塾の夏期講習カリキュラムを把握しよう
お通いの塾の夏期講習タイプを知る
6月くらいになると、塾から夏期講習会のお知らせがあります。どの塾でも必須の講座として案内されるようですが、お子さんがお通いの塾で、夏期講習会がどのような位置づけかを知っておく必要があります。
たとえばサピックスの場合、夏期講習会は通常のデイリーサピックスの延長のような扱いです。つまり、総復習といった意味合いは若干あるものの、基本的には夏の学習も年間のカリキュラムの一部と見なされていて、どんどん単元の学習が進んでいきます。
日能研や四谷大塚系(早稲田アカデミーを含む)の場合は、夏期講習は復習の機会です。今まで習ったことの総復習ですから、苦手克服のチャンスと捉えることができます。
関西の浜学園は、夏期講習会と平常授業が並行して実施されます。午前、または午後に夏期講習会の授業が実施され、その後夕方から平常授業が実施されます。双方の授業で宿題が出されますから、家庭学習の時間組みが大変になると心づもりが必要ですね。
カリキュラムを把握して考えること
夏期講習にかぎらず、講習会で大切なことは、どんな単元を習うのかを把握することです。学習予定の中に、お子さんの苦手単元や復習しておきたい単元が、どれくらい含まれているかをチェックし、受講すべきかやめておくべきかを検討します。
日能研、四谷大塚系、浜学園のように総復習タイプの講習会の場合は、カリキュラムをみて受講するかどうか、また「この日は絶対に受講しよう」「この日は欠席して自宅学習でもいいかも」といった判断ができます。
SAPIX6年生の理科のカリキュラムは以下のようになっていますが、生物や地学などいわゆる知識分野はカリキュラムに含まれていないので、それらの苦手を克服したいという場合、ご家庭で計画を立てて取り組む必要がありますね。
SAPIX6年生 夏期講習理科のカリキュラム
- 01 電気回路
- 02 水溶液の性質と中和
- 03 月総合
- 04 力学総合(1)
- 05 光総合
- 06 電磁石
- 07 星総合
- 08 力学総合(2)
- 09 気体と燃焼
6年生は体力勝負
SAPIXでは6年生の夏期講習は毎日6時間授業。日能研も1日に7時間近く塾に拘束されることになります。塾での時間もそうなのですが、各科目の宿題も出されますから、塾のない日、時間は宿題消化に追われることになります。
またこの時期からは、入試問題を家庭で演習するように指示されますから、それらにかかる労力も考慮しておかなければなりません。遅くとも7月中に、夏休み中の生活パターンを確立し、そのサイクルで日常の学習が回っていくようにしておきましょう。
「なんとなく終わった」にならないために
講習会は大切な復習の機会ですが、なんとなく受講すれば学力がつくというものではありません。苦手な単元を講習会で習ったけど、やっぱり苦手なまま、というお話はよく耳にします。苦手な単元は、苦手になった理由があるはずです。
たとえば「図形が苦手」なのだったら、それは平面図形なのか、立体図形なのか、平面図形の中でも直線図形、曲線図形、角度、面積、図形の移動と様々な分野があります。そのどれが苦手なのかくらいははっきりさせた上で夏期講習に臨むのがいいですね。
夏期講習を有意義なものにするために、まずは準備が大切ですね。