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入試問題編 ~規則性2 消費税問題~

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数の性質の練習問題 2012年07月02日11時13分
笹!


お元気ですか?

ササです。

ササといえば、七夕祭りの飾りつけに使われるので、なじみのある植物ですね。

ところで、ササと竹はよく似ていますが、何がちがうんでしょう?

分類上、ササも竹もイネ科の植物とされています。
ふつうは、背の低いのがササ、高いのが竹という区別でしょう。

実は、俗にいう「節」の部分にある「竹皮」が成長しても残るのがササ、
落ちてしますのが竹なんだそうです。

このほかにも「節」からでる葉の小枝がササは1本、竹は2本という違いもあるそうです。
さらにササは一本の小枝に10枚前後の葉がついていますが、
このうち、いちばん下の葉が落ちると上に一枚だし、
葉の枚数を常にたもちながら一枚ずつ若葉に取り替えています。

前回登場してもらったイネの成長と同様に、ササにもこんな規則があるんですね!

ということで、今回のテーマも規則性です。

先日、衆院本会議にて2014年4月から8%、2015年10月から10%になるという
消費増税法案が通過しました。

入試算数の世界でも「消費税問題」は過去に有名中学で出題されています。
今日はそのうちの1問をご紹介します。

2003年の灘中(1日目)の問題です。

【問題】
消費税を含めた支払金額を考えたとき、支払金額としてあらわれない金額のうち1000円に最も近い金額を求めなさい。ただし、消費税は売値の5%とし、1円未満は切り捨てます。(問題文一部改)

この問題を見たことがないお子さんは、
「支払金額としてあらわれない金額」って何のこと? と思うかもしれません。

実際に、売値×(1+0.05)=支払金額 を使って計算してみましょう。
どうですか?

支払金額に「20円」、「41円」がないことがわかりますね。
「切り捨て」られてきた金額が、このところで「ちょうど整数値になる」ためです。

どんなときにこのようなことが生じるのでしょうか?

1.05=21/20 ですから、売値が20の倍数のとき「切り捨て」がありません。

ここまでわかれば、あとは簡単です。
1000に近い20の倍数を調べてみましょう。

売値×1.05=1000 とすれば、売値は 1000÷1.05=952.3… から、
940円か960円のときだとわかります。

940×1.05=987 → 986円がありません
960×1.05=1008 → 1007円がありません。

ですから1000円に最も近い金額は1007円です。

「売値が20の倍数」という点に着目した解答ですが、
「支払金額としてあらわれない金額=21の倍数-1」を用いてもOKです。

この場合は、
1000÷21=47あまり13
つまり、

なので、1000に近いのは、21×48-1=1007 とわかります。


このように規則性の問題には、規則を発見するまでの計算が大変なものもあります。
計算力を鍛えることはもちろん大切なことですが、
この消費税問題を「21の倍数-1」を利用すれば一瞬で解くことができるように、
「知識」をもつこともとても重要です。

宿題に追い回される夏期講習がスタートするまでに、
このような知識を習得するための「自分のため学習時間」が作れるといいですね。


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数の性質の練習問題 2012年07月02日11時13分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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