『平面図形 上級レベルの学習ポイント』
第162回 2014年度入試間近 難関中研究 ~4~
「東大寺学園中学校過去問集26年春受験用(実物に近いリアルな紙面のプリント形式過去問4年分) (奈良県中学校過去入試問題集)」教英出版
冬期講習会、真っ只中!
受験生は毎日の1分1秒を大切に過ごしていることでしょう。
この冬休みで何を強化するのかは受験生によって様々ですが、
必ず目標を達成しましょうね!
さて前回は冬休みに強化したい単元のひとつとして、
「平面図形」(正六角形)の1問をご紹介しました。
その際に、
「最近は正八角形や八角形も出題されます」
と書きましたので、
今回は正八角形の問題をみておきます。
受験生がよく練習する八角形の代表的な問題といえば、
でしょう。
(斜線部分の面積を求める問題です)
また、新しいところでは昨年度の灘中(1日目-9番)で
という問題が出題されました。
(正方形の各辺の三等分点を結び、斜線部分の面積を求める問題です)
いずれの問題も「初見」ではかなり難しい問題に感じたのだろうなと思います。
上の問題は高さの等しい三角形の面積比、
下の問題は相似比と隣辺比を利用して解くことができます。
そういえば、前回の正六角形問題も均等分割から相似比を求めて解きました。
正六角形や八角形も問題を解く場合、
1. 均等分割の利用
2. 比の利用
がポイントになっているのです。
(正八角形の均等分割)
愛知県の難関中、東海中学校の2008年度の入試問題では、
次のような出題がありました。
〔9〕面積が30cm2の正八角形があります。斜線部の面積を求めなさい。
前出の2題が下の図のように合同な三角形の面積を求めて解くのと同じで、
本問も、
の三角形が問題を解く鍵です。
ということは
です。
この2つの図を見比べると、
という方針が見えてきます。
正多角形の問題を解くときに、もうひとつ頭に置いておきたいことは「平行な対角線」です。
「平行 → 相似や等積変形」のように、面積を求める手がかりになっています。
これらのことから、はじめの方針が正しいことがわかりましたので、
30cm2×2/8=7.5cm2
が、答えです。
類似の解き方をする問題として、
2011年度に奈良県のトップ校、東大寺学園中学校で出題された問題があります。
〔3〕‐3
下の図のように、正八角形の2つの頂点A、Cを結んでできる直線の上に点Bをとり、
AB:BC=1:2とします。(⑧の部分の面積)+(⑨の部分の面積)+(⑩の部分の面積)=24cm2のとき、斜線部分の面積を求めなさい。(一部改題)
この問題はその前問からの誘導となっているのですが、
今回は正八角形の単問として考えてみます。
東海中学の問題と同様に、
を念頭に置いて考えてみましょう。
東海中学の問題と同じように、問題図に重ねてみると、
三角形(赤)の面積=3 とすると
高さが等しいので、
三角形11の面積=1
三角形8の面積=2
です。
また、正八角形の面積=3×8=24 ですから、
三角形9と三角形10の面積の和=12-(2+1+3)=6
です。
ですから、
三角形8と三角形9と三角形10の面積の和=8=24cm2 なので、
斜線(黒)の三角形の面積=三角形8の面積=24cm2×2/8=6cm2
が答えです。
灘中の八角形の問題のように、
相似比と隣辺比を利用する問題はやや難度が高いと思いますが、
正八角形の1/8の三角形を利用する問題は、
東海中学や東大寺学園中学のような問題演習を通して、
正六角形同様、正解できるようにしておけるといいですね。
「東大寺学園中学校過去問集26年春受験用(実物に近いリアルな紙面のプリント形式過去問4年分) (奈良県中学校過去入試問題集)」教英出版
冬期講習会、真っ只中!
受験生は毎日の1分1秒を大切に過ごしていることでしょう。
この冬休みで何を強化するのかは受験生によって様々ですが、
必ず目標を達成しましょうね!
さて前回は冬休みに強化したい単元のひとつとして、
「平面図形」(正六角形)の1問をご紹介しました。
その際に、
「最近は正八角形や八角形も出題されます」
と書きましたので、
今回は正八角形の問題をみておきます。
受験生がよく練習する八角形の代表的な問題といえば、
でしょう。
(斜線部分の面積を求める問題です)
また、新しいところでは昨年度の灘中(1日目-9番)で
という問題が出題されました。
(正方形の各辺の三等分点を結び、斜線部分の面積を求める問題です)
いずれの問題も「初見」ではかなり難しい問題に感じたのだろうなと思います。
上の問題は高さの等しい三角形の面積比、
下の問題は相似比と隣辺比を利用して解くことができます。
そういえば、前回の正六角形問題も均等分割から相似比を求めて解きました。
正六角形や八角形も問題を解く場合、
1. 均等分割の利用
2. 比の利用
がポイントになっているのです。
(正八角形の均等分割)
愛知県の難関中、東海中学校の2008年度の入試問題では、
次のような出題がありました。
〔9〕面積が30cm2の正八角形があります。斜線部の面積を求めなさい。
前出の2題が下の図のように合同な三角形の面積を求めて解くのと同じで、
本問も、
の三角形が問題を解く鍵です。
ということは
です。
この2つの図を見比べると、
という方針が見えてきます。
正多角形の問題を解くときに、もうひとつ頭に置いておきたいことは「平行な対角線」です。
「平行 → 相似や等積変形」のように、面積を求める手がかりになっています。
これらのことから、はじめの方針が正しいことがわかりましたので、
30cm2×2/8=7.5cm2
が、答えです。
類似の解き方をする問題として、
2011年度に奈良県のトップ校、東大寺学園中学校で出題された問題があります。
〔3〕‐3
下の図のように、正八角形の2つの頂点A、Cを結んでできる直線の上に点Bをとり、
AB:BC=1:2とします。(⑧の部分の面積)+(⑨の部分の面積)+(⑩の部分の面積)=24cm2のとき、斜線部分の面積を求めなさい。(一部改題)
この問題はその前問からの誘導となっているのですが、
今回は正八角形の単問として考えてみます。
東海中学の問題と同様に、
を念頭に置いて考えてみましょう。
東海中学の問題と同じように、問題図に重ねてみると、
三角形(赤)の面積=3 とすると
高さが等しいので、
三角形11の面積=1
三角形8の面積=2
です。
また、正八角形の面積=3×8=24 ですから、
三角形9と三角形10の面積の和=12-(2+1+3)=6
です。
ですから、
三角形8と三角形9と三角形10の面積の和=8=24cm2 なので、
斜線(黒)の三角形の面積=三角形8の面積=24cm2×2/8=6cm2
が答えです。
灘中の八角形の問題のように、
相似比と隣辺比を利用する問題はやや難度が高いと思いますが、
正八角形の1/8の三角形を利用する問題は、
東海中学や東大寺学園中学のような問題演習を通して、
正六角形同様、正解できるようにしておけるといいですね。