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親が子どもにイライラしてしまう原因とは。実は親自身のプレッシャー?

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公開: 最終更新日:2021年07月20日

子どもに対してイライラしてしまうとき、親の心の中に、不安やプレッシャーがひそんでいるのかもしれません。
今回の記事では、イライラしないために心がけるべきことについてお伝えします。

イライラの原因は子どもではなく親のプレッシャー

長年、家庭教師として教えていると、親御さんから子育てに関するたくさんの相談を受けます。
そのなかで、「どうしても子どもに対してイライラしてしまいます」というものがあります。

私から見ると非常によくできた子で、だからこそ効率よく短時間で勉強して結果を出しているのに、子どもの勉強時間が少ないことに口を出してしまう、というケースもあります。
少しでも子どもがのんびりしているのを見ると、許せない気持ちになってしまうのです。

このお母さん自身は、自分が焦って口を出してしまう理由が子どもにあると思っているのですが、その裏には、お母さんも気づいていない自分自身にとってのプレッシャーがあるのかもしれません。

イライラの原因を自覚する

中学受験のご家庭でよくあるのは、夫婦や嫁姑関係がお母さんのプレッシャーの原因になっていることです。
お姑さんに「うちの家系はみんな医者だからね」と言われたり、高学歴の夫から「なんだ、この成績は?どうなっているんだ」と責められたら、自分が悪いような気持ちになるのかもしれません。

もし、そんなプレッシャーを受けていて、その不安を子どもにぶつけてしまっているということに気づいたなら、まずはそのプレッシャーを取り除くように意識してください。

本来は、子どもが勉強の楽しみや喜びを知って、自分のために勉強できるようになることが、親としての願いだと思います。
子どもの勉強や成績に関して期待すること自体は、悪いことではありません。
ただ、そのことで子どもにイライラしてしまうなら、その原因をしっかり洗い出しておくといいですね。

「人に勝つ」という気持ちを手放す

この競争社会の中で、子どもには負けずにたくましく生き抜いてほしい、と願う親御さんは多いと思います。
でも、「人に勝つ」ことを目指して子育てをしてしまうと、そこには大きな落とし穴があります。

「人に勝つ」ということにこだわりすぎると、負けることや失敗することがこわくなってしまい、さまざまなことにチャレンジする力が育ちません。
私たちの目指すところは、人に勝つことではなく、その子の可能性を最大限に引き出すことではないでしょうか。

そのためには、それぞれの子どもが本来持っている力を考えて、その力が伸びる時期を見極める必要があります。
親が焦って早すぎる時期にたくさん習い事や勉強をさせてしまうと、子どもは逆に頭を使わなくなってしまいます。

なんでも早くやらせるより、タイミングが大事

学力も、お子さんそれぞれ伸びる時期が異なります。
もちろん個人差はありますが、目安としては、小学校低学年では単純な計算や大小を比較する力、中学年くらいになると物事をとらえて客観視する力、高学年では記憶する力など、時期によって伸ばしていきたい力が違います。

習い事や勉強など、とにかく早く始めたらいいということではなく、それぞれの子どもが持つ力が伸ばせるタイミングを知っていただきたいと思います。
どの分野でどれくらい伸びるのかは、ひとりひとり異なります。

プレッシャーで焦ることなく、それぞれの子どもに合った教育やタイミングを選べるといいですね。

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