入試本番に腕時計は必要？

塾通いや受験勉強にも慣れてきて、受験当日のシミュレーションをしている方もいるのではないでしょうか。その中で少し気になるのが、お子さんが当日に腕時計を使用するかどうか、という問題です。

最近はスマホで時間の確認をしている方が多いと思いますが、受験会場にはもちろんスマホの持ち込みは禁止されています。でも、模試で時間配分に失敗した経験から腕時計の購入を考えている方もいるでしょう。

そこで今回の記事では、受験に使用する腕時計について考えてみました。

腕時計のメリットとデメリット

まずは腕時計を持って受験に臨むことのメリットとデメリットをまとめてみました。

メリット

やはり時計があった方が時間配分に有利でしょう。
難しい問題に一生懸命取り組んでいて時間の経過に気づかず、最後の問題まで辿り着けなかった、という話もあります。
普段から時間配分を意識して勉強に取り組んでいるお子さんには特に、腕時計は心強い味方になるでしょう。

デメリット

時間のことが気になりすぎて、問題に集中できなくなるお子さんもいます。
時計ばかり見ていて時間がすぎてしまった…ということにならないためにも、腕時計の使用はそれぞれのお子さんの性格を見極める必要がありそうです。

腕時計を選ぶ時の注意点

では、実際に腕時計を購入すると決めた際に気をつけるべきことはどのようなことがあるのでしょうか。

アラーム付き腕時計は禁止の学校もある

アラーム機能がついた腕時計は、家庭学習などでは便利かもしれません。
でも、受験会場にアラーム機能がついた腕時計の持ち込みを禁止している学校もあります。
操作ミスで予定外にアラームが鳴ってしまい平常心が保てなかった、ということにならないためにも、あらかじめアラーム機能がない腕時計を選ぶのも一策です。
ちなみに腕時計に電卓機能がついているものは、多くの学校持ち込みが禁止なので気をつけてください。

机に置けない腕時計

時計を腕から外して机の上に置こうとしても、ベルトなどが平らにできない構造になっているものは、受験には不向きとも言えます。
Gショックなど耐久性があり多機能の腕時計は特に男の子には人気のようですが、受験用には不向きかもしれません。

高価な腕時計

子どもにも本物をと考えて、高価な腕時計を選びたくなる親御さんもいるようです。
が、やはり高価なものは、管理という点で子どもには向きません。
中学受験に高価な腕時計は必要ないといえるでしょう。

直前に新しい腕時計を購入する

受験日直前に「受験がんばってね」という意味で腕時計をプレゼントするのはやめておいたほうがいいでしょう。
使い慣れていない腕時計の存在が気になって、受験に集中できない危険性もあります。
新しいものを購入するなら、少なくとも受験の半年前にしておきましょう。

男女別、人気の腕時計は？

実際に、中学受験にどのような腕時計を選べばいいのでしょうか。具体例をみていきます。

男の子

カシオの腕時計なら、デザインも機能もシンプルなものがあります。
価格帯も高くないので、初めての腕時計としておすすめです。
ソーラー電波腕時計のラインナップもありますが、受験用にと考えるならアナログを選ぶといいでしょう。

シンプルな機能という面では、タイメックスの腕時計もおすすめです。
カシオの安価なものよりは少し値が張りますが、色が豊富なのでこだわりがあるお子さんだと一緒に選ぶと喜ぶかもしれませんね。
ベルトが布なのでカジュアルに使えます。

女の子

上記のカシオやタイメックスにも女の子の好みに合う腕時計が揃っていますが、セイコーの「アルバ」にはよりフェミニンなデザインのものを見つけることができるでしょう。

受験勉強の息抜きに、一緒に腕時計を選びに行くのもいいですね。
高価でなくても好みに合うデザイン、文字盤の見やすい腕時計が見つかるかもしれません。
あまりにも安価なファッション腕時計は故障の可能性もあるのでよく注意して選びましょう。

腕時計はとにかく「見やすさ」を最優先

さまざまな腕時計があるので選ぶのも大変かもしれませんが、まずは「文字盤の見やすさ」で選ぶとよいでしょう。
「どうせ買うなら、受験が終わっても使えるものを」とお考えの親御さんも多いかもしれません。
でも、受験には多機能な腕時計はかえって集中の妨げになることもあるので、受験日に使用することを考えているなら、まずは高価でも高機能でもない腕時計を使ってみることをおすすめします。

腕時計ひとつで合否が左右することもあるので、選ぶ時には注意が必要です。
受験が無事に終わってから、お祝いとして憧れの腕時計を買ってあげる約束をしてもいいかもしれませんね。

この記事を書いた人

主任相談員 辻 義夫