であった、
「この問題の解き方を知っていますか?」
というタイプです。
それらと比べて後半は、
「この問題は学習してきたどの解き方を使うかわかりますか?」
という、
最近の中学入試の流れである「解き方の発見」に
ポイントが置かれた問題となっています。
それでは問題をご紹介しましょう。
2014年 開成中 入試問題
大問3 ある架空の世界では、1日が10時間(午前5時間、午後5時間)、1時間が25分、1分が25秒に区切られていて、右の図のような時計を用いて時間を計っています。現在の時刻は午後2時5分0秒で、時計の短針(黒)、長針(白)、秒針は正しい時刻を指しています。この時計はこれからも正確に動くものとして、次の問いに答えなさい。
(1)これから時間が進んで最初に短針と長針が重なる時刻を求め、そのときの時計の3本の針を解答欄の時計の図にかきこみなさい。
(2)さらに時間が進んで最初に短針と長針がちょうど反対向きになる時刻を求め、そのときの時計の3本の針を解答欄の時計の図にかきこみなさい。
(3)現在(午後2時5分0秒)から、3本の針がすべて同じ向きになって重なる回数を数えます。ちょうど100回目となるのは何日後で、午前、午後のどちらですか。また、そのときの時刻を求めなさい。ただし、現在から2時間20分後の午前0時から1日後が始まるものとします。
「変則時計算」です。
2010年でも大問3で時計算が出題されましたが、
今年の時計算は2010年ほどは難しくありません。
しかし、
「時計算」という速さの問題の解き方が、どのようにして考えだされたかを、
十分に理解していなければ、全問正解は難しいといえるでしょう。
その意味において、
「時計算はもう習ったよ」というお子さんの理解度確認に、
「架空の世界」という問題は絶好と言えるでしょう。
この問題が理解度確認に最適な点は、
「そのときの時計の3本の針を解答欄の時計の図にかきこみなさい」
という部分で、
受験生が計算して求めた結果を図に表すことができるか、
すなわち、時計算が本当にわかっているかどうかをチェックできる点です。
(1)は「これから時間が進んで」と書いてありますが、
問題図からもわかるように、午後2時0分から午後2時5分の間で
「短針と長針が重なる」ことはありませんから、
時計算の大原則通り、
「★時0分ちょうどから考える」ことができます。
時計算は、長針が短針を追いかける「旅人算の仲間」です。
長針は 360度÷25分=72/5度/分 、
短針は 72度÷25分=72/25度/分 の速さで進みます。
図中の赤い角の大きさは 360度×2/5=144度 ですから、
144度÷(72/5-72/25)度/分=12.5分後に、
長針が短針に追いついて重なります。→午後2時12分12.5秒
(解答図)
(2)は
「さらに時間が進んで最初に短針と長針がちょうど反対向きになる時刻」ですから、
(1)の解答図から「長針が短針より180度多く進んだ時刻」です。
180度÷(72/5-72/25)度/分=15.625分後に、
長針と短針は180度はなれますから、
午後2時12分12.5秒+15分15.625秒=午後3時3分3.125秒が答えです。
(解答図)
(3)は、時計算でもよく練習する「長針と短針が重なる回数」の応用です。
応用というのは、
「3本の針がすべて同じ向きになって重なる」となっているからです。
よく練習する問題より、針が「1本多い」のです……が、
(1)、(2)を通して、「秒針の位置を考えなくても、
長針と短針が重なるときはいつでも秒針も重なっているのでは…」
ということに気づけるよう、
問題がつくられています。
(1)を利用して確かめてみましょう。
(1)の後、長針は短針とより360度多く進めば再び短針と重なりますから、
それは 360度÷(72/5-72/25)度/分=31.25分後=25分後+6.25分後 です。
このとき長針は1周と1/4周します
また、31.25分間=31分間+0.25分間に秒針は31周と1/4周しますから、
のように、長針が短針と重なるとき、秒針と長針も重なっています。
つまり、
の位置で重なります。
問題にある100回目の重なりは、
「★★時6.25分(4回目、8回目…)」の位置です。
