各塾の夏期講習
夏期講習は3日で1単元 苦手単元克服や総復習を
夏休みになると、SAPIX、日能研、四谷大塚、浜学園など、各塾ともに夏期講習がスタートします。
4年生、5年生、6年生で違いはありますが、学期期間中には1週間に1単元であった授業がおよそ3日で1単元というスピードで進んでいきます。
授業時間は学期期間中の3カ月に相当する長さですが、ご家庭のペースで時間をつくることも可能なので、夏期講習は、理解が雑になっている単元の克服や総復習をするチャンスといえるでしょう。
各塾により夏期講習の進め方やカリキュラムも違うので、それぞれの特長や対応方法をご説明したいと思います。ペースの早さや講習時間の増加などから、学期期間中と勝手が違い、とまどわれるお子さんもあるかと思います。各塾の夏期講習内容を把握することで、親御さんが適したサポートやケアを行うことが大切です。
総復習か先取り学習か 各塾の夏期講習テーマ
SAPIX
SAPIXは夏期講習を年間カリキュラムの一部としてとらえています。講習会を含めて年間トータルでスケジュールが組まれているので、年間を通してたくさんの単元を学ぶことができます。つまり他塾にくらべて先取り学習が可能になり、ハイレベルな学力を身につけることが可能になります。
6年生は、夏休みから過去問に取り組めるのも大きな魅力のひとつです。講習会は必ずしも苦手単元の復習ができるわけではないので、注意が必要です。総復習中心に取り組みたいお子さんには不向きかもしれません。
【SAPIXの夏期講習スケジュール】
- 4年生(全15日間)…60分授業×3コマ、テスト1回
- 5年生(全20日間)…90分授業×2コマ、テスト1回
- 6年生(全18日間)…100分授業×3コマ+小テスト30分×2コマ、テスト1回
*6年生は全5日間の「夏期集中志望校錬成特訓」も実施されています。
*塾のスケジュールは、各塾のホームページなどでご確認をお願いします。
日能研
日能研は、夏期講習をこれまでの学習の総復習ととらえています。重要な単元を集中的に行うので、苦手単元がカリキュラムに含まれている場合、その克服が期待できます。学習したい単元がカリキュラムに含まれていない場合は、もう分かっている単元を基礎から繰り返さなければならず、興味が持続していくかで受講の判断されるといいでしょう。
【日能研の夏期講習スケジュール】
- 4年生(全6日間)…70分授業×4コマ、テスト1回
- 5年生(全18日間)…70分授業×4コマ、テスト3回
- 6年生(全24日間)…70分授業×5コマ、テスト4回
*上記は4科目、ほかに国語と算数のみの2科目もあります。
*塾のスケジュールは、各塾のホームページなどでご確認をお願いします。
塾以外に余裕がないことも 暖かいフォローと励ましを
四谷大塚
夏期講習はこれまでの復習が中心ですが、2学期に学習する単元の中から、重要なカリキュラムを組み込んでくれるので、理解が深めやすいといえるでしょう。
5年生の場合はオプション講座(「レベル別講習」各教科4日間全16日や「単科算数」全4日間)などを、欲張って取り過ぎると結果、消化不良になる場合があるので注意が必要です。
【四谷大塚の夏期講習スケジュール】
- 4年生(全16日間)…1日200分、テスト2回
- 5年生(全16日間)…1日300分(算数国語100分、理科社会50分)、テスト2回
- 6年生(全24日間)…1日400分(算数国語理科社会各100分)、テスト2回
*塾のスケジュールは、各塾のホームページなどでご確認をお願いします。
浜学園
夏期講習は、それまでの学習範囲の復習です。浜学園で気をつけなければならないのは、夏期講習と並行して夕方~夜にかけての平常授業も行われるということです。学年によっては、夏期講習と平常授業が同じ日に実施されるので、体力面での無理が出ないよう気をつけましょう。また6年生は午前=早朝特訓(選択)・午後=夏期講習・夜=平常授業というハードスケジュールとなります。ペースが乱れていないか、こまめなチェックが必要です。
【浜学園の夏期講習スケジュール】
- 4年生(全8日間)…1日180分、テスト2回
- 5年生(全8日間)…1日180分、テスト2回
- 6年生(全20日間)…1日180分
*塾のスケジュールは、各塾のホームページなどでご確認をお願いします。
どの塾にもいえることですが、受験を半年後にひかえた6年生は、夏休みに塾以外の学習何を行う余裕はないと理解してください。塾により、午前授業や午後授業があり、時間設定もさまざまですが、朝学習、午前学習、夜学習と計画的に勉強する内容を分けておくことが大切です。
特に6年生の夏期講習は、宿題などの時間もあわせると日々の大部分の時間を取られるほどのスケジュールです。乗り越えるには、親御さんの暖かいフォローと励ましが何よりの応援です。
お子さんの体調や心の変化にも気を配り、ご家族で夏を充実した時間を過ごして参りましょう。