リビングでの「見守り学習」の習慣で、学力がぐんぐん伸びる
子どもは、特に、乳幼児から小学校低学年までの時期にどのような家庭環境ですごすかによって、「学びの基礎体力」が決まります。
そのなかでも今回は、学習習慣のひとつ、「勉強する場所」について考えてみたいと思います。
勉強するのは、子ども部屋かリビングか
毎日の生活習慣やコミュニケーションなど、親御さんにとっては「あたり前」と思えることこそ、子どもにとっては重要なことであり、それが学びの基本姿勢につながります。
たとえば、子どもが勉強する場所。家のなかのどこで勉強するかによって、学力にも影響してきます。
「子ども部屋で、できるだけ集中できる環境で勉強させている」
「大人の目が届く、リビングのテーブルで勉強させている」
このどちらか、という家庭が多いのではないか思います。
勉強させる場所はどこでもいいのでは?と考える方もいるかもしれませんが、実は、小学校低学年までの場合は特に、どこで勉強させるかが学力の伸びに大きく関わってきます。
私はいつも、リビングでの学習をすすめています。
長年、家庭教師として多くの家庭を訪れますが、「こちらへどうぞ」と子ども部屋に案内されても、よほどの事情がない限りはリビングで勉強してもらうようにしています。
なぜなら、そのほうが学習効果が高いからです。
なぜ「リビング学習」をすすめるのか
想像してみてください。小さな子どもが、ひとりで自分の部屋にいて、勉強に集中できるでしょうか?
そこにはお気に入りのおもちゃやカードゲーム、読みかけのマンガがあるかもしれません。
子どもですから、どうしてもそちらに目がいってしまうでしょう。
お母さん、お父さんが様子を見に来たときにだけ、机に向かう。
ノートを広げて勉強していたように見せる。
実際、私はそんな様子を何度も目撃してきました。
ですから、小学校低学年までだけの期間でもかまいませんので、日常的にリビングで勉強する習慣をつけてください。
短い時間でもかまいません。
子どもに、自分がお母さん、お父さんの目の届く場所にいると意識させることが大切です。
問題数、制限時間を決めて取り組む
小学校低学年の家庭学習は、学校の宿題が中心になると思います。
計算問題や漢字練習などの基礎学習に取り組みましょう。
大量にこなす、というよりは、毎日コツコツ続ける、ということを意識してください。
1日10分でいいのです。
漢字なら1日に10個、新しい漢字の書き取りをする。
計算問題なら、毎日15問だけ制限時間内にやるなど、メリハリをつけましょう。
だらだらたくさんやるのではなく、具体的な問題数と時間を決めてください。
ゲーム感覚で、「よーいどん!」とお母さんが時間をはかるのもいいでしょう。
時間を意識することは、集中力を高めるトレーニングにもなります。
このようにして、子どもの勉強を、上からの目線で「教える」のではなく、同じ目線で「育む」ことが大切です。
リビングでの見守り学習の習慣を、ぜひ身につけてみてください。