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中学受験の合否を左右する6年生の夏休み以降〜入試直前期の過ごし方

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公開: 最終更新日:2022年07月06日

中学受験の勉強が本格化する6年生では、特に夏休み以降の過ごし方が重要です。
ここでは、志望校合格に近づく勉強の仕方や気持ちの切り替え方、秋〜入試直前期に気をつけるべきことについて考えてみたいと思います。

6年生の夏休み以降の「切り替え」がカギ

中学受験の塾では、受験に必要な単元の勉強は5年生のうちにほぼ終了します。

6年生の1学期は、算数では応用問題に取り組んだり、難問の解き方を習います。
理科と社会では未習単元を学習しますが、理科では物理や化学の計算問題が中心となり、社会は公民に取り組みます。

こうして、夏休みが始まる前には、中学受験に必要な単元の勉強が終わります。

夏休み以降は大まかに単元を分けて、いろいろな問題に取り組みます。
授業内容は演習と解説になり、細かな単元ごとの学習はしなくなります。
そして9月以降は志望校特訓講座が始まり、より入試を意識した学習に切り替わります。

この切り替わりに伴って、勉強に対する向き合い方や意識も変えることが必要です。

1学期まではそれまでと同じやり方で、授業で習ったことを家庭で復習し、知識を定着させるやり方でいいですが、夏休み以降は「得点力を高める学習」に切り替えなければなりません。

得点力を高めるための3つの指針

具体的には、どう切り替えればいいのでしょうか。それは、問題1問1問に対して「この問題を一発で正解してみせる」という意識です。
得点力を高めるためには、正解にこだわること、ミスをしないことが必須になります。

しかし、夏休み以降は受験勉強が本格化し、そんな周囲の様子を見て焦る気持ちから、問題文を読み飛ばしてしまったり、計算ミスなどちょっとしたミスをしてしまいがちです。
そうならないためには、一度、基本的なやり方を再確認しておくとよいでしょう。

問題文をしっかり読む、設問の意味を正確に捉える、計算の見直しをするなど、より着実に問題に取り組むことを意識してください。
以下の3つを指針にするとよいかもしれません。

「なにがわかっているのか」(条件、情報)
「なにを聞かれているのか」(結論)
「なにを書けば解けそうな気がするか」(情報のまとめ方)

これらを自問自答しながら問題を読み進めることで、ミスを防ぐことができます。

2学期以降は宿題より過去問を優先

6年生になると塾も週4、5回になり、宿題や模試の対策もあるので、勉強だけの毎日になります。

2学期以降は塾の宿題よりも過去問を優先すべきです。
「自分にとってやるべきことをやる」と考えて学習を進めていくとよいでしょう。
この時期は、中学受験のゴールを志望校合格に見据えて動いてください。

一般的に、過去問は9月から取り組みますが、はじめの方は思うように点数が取れないことがあります。
でも、過去問でいちばん大切なことは、その学校の入試傾向を知ること。過去問を解いて終わるのではなく、間違えたところは必ず振り返りをし、解き直しましょう。

ここで焦る必要はありません。間違えないようになるまでじっくり取り組むことが大切です。

弱点単元の補強は11月末まで

6年生の2学期以降は、弱点となる単元の補強も必要です。
でも、このタイミングであまり深掘りしないように注意してください。

苦手な単元で習ったことを基礎からすべてもう一度やらせようとすると無駄が多くなってしまいます。
基礎的すぎる問題、難易度の高すぎる問題はやる必要があるかどうか、しっかり判断してから取り組んでください。

その子に必要な問題かどうかは、過去問で判断できます。
過去問でその学校の傾向をつかみ、もし必要なさそうならやらなくてもいいという判断をしていくいことも大切です。
ご家庭でそれが難しいなら、塾の先生に相談したり中学受験専門の家庭教師をつけるなどの対策が必要です。

この弱点単元の補強は、遅くても11月末までに終わらせておきましょう。
苦手単元が克服できていないと不安になりますが、いったん区切りをつけてください。
入試ですべての苦手単元を克服して満点を取ることは現実的ではありません。

それよりも、苦手単元をやりすぎてなかなか理解できず、自信をなくしてしまうことの方がデメリットになります。
勉強に終わりが見えないと、焦るだけでなく子どものモチベーションも下がってしまいます。

12月以降は得意科目・分野に取り組む

中学受験では4教科の総合点で合否が決まります。
もし、ある科目のある単元が苦手なら、それ以外で点数を取ればいいと気持ちを切り替えましょう。
4教科のどれで点が取れなさそうか、取れそうかを総合的に冷静に判断し、合格ラインに届くための勉強へと舵を切ってください。

苦手分野とちがって、得意分野を勉強するのは、子どもにとっても楽しいはずです。
「できた!」「わかった!」をたくさん経験することで、モチベーションを上げることも期待できます。

12月以降の入試直前期に「気持ちよく」勉強するかしないかは、得点力に大きく影響します。
直前期まで苦手対策をやっていたら、不安でいっぱいになるでしょう。得意分野やできそうな問題に取り組むことで、「僕/私ならできるかもしれない=合格できる」というポジティブな気持ちで入試本番に臨むことができます。

入試本番直前は、とにかく体調管理と気持ちを整えること

入試が近づいてくると、緊張したり、気持ちが焦ることもあるでしょう。
実は子どもより大人の方の気持ちがそわそわして、それが子どもに伝わってしまう場合もあります。

その結果、子どもが無理をしすぎて体調を崩すことがないように注意が必要です。

まず、夜はしっかり睡眠時間を確保すること。また、しっかり食べることを意識しましょう。
そうして生活を整えることは気持ちを整えることにつながります。

受験会場までのシミュレーションを親子でやっておいてもいいかもしれません。
この駅で降りて、この道を歩いて、この門をくぐる。持ち物はこれとこれで、靴はこれを履いて…と具体的にイメージし、準備していくことで入試本番に気持ちが向かっていきます。

難しいかもしれませんが、入試当日に平常心で臨めるようにしっかり準備をすることが大切です。

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