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子どもに責任を押しつけない 中学受験は家庭の方針で決める

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公開: 最終更新日:2021年07月13日

「あなたが自分で決めたんだから、ちゃんとやりなさい」という言葉を子どもにかけたことがある方は多いと思います。
でもこの言葉にはあまり効き目がないことをご存知でしょうか。
そのような声かけをお子さんにしたときに、反抗的な反応を経験したことがある方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなときの対応のしかたについても考えてみたいと思います。

「受験したい」は子どもの「意志」ではなく「気分」

塾に通い始めるきっかけは、さまざまだと思います。
親がいろいろと検討して子どもと相談してから申し込むこともあれば、「友達が行ってるから行きたい」と子どもから言い出すこともあります。
親子ともに、以前から受験することを決めていて塾通いにも乗り気、ということもあるでしょう。

子どもから言い出して塾通いを始めた場合、ちょっと子どもが塾に行きたくないような様子を見せたときに「あなたが決めたんだから、ちゃんとやりなさい」というセリフを言ったことのある方は多いのではないでしょうか。でも実は、この言葉には効き目があまりありません。

子どもの気持ちは、時間とともに変化します。
「塾に行きたい」という気持ちがずっと変わらないとは限りません。
それは子どもの「意志」ではなく、「気分」だからです。

家庭の方針として、しっかり話し合って決める

もし、子どもが友だちの影響を受けて「塾に通いたい」「受験したい」と言い出したとしても、そのときの子どもの気分を受けて、大人が最終判断をしてあげてください。
そしてその責任は、親が持ってください。進学塾に通う・中学受験をする、という判断は、家庭の方針としてしっかり話し合って決めましょう。
中学受験をする・しないの決断の責任は、小学生に押し付けるにはあまりにも荷が重すぎます。

そして、家庭の方針として決めたことに対しては、「お母さん、お父さんとしても精一杯応援してあげたいと思っているよ」ということを、常に伝えてあげてください。
もし、途中でやめることになっても、「あなたがやりたいと言ったから始めたのに…」と、子どものせいにしないようにしましょう。
子どもに責任を押しつけてしまうと、挫折感につながってしまうかもしれません。

最終的に、親として「あなたのせいで」ではなく「あなたのために」やめる、という判断をしたけど、それでも大丈夫だからね、と励ましてあげることが必要です。

「うるせえなあ」「クソババア」などの言葉の裏側は

これは私の家庭教師をしていての経験なのですが、私の前では「僕、がんばるよ」ととても前向きに言ってくれていても、家庭でお母さんに対して「うるせえなあ」と態度をガラリと変えてしまう子もいます。
ひどいときには「クソババア」「死ね」という言葉が出てくる…と、悩むお母さんもいらっしゃいます。

でも、そのようなことは珍しいことではないと私はよくお伝えしています。
子どもは、自分の気持ちのバランスをとるためにそんな言葉を吐いているのであって、決して、親を傷つけようと深く考えてその言葉を選んでいるわけではありません。

むしろ、その言葉の裏側には、やるべきことが多すぎてそれをプレッシャーに感じていたり、やる気がでなかったり、勉強が思うようにはかどっていないなど、なにかしら葛藤を抱えていることがあります。
自分の気持ちがバラバラになってしまわないように必死で、ちゃぶ台返しのような気持ちで、「うるせえ」「クソババア」という言葉を吐いているのかもしれません。

感情的にならず、受け流す努力を

そんな言葉を言われたら、ついカッとなってしまいそうですが、その気持ちをぐっとおさえて受け流しましょう。
余裕があれば「あなたもそんな生意気なことが言える年齢になったのね。お母さん、うれしいわ」という返し方をしてみてもいいかもしれません。

無理にニコニコしなくてもかまいません。感情的にならないようにだけ、気をつけたらいいと思います。
そう言わざるを得ない子どもの気持ちを受け止め、それだけ切羽詰まっていることを理解してあげましょう。

ストレスを言葉で出すことができずに、胃潰瘍や円形脱毛症になる子どもも見てきました。
その場合は、勉強の量を減らしたり、受験するという方針に見直しが必要な場合もあります。

もし「うるせえ」「クソババア」と子どもに言われても、「言動に出るうちは大丈夫」と考えて、心にゆとりを持って接してあげてくださいね。

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