プログラミング教室は中学受験に役立つか?
近年特に、子ども向けのプログラミング教室が増えてきています。
プログラミングとひとことで言っても、将来コンピュータのプログラマーを目指すための本格的なものから「ロボット教室」のようなものまで様々です。
ここでは、プログラミング教室が中学受験に役立つかを考えてみたいと思います。
プログラミング自体を学ぶのが目的ではない
アメリカでは以前より子ども向けのプログラミング教室が盛んですが、どうして今、日本でもどんどんとり入れられ始めているのでしょう?
子どもたちが生きていく社会では、プログラミングの知識が必須になるのでしょうか。
実は、将来プログラマーにならないのならプログラミングの知識自体は必須ではないのですが、コンピュータプログラミングの過程で身につく能力が注目されているのです。
プログラミングとは、コンピュータに指示どおりの動きをさせるための内容を手順にしたがって書くことです。
もちろんプログラマーという職業を目指すなら必須の知識、能力です。
しかしプログラミング教育で狙う学習効果は、プログラミングの知識や能力そのものではなく、その過程で得られる論理的な思考力、試行錯誤力や集中力なのです。
難関校の入試では「論理思考力」「試行錯誤力」が試される
「難関校の入試では、パターン問題は出ない」
よくそう言われます。
「知識詰め込み型」の勉強ばかりやってきた子には解けない問題が出題されるという意味です。
確かに、「この問題の解き方はこうで、あの問題は・・・」といった一問一答式の解法知識で合格点がとれる難関校はほとんどありません。
与えられた条件から自分で手を動かし、決まりや傾向を見つけて解き方を考えるという、まさに論理思考力や試行錯誤の力が求められるのが難関校の入試です。
ある意味「今後の伸びしろを試す入試」といえるかもしれません。
こういった力は、やはり「ああでもない、こうでもない・・・」という時間を集中して過ごした子でないと得られないものです。
プログラミング教室では、たとえば書き込んだとおりにロボットが動くようにプログラミング言語を集中して書き込みます。
少しでも間違うと、ロボットは違った動きをします。
その結果から因果関係を考え、理解して修正する。
結果としてロボットが計画通りに動くと、達成感が得られます。
このように、勉強で得られ、そして使える思考力や集中力などを育てようというのが、中学受験に活かせるプログラミング教育の効果の1つです。
プログラミング以外ではダメなの?
こうやって考えてくると、特にプログラミングでなくてはいけないの?という疑問の声が聞こえてきそうです。
同じような集中力や思考力を育てる方法は、レゴやパズル教室、実験教室など他にもいろいろあるのでは、と思う方もいらっしゃると思います。
それはその通りで、プログラミング教育はその方法の1つだということです。
ロボットなど子どもがとっつきやすく、モチベーションが維持しやすくて結果が目に見えてわかる、というのが人気の1つの原因かもしれませんね。
さすがに高学年になると、塾やその宿題などが忙しくて習いごとはやめるというお子さんも多くなります。
また受験が近づくと、お子さんの気持ち的にもプログラミングどころではない、となるかもしれません。
4年生くらいまでなら楽しく通えて効果の見込めるプログラミング教室を探してみるのもいいかもしれませんね。
授業料のほかに材料費などもかかりますから、費用面も調べてみるといいでしょう。