【動画】中学受験 自由研究で学力を伸ばそう
今回の動画では、中学受験生の自由研究について考えています。
忙しい中学受験生(とその親)は、自由研究にどのくらい手間と労力をかけるべきなのでしょうか。
またそもそも小学生に「自由研究」という宿題を出す意味、意図というのは何なのか。
「自由研究」という宿題の目的とは
近年「提出は自由」とされることも多くなってきていますが、それでもなお夏休みの宿題の定番の1つが、自由研究です。
特に中学受験を目指すお子さん、ご家庭にとっては、長い時間をかけるわけにもいかず、いったい何を、どのくらいの手間をかけてやればいいのか迷うこともあるものではないでしょうか。
「何をすればいいですか?」
「いい自由研究の題材はありませんか?」
といったご質問をくださる方も多く、その都度お答えするのですが、その前に「なぜ自由研究が長年、夏休み定番の宿題として出されているのか」を考えてみましょう。
その目的として私が考えることを動画でもお話ししているのですが、「思考の枠組み」を勉強することではないかと思います。
「思考の枠組み」というと大げさですが、なにか疑問があるとき、そのことについてうまく考えを進めていきたいとしましょう。
そんなとき、ためして(実験して)みることやその結果についてあれこれ考えることが必要になりますが、その一式を「自由研究」という形で経験してみなさい、そんな意図があるのではないかと思うのです。
「研究」といえばこれまた大げさですが、「あれこれやって、考えて、ひとまずの結論を出すまでの一式の過程」のことです。
「不思議に思うことがあるんだけど、もしかしてこうかな?(仮説)」
↓
「ちょっとためしてみよう(検証)」
↓
「こういうことだったんだ(結論)」
を実践してみる機会なんですね。
自由研究で鍛えられるいろいろな力について
前の項目では自由研究の目的を考えてみましたが、ここでは「自由研究から得られるもの」について考えます。
夏期講習などで忙しい中学受験生。
正直、夏休みの宿題は「厄介なもの」という扱いかもしれません。
とある中学受験ママのブログを読んでいると
「自由研究と読書感想文は自由提出、国語や算数のプリントはしっかり出ていますが、できれば逆にしてほしい」
とありました。
このお母さんは直感的に「自由研究や読書感想文から得られるもの」を感じているのではないかと思うのですが、まさにそのとおり。
自由研究に取り組むことで、様々なものが得られるのは間違いないところです。
先程「思考の枠組み」と言いましたが、「ものを考えるということは、こういうことなんだ」ということを自由研究を通して経験することができるのです。
昨今のコロナ禍で「エビデンス」という言葉が盛んに使われるようになりましたが、「物事を考えるときには、独りよがりな結論を出すのではなく、様々なことを検証して『誰かに説明できる結論』を出しなさい」ということを自由研究によって学ぶことができるんです。
そして宿題として提出するには、結果を形のあるものとしてまとめなければなりませんが、そこでは構成力や表現力などを磨くことができます。
近年「自由研究をかっこよくまとめるには」といった記事もインターネット上に増えましたが、そのような視点もとても大切ですね。
ぜひ動画でも確かめてみてください。
「何をすればいいか」は身の回りに溢れている
「おすすめの自由研究はありますか?」
そんなご質問に対する答えはいくつもありますが、忙しい受験生のご家庭は「受験に役立つもの」というくくりで考えてもいいと思います。
入試問題に出てくる理科の実験は、実は家庭でできるものも多いので、チャレンジしてみるのもおすすめです。
過去、僕の教え子たちの中にも光合成の実験や天体観測など、入試問題や塾のテキストの問題をテーマに実験した子がたくさんいます。
また「自由研究」なのだから、自分が研究したいと思ったことであれば、何を研究したって誰にも文句を言われる筋合いはありません。
「自分が夏休みの最後の日まで宿題をしなかったらどうなるか」をテーマに、気持ちの変化などを詳細にレポートしたお子さんの自由研究が話題になったことがありましたが、とてもユニークな着眼だと思います(あえてオススメはしませんが)。
2021年の自由研究、自由にやってみましょう。
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