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「夏休み、あれほどがんばったのに・・・」とならないためにすべきこと

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公開: 最終更新日:2021年07月21日

夏休みは、実はふだんより忙しい

夏休みは普段にくらべて時間がある、と思いがちですが、塾の夏期講習があることを考えると、単純にそうとはいえません。低学年は夏期講習の日程や時間も余裕がありますが、高学年になるとけっこう忙しいのです。

たとえばサピックスでは、4年生の夏期講習は全15日間、5年生になると全20日間です。
四谷大塚は4年生・5年生とも16日間という日程。これだけ聞くと、「夏休みは40日間あるんだから、そんなに大忙しという感じでもないんじゃないの?」と思われるかもしれませんね。
でも問題は、その進度です。

多くの塾では、夏期講習は「ターム制」のスケジュールです。
4日から5日間続けて通塾して1日休み、というサイクルを何回か繰り返す、という通塾になります。
夏期講習で習うことはこれまでの復習内容が多いとはいえ、ふだんは週に1単元しか習わないところが、夏休み期間は週に2単元、3単元習うということがおこるのです。

もちろん毎回の授業で宿題が出ます。
過去に一度習ったこととはいえ、宿題演習のサイクルがふだんの2倍、3倍になります。
多くのお子さんはその宿題を真面目にこなすのですが、「前にも習っている」という頭がありますから、宿題をどんどん「こなす」ことが宿題の中心になりがちです。

この勉強をひと夏続けて、いざ夏の終わりのテストを受けてみると、結果は散々・・・となることが多いのです。
このような「失敗の夏」を過ごしてしまわないために、何を心がければいいのでしょうか。

「あんなにがんばったのに・・・」とならないためにすべきこと

ふだんよりも宿題のサイクルが忙しくなる夏休み。
「あんなにがんばったのに、あまり身についていないな・・・」とならないためには、毎回の授業内容について理解度のチェックをいつも以上に行うことが大切です。
幸い習うことは復習内容が中心です。教える先生の方も「一度教えた」という前提で授業を行いますから、授業は一から単元を習うときにくらべたら、演習が中心になります。
その問題演習の際、その問題についての理解度をお子さん自身がメモして帰ってくる「◯△×学習法」を意識的に行うのです。

  • ◯・・・もうできる、易しい
  • △・・・ちょっと難しいけどできる、がんばればできるようになりそう
  • ×・・・わからない、難しい

という3段階のチェックを演習した問題それぞれにつけ、宿題は「△」の問題を中心に行うのです。
その際、いきなり問題を解き始めるのではなく、解き方、考え方をお母さん、お父さんに対して説明してもらいましょう。「家庭内ミニ授業」と呼ばれるものです。親御さんが生徒役になって聞いてあげてください。
その上で、宿題では「△」に該当する問題とその類題に力を注ぎましょう。

「△」の問題の類題はどうやって見つける?

塾で演習した問題の残りが宿題になる塾もあれば、塾でやった問題も含めて全部が宿題になる塾、そして塾でやった、やらないにかかわらず、先生が指定した範囲が宿題になる塾など、様々です。
しかし「宿題」に塾が期待することは同じです。

それは、塾で教えた問題、演習した問題の類題(同じ切り口で考える問題)を自力でできるようになってほしい、というのが塾が宿題を通してお子さんたちに期待することです。
もちろんお子さんによって、もうわかっていてあらためて教えてもらう必要がない問題、あらためて解き直す必要がない問題も、塾での演習や宿題の中には含まれています。

そのような「◯」の問題をいかに避けて「△」の問題に力を注ぐかが、学習を効率よく進めるポイントです。
だからお子さんが「△」をつけた問題の類題がどれか、宿題の中から見つけなければなりません。
最終的には自分でそれを見つけられるようになるのが目標ですが(その科目が得意なお子さんというのは、これができるお子さんです)、はじめはなかなかそうはいきませんね。

だから親御さんが見つけてあげるか、それが難しければ塾の先生に聞くことです。
問題の解き方を何問も質問することは時間的に難しくても、「この問題と同じパターンの問題はどれですか?」という質問に答えてもらうことは、塾の先生とってそう時間のかかることではありません。

お子さんが質問に行きづらいようなら、親御さんが塾の先生にひとこと声をかけ、事情を話してお願いするといいですね。
ひとまず苦手な1教科だけでも試してみると、夏の終わりのテストが楽しみになってきますよ。

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