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「(ちょっとだけ反則っぽい)暗記」を活用しよう! その2

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図形の練習問題 2011年07月04日20時35分
仏桑華!

お元気ですか。

いよいよ7月、夏ですね。

夏といえば、この花、ハイビスカスなんてピッタリでは?

原産地が亜熱帯の植物なため、日本の夏は暑すぎるとも聞きます。
また咲いたその日に花は閉じてしまう、1日花なんです。

さてハイビスカス、とても華やかな「大円」の花ですね。
ということで今日も曲線図形、円とおうぎ形です。(まだまだ続くのか? この強引な展開…!)

今回は算数で説明のつく「反則っぽい(?)暗記」についてです。

古くからある有名な問題を見てください。

次の図は1つ正方形と2つの円がピッタリとはまっている図です。
大きい円と小さい円の面積の比を求めましょう。ただし、円周率は3.14です。


大円の半径は、正方形の対角線の長さの半分です。

また、小円の半径は、正方形の1辺の長さの半分です。

そこで、正方形の1辺の長さを②とすると、


小円の面積は、①×①×3.14 です。

しかし、対角線の長さを求めることが出来ませんので
大円の面積が求められないようですが…。

でも、勉強をしているお子さんならば、
「半径×半径」というテクニックを持っていますよね。

正方形の対角線の長さを2とすると、


大円の面積は、1×1×3.14 です。

このとき、1×1は右上図の正方形アの面積と同じです!
※他の正方形を利用しても、もちろんOKです!

正方形アの面積は、問題図の正方形の面積の1/2なので、


①×①×3.14 : 1×1×3.14
=①×①×3.14 : ②×②×1/2×3.14
=1 : 2 
が答えです。

で、ここで登場するのが「反則っぽい技」=暗記 です。

算数の世界では「カレーライスの法則」が有名ですが、
ここでは「ケーキの法則」を使います。

「法則」と言ってはますが、もちろん「自称」ですよ!

次の図を見てください。


ケーキを入れる3つの箱を真上から見た図です。

この箱の面積比はもちろん、
2×2 : 2×2÷2 : 1×1
=4 : 2 : 1
です。

したがって、これらの箱に入るケーキの大きさも
4 : 2 : 1 ですね。


つまり、図のような2つのケーキの面積比は
2 : 1 になるんです。


このことを知っていれば、
上記の問題図とこの図はほとんど同じ図だとわかりますので
一瞬で「2:1だ!」と答えられるんです。


「カレーライスの法則」とは?


カレーのレトルトパックが3つ、電子レンジで作るご飯のパックが2つあれば、カレーライスは何人分作ることができますか?
答えは、2人分 です。

2つの材料を混ぜ合わせるときに出来上がる量は、
少ない材料によって決まるという考え方です。

化学反応の「あまり」が出来る問題のようなものですね。
算数では素因数分解の応用問題や食塩水の混合問題に利用します。
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図形の練習問題 2011年07月04日20時35分
主任相談員の前田昌宏
中学受験情報局『かしこい塾の使い方』の主任相談員である前田昌宏が算数の面白い問題や入試問題を実例に図表やテクニックを交えて解説します。
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