成功する中学受験の学習スケジュールは「目的」から逆算して考える
中学受験で親ができる最大のことは、子どもの学習スケジュールの管理です。
そのためには塾のシステムやテストの意味、受講資格などを知ったうえでスケジュールを立て、子どもに「今、何をすればいいか」を伝えていく必要があります。
またいいスタートをきるためのポイントについてもご説明します。
4年生から「4教科」で始める
本気で中学受験を目指すなら、4年生から必ず4教科を取ってください。
1週間のうち算数と国語が2回ずつ、理科と社会が1回ずつの合計6コマになることが多いですが、4年生のうちは算数と国語だけでいいというのは間違いで、「4教科で始める」のが鉄則です。
5年生から理科、社会を始めると、習っていない項目がすでにこの段階で非常に多くなってしまい、必ず途中でつまずきます。
5年生以降に新たに仕入れていく知識につなげていくための「核」となる知識や考え方の多くを4年生のうちに習うので、5年生から始めるとなるとかなりの負担になります。必ず4教科で始めましょう。
なぜ上位クラスに入る必要があるのか
塾に入るためには準備が必要です。なぜなら入塾テストがあり、その結果でクラス分けをされるからです。
そしてその最初の段階でできるだけ上のクラスに入っておくことが大切なので、入塾テストの対策はしっかりしておきましょう。
なぜできるだけ上のクラスに入ったほうがいいのかというと、塾に入ったあとで上のクラスにいくのはとても大変だからです。
塾の授業はそれぞれのクラスの実力に応じた内容になっていて、塾によっては上のクラスでは授業時間数が多い場合もあるので差が広がりやすいともいえます。
クラス分けのテストではどのクラスの生徒も同じテストを受けることになっていて、下のクラスの子たちにとっては習っていないことがたくさん出題されることもあります。
習っていない問題はテキストには載っているので自分で勉強をするしかないのですが、クラス間の差はなかなか縮まりにくいのが現状です。
もし複数の塾の入塾テストを受けた場合は、少しでも上のクラスに入れる方の塾を選ぶといいでしょう。
学習スケジュールは目的から逆算して立てる
中学受験では、「目的」から逆算してスケジュールを立てるということを常に頭に入れておいてください。
たとえば、ある塾では6年生の7月から「志望校別特訓クラス」が始まります。
このクラスの受講資格は、「5月と6月のどちらかの学力テストで指定偏差値をクリアすること」です。
最終目的は「志望校合格」ですが、そのためには「志望校別特訓クラス」に入ることが重要です。
5月と6月のどちらかの学力テストでいい結果を出せばいいのですが、この時期は学校の行事が多くて準備勉強に集中できないかもしれません。
そのうえ、この塾の学力テストは6年生の4月からレベルがぐんと上がります。
4月のテストをこれまでのテストと同じように受けてしまうと、戸惑うこともあります。
なので、まずは4月のテストを5月のテストの予行練習として受けて、結果がよければ軌道修正なしに5月のテストに臨めます。
4月のテストがひとつのポイントになってくるので、その準備期間である3月が大事な時期だということがわかるでしょう。
これが「逆算」の大切さです。
スケジュール管理をやり抜くことが合格への道
1日、1週間、1ヶ月、1学期、そして1年、3年というそれぞれのスパンで、目的から逆算してスケジュールを立て、それを実行することが志望校合格への近道です。
ぜひ親子でスケジュールをじっくりと検討してみてください。