長針と短針は31.25分ごとに重なるのですから100回目は、
午後2時12分12.5秒の
31.25分×99
=3093.75分後
=123時間18.75分後
=12日3時間18分18.75秒後
なので、
午後2時12分12.5秒+12日3時間18分18.75秒後
=13日後の午前1時6分6.25秒
とわかります。
時計算で練習する「長針と短針が重なる回数」で用いる規則性の考え方が、
この「変則時計算数」の(3)でも利用できました。
「長針と短針が重なる回数」に
なぜ規則性があるのかということを理解していた受験生は、
この問題でも規則性が使えることにすぐに気づいたことでしょう。
大問3は「解き方の発見」というよりも、
「解き方の理解度」を測る問題だったといえそうです。
大問4はどうでしょうか。
大問4 図1のように1から8までの数字が書かれている8枚の正三角形を用いて、図2のような立体を作ります。ただし、図1の正三角形の黒丸の頂点は立体の点Aまたは点Fのどちらかに重ね、すべての数字が表から見えるようにします。
また、立体の6個の頂点A、B、C、D、E、Fについて、それぞれの頂点に集まっている4枚の正三角形に書かれている数の合計はすべて同じになっています。
(1)1つの頂点に集まっている4枚の正三角形に書かれている数の合計を求めなさい。
(2)辺BCを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計と、辺DEを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計は等しくなります。その理由が書かれた次の文章の空欄をうめなさい。
『どちらもすると、( )同じ値になるから。』
(3)三角形ABCに書かれている数が1であるとします。8が書かれている三角形として可能性があるものをすべて選び、解答欄の三角形を○で囲みなさい。
【解答欄の選択肢】
三角形ABC、三角形ACD、三角形ADE、三角形AEB、三角形FBC、三角形FCD、三角形FDE、三角形FEB
(4)この立体の展開図で、1、2、3の書かれている三角形の配置が図3のようになるとき、他の数字を向きも正確に解答欄の展開図にかきこみなさい。
「右の○の中に1~12の数を入れ、直線上の4つの○に書かれた数の和がどれも同じにあるように~」
という問題を解いたことがあると思います。
その条件が、この大問4の問題文中にある
「それぞれの頂点に集まっている4枚の正三角形に書かれている数の合計はすべて同じ」
と似ていることに気づけます。
ということは、上記の問題の考え方を応用すれば解けそうです。
左の図のように三角形ABCが「1」の場合、
・頂点Aに集まる4つの三角形の数の和
・頂点Bに集まる4つの三角形の数の和
・頂点Cに集まる4つの三角形の数の和
で、
「1」が和の計算にのべ3回使われています。、
ですから、
頂点Aでの数の和+頂点Bでの数の和+…+頂点Fでの数の和
=(1+2+…+8)×3=108
となり、
1つの頂点に集まる4つの三角形の数の和
=108÷6=18
が求められます。
(2)は、問題文では「短い文で説明」のようにみえますが、
解答用紙では、かなりの文字数がかけるようになっています。
意味として、
頂点Cに集まる4枚の三角形の数の和=頂点Dに集まる4枚の三角形の数の和
つまり、
赤の2枚+黒斜線の2枚=青の2枚+黒斜線の2枚
ですから、
赤の2枚(辺BCを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計)
=青の2枚(辺DEを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計)
のようなことが説明できていればOKです。
【解答の一例】
(どちらも)
辺CDを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計を加えて、
それぞれ、頂点Cに集まる4枚の三角形の数の和、
頂点Dに集まる4枚の三角形の数の和を計算
(すると、同じ値になるから。)
(1)の答え「18」が求められたお子さんは、
