成績アップにつなげるテスト結果の利用方法
テストは点数ではない 不安感を高めず判断を
秋には、例年各塾で大きなテストが行われます。
たとえばSAPIXなら小5対象の志望校診断サピックスオープン、日能研なら小4、小5対象の実力判定テストなどです。特に5年生にとっては、11月、12月は6年生のスタートに関わる重要な模試です。今回はテストの結果をどのように考えていくかについてお話しします。
大きなテストでは結果が優先で、点数のみで評価をしてしまいがちです。でもテストはあくまで、お子さんの現状を知るためのもの。点数だけで一喜一憂するのは禁物です。
点数が芳しくないときは特に、お子さんに親御さんの不安感が伝わらないように注意しましょう。親御さんがピリピリしていると、その気持ちがお子さんに伝わり、逆にプレッシャーになってしまいます。
テストの点数が良い時は、どんどん褒めてあげてください。「油断して努力しなくなるのでは?」などと気にする必要はありません。一緒に喜び、褒めてあげることで、自信がつき、パワーも生まれます。
秋の大きな塾テストでお子さんにチャンスを
各塾で行われる、秋の大きなテストを見てみます。お子さんにあったテスト内容を選び、試験に臨みましょう。
SAPIX
「志望校診断サピックスオープン」
実施日/ 11月下旬
対象/5年生
*ひとりひとりの適正を診断。問題の適正と現状の実力を知ることが可能。適切な志望校を見つけて、いち早く受験に向けてスタートができる。
「合格力判定サピックスオープン」
実施日/ 12月上旬
対象/6年生
*知識、問題処理能力を問うテスト内容。基礎学力を確かめて、受験校を絞りこむことが可能。テストは中学校などで行われ、本番の入試に近い雰囲気。
日能研
「実力判定テスト」
実施日/ 11月下旬
対象/5年生
*中学の入試問題に基づき、現状を把握。今後、必要な単元などを知ることができる。弱点や課題を見つけて学習スケジュールを組むことも可能。
「合格判定テスト」
実施日/ 11月下旬
対象/6年生
*入試本番の緊張感を体験することができる。お子さんの実力を知ることで、志望校への合格ラインを明確に。通年全国15,000人が受験する。
早稲田アカデミー
「NN学校別入試本番そっくり模試&入試講演会」
実施日/ 11月中旬〜下旬
対象/6年生
* 解説授業終了時に採点済答案と成績帳票を返却、合否も判定。その日に結果が分かるので、その日のうちに復習も可能。保護者も一緒に参加する。
「冬の学力診断テスト」
実施日/ 11月中旬〜下旬
対象/3年生~6年生
参加費用/\2,000
*学力を診断し、冬期講習会などのクラス判定も兼ねるテスト。当日、参加できなくても別日、別時間帯で対応。
四谷大塚
「5年生志望校判定テスト」
実施日/1月上旬
対象/5年生
*志望校を意識し目標を明確にするために行われるテスト。志望校合格の可能性を割り出し、その後の学習スケジュールを提案。
「合不合判定テスト」
実施日/ 12月中旬
対象/6年生
*テスト4日後、ウエブ上で結果閲覧可能。過去、全国で20,000人が受験。同時、父母説明会も開催される。
それぞれの特徴や内容を理解した上で、どのテストを受けるかお子さんと相談してみてください。
「なぜできない」は禁物 まだ時間はある
テストの結果が思ったよりよくなかったとき、お母さんは心配する気持ちでいっぱいになると思います。テスト対策をお子さんと一緒にがんばったのなら、なおさらです。でも、それ以上にショックなのはお子さんかもしれません。
お子さんに「どうしてこれができなかったの?」と、できなかった理由探しをするのは得策ではありません。惜しくも間違った問題や、あとちょっとがんばったらできそうな問題を中心に直しをしながら「次は出来そうだね」と親子で感じることが大切です。
お子さん自身が次回に期待できるような復習させていくことが、モチベーションアップにも繋がります。思った以上に結果が悪い場合は、テストそのものの直しを避けることも検討していいでしょう。
どうしたら良いか答えが出ない時は、塾の先生にお願いしてみるのもいいですね。先生に、テストで間違った問題の中で、重要度の高い単元を選んでもらい、テストとは別の問題集や別テキストで復習するのです。
お子さんの気持ちが「できない」不安でいっぱいにならないよう、はげましてあげることが大切です。