「(どちらも)18から、辺CDを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計を
ひき算(すると~)」と
いう書き方もできます。
(3)については、(4)をヒントに考えるといいでしょう。
そこで先に(4)をみておきます。
ここでも大原則、「展開図には頂点を書く」を実行します。
上の図から、
の頂点Aに着目すると、
赤い三角形+青い三角形=18-(1+2)15なので、
7+8 の1組だけとわかります。
仮に三角形ABEが8だとすると、
となるので三角形ACDは7、
三角形FBC=18-(1+3+8)=6
三角形FCD=18-(1+6+7)=4
三角形FDEは、残った5
とわかるので、
となります。
(3)はこの(4)の結果から、
「1」と「8」は隣り合っている(上の図では辺ABで接しています)ことがわかるので、
三角形AEB、三角形ACD、三角形FBCの
いずれかに「8」があることがわかります。
(※1と8が頂点で接する場合、1と8が向かい合う場合は調べてみると、
上手くいかないことがわかります。)
大問4は、大問4(1)で例にあげた六芒星のような問題や
立方体に類似問題があります。
このことを思い出すことができれば、
問題本文と(1)の問題文から、解き方を頭から引き出すことができるので、
短い時間で解き方の方針が定まります。
大問1~4の試験全体を通して、
試験時間の配分ということを考えると、
大問4は(1)の解き方に見当がつかないようであれば、
大問4をパスして残りの3つの大問に全力を投入するのが実戦的だといえます。
算数の入試問題が
「解き方の暗記だけで解ける問題が中心」から
「解き方の発見が必要な問題が中心」に移行している学校を
志望校にしている場合は、
「その解き方はどうして導き出されたのか」、
「なぜその解き方をこの問題で使うことができるのか」
といった点まで、
問題演習の時に考えるようにしていくとよいと思います。
開成中 2014年度入試 算数(後半)
2014年度入試速報の第6回は開成中の後半です。
前回は、2014年度 開成中 入試(算数) の前半2問をご紹介しました。
大問1は受験生がそれまでに演習したことのある問題に少し手を加えた問題、
大問2はほぼ同様の演習をしたことがある「立体切断」の問題でした。
これらの問題は、
どちらかといえばこれまでの中学受験の主流であった、
「この問題の解き方を知っていますか?」
というタイプです。
それらと比べて後半は、
「この問題は学習してきたどの解き方を使うかわかりますか?」
という、
最近の中学入試の流れである「解き方の発見」に
ポイントが置かれた問題となっています。
それでは問題をご紹介しましょう。
2014年 開成中 入試問題
大問3 ある架空の世界では、1日が10時間(午前5時間、午後5時間)、1時間が25分、1分が25秒に区切られていて、右の図のような時計を用いて時間を計っています。現在の時刻は午後2時5分0秒で、時計の短針(黒)、長針(白)、秒針は正しい時刻を指しています。この時計はこれからも正確に動くものとして、次の問いに答えなさい。
(1)これから時間が進んで最初に短針と長針が重なる時刻を求め、そのときの時計の3本の針を解答欄の時計の図にかきこみなさい。
(2)さらに時間が進んで最初に短針と長針がちょうど反対向きになる時刻を求め、そのときの時計の3本の針を解答欄の時計の図にかきこみなさい。
(3)現在(午後2時5分0秒)から、3本の針がすべて同じ向きになって重なる回数を数えます。ちょうど100回目となるのは何日後で、午前、午後のどちらですか。また、そのときの時刻を求めなさい。ただし、現在から2時間20分後の午前0時から1日後が始まるものとします。
「変則時計算」です。
2010年でも大問3で時計算が出題されましたが、
今年の時計算は2010年ほどは難しくありません。
しかし、
「時計算」という速さの問題の解き方が、どのようにして考えだされたかを、
十分に理解していなければ、全問正解は難しいといえるでしょう。
その意味において、
「時計算はもう習ったよ」というお子さんの理解度確認に、
「架空の世界」という問題は絶好と言えるでしょう。
この問題が理解度確認に最適な点は、
「そのときの時計の3本の針を解答欄の時計の図にかきこみなさい」
という部分で、
受験生が計算して求めた結果を図に表すことができるか、
すなわち、時計算が本当にわかっているかどうかをチェックできる点です。
(1)は「これから時間が進んで」と書いてありますが、
問題図からもわかるように、午後2時0分から午後2時5分の間で
「短針と長針が重なる」ことはありませんから、
時計算の大原則通り、
「★時0分ちょうどから考える」ことができます。
時計算は、長針が短針を追いかける「旅人算の仲間」です。
長針は 360度÷25分=72/5度/分 、
短針は 72度÷25分=72/25度/分 の速さで進みます。
図中の赤い角の大きさは 360度×2/5=144度 ですから、
144度÷(72/5-72/25)度/分=12.5分後に、
長針が短針に追いついて重なります。→午後2時12分12.5秒
(解答図)
(2)は
「さらに時間が進んで最初に短針と長針がちょうど反対向きになる時刻」ですから、
(1)の解答図から「長針が短針より180度多く進んだ時刻」です。
180度÷(72/5-72/25)度/分=15.625分後に、
長針と短針は180度はなれますから、
午後2時12分12.5秒+15分15.625秒=午後3時3分3.125秒が答えです。
(解答図)
(3)は、時計算でもよく練習する「長針と短針が重なる回数」の応用です。
応用というのは、
「3本の針がすべて同じ向きになって重なる」となっているからです。
よく練習する問題より、針が「1本多い」のです……が、
(1)、(2)を通して、「秒針の位置を考えなくても、
長針と短針が重なるときはいつでも秒針も重なっているのでは…」
ということに気づけるよう、
問題がつくられています。
(1)を利用して確かめてみましょう。
(1)の後、長針は短針とより360度多く進めば再び短針と重なりますから、
それは 360度÷(72/5-72/25)度/分=31.25分後=25分後+6.25分後 です。
このとき長針は1周と1/4周します
また、31.25分間=31分間+0.25分間に秒針は31周と1/4周しますから、
のように、長針が短針と重なるとき、秒針と長針も重なっています。
つまり、
の位置で重なります。
問題にある100回目の重なりは、
「★★時6.25分(4回目、8回目…)」の位置です。
長針と短針は31.25分ごとに重なるのですから100回目は、
午後2時12分12.5秒の
31.25分×99
=3093.75分後
=123時間18.75分後
=12日3時間18分18.75秒後
なので、
午後2時12分12.5秒+12日3時間18分18.75秒後
=13日後の午前1時6分6.25秒
とわかります。
時計算で練習する「長針と短針が重なる回数」で用いる規則性の考え方が、
この「変則時計算数」の(3)でも利用できました。
「長針と短針が重なる回数」に
なぜ規則性があるのかということを理解していた受験生は、
この問題でも規則性が使えることにすぐに気づいたことでしょう。
大問3は「解き方の発見」というよりも、
「解き方の理解度」を測る問題だったといえそうです。
大問4はどうでしょうか。
大問4 図1のように1から8までの数字が書かれている8枚の正三角形を用いて、図2のような立体を作ります。ただし、図1の正三角形の黒丸の頂点は立体の点Aまたは点Fのどちらかに重ね、すべての数字が表から見えるようにします。
また、立体の6個の頂点A、B、C、D、E、Fについて、それぞれの頂点に集まっている4枚の正三角形に書かれている数の合計はすべて同じになっています。
(1)1つの頂点に集まっている4枚の正三角形に書かれている数の合計を求めなさい。
(2)辺BCを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計と、辺DEを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計は等しくなります。その理由が書かれた次の文章の空欄をうめなさい。
『どちらもすると、( )同じ値になるから。』
(3)三角形ABCに書かれている数が1であるとします。8が書かれている三角形として可能性があるものをすべて選び、解答欄の三角形を○で囲みなさい。
【解答欄の選択肢】
三角形ABC、三角形ACD、三角形ADE、三角形AEB、三角形FBC、三角形FCD、三角形FDE、三角形FEB
(4)この立体の展開図で、1、2、3の書かれている三角形の配置が図3のようになるとき、他の数字を向きも正確に解答欄の展開図にかきこみなさい。
「右の○の中に1~12の数を入れ、直線上の4つの○に書かれた数の和がどれも同じにあるように~」
という問題を解いたことがあると思います。
その条件が、この大問4の問題文中にある
「それぞれの頂点に集まっている4枚の正三角形に書かれている数の合計はすべて同じ」
と似ていることに気づけます。
ということは、上記の問題の考え方を応用すれば解けそうです。
左の図のように三角形ABCが「1」の場合、
・頂点Aに集まる4つの三角形の数の和
・頂点Bに集まる4つの三角形の数の和
・頂点Cに集まる4つの三角形の数の和
で、
「1」が和の計算にのべ3回使われています。、
ですから、
頂点Aでの数の和+頂点Bでの数の和+…+頂点Fでの数の和
=(1+2+…+8)×3=108
となり、
1つの頂点に集まる4つの三角形の数の和
=108÷6=18
が求められます。
(2)は、問題文では「短い文で説明」のようにみえますが、
解答用紙では、かなりの文字数がかけるようになっています。
意味として、
頂点Cに集まる4枚の三角形の数の和=頂点Dに集まる4枚の三角形の数の和
つまり、
赤の2枚+黒斜線の2枚=青の2枚+黒斜線の2枚
ですから、
赤の2枚(辺BCを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計)
=青の2枚(辺DEを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計)
のようなことが説明できていればOKです。
【解答の一例】
(どちらも)
辺CDを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計を加えて、
それぞれ、頂点Cに集まる4枚の三角形の数の和、
頂点Dに集まる4枚の三角形の数の和を計算
(すると、同じ値になるから。)
(1)の答え「18」が求められたお子さんは、
「(どちらも)18から、辺CDを1辺とする2枚の正三角形に書かれている数の合計を
ひき算(すると~)」と
いう書き方もできます。
(3)については、(4)をヒントに考えるといいでしょう。
そこで先に(4)をみておきます。
ここでも大原則、「展開図には頂点を書く」を実行します。
上の図から、
の頂点Aに着目すると、
赤い三角形+青い三角形=18-(1+2)15なので、
7+8 の1組だけとわかります。
仮に三角形ABEが8だとすると、
となるので三角形ACDは7、
三角形FBC=18-(1+3+8)=6
三角形FCD=18-(1+6+7)=4
三角形FDEは、残った5
とわかるので、
となります。
(3)はこの(4)の結果から、
「1」と「8」は隣り合っている(上の図では辺ABで接しています)ことがわかるので、
三角形AEB、三角形ACD、三角形FBCの
いずれかに「8」があることがわかります。
(※1と8が頂点で接する場合、1と8が向かい合う場合は調べてみると、
上手くいかないことがわかります。)
大問4は、大問4(1)で例にあげた六芒星のような問題や
立方体に類似問題があります。
このことを思い出すことができれば、
問題本文と(1)の問題文から、解き方を頭から引き出すことができるので、
短い時間で解き方の方針が定まります。
大問1~4の試験全体を通して、
試験時間の配分ということを考えると、
大問4は(1)の解き方に見当がつかないようであれば、
大問4をパスして残りの3つの大問に全力を投入するのが実戦的だといえます。
算数の入試問題が
「解き方の暗記だけで解ける問題が中心」から
「解き方の発見が必要な問題が中心」に移行している学校を
志望校にしている場合は、
「その解き方はどうして導き出されたのか」、
「なぜその解き方をこの問題で使うことができるのか」
といった点まで、
問題演習の時に考えるようにしていくとよいと思います。