中学受験 本番に向けた実践的受験対策
中学受験の勉強は、学年が上がるごとに難易度が驚くほど高くなります。
特に6年生になると、他の科目と同じように算数も難易度だけでなく、スピードが速くなり量も増えます。
志望校をだんだん現実的に意識しはじめる6年生の1学期、本格的に志望校合格に向けて学習する2学期、それぞれ対策を考え、実践していくことが大切です。
今回は、「本番に向けた実践的受験対策」と題して、6年生の実戦的な勉強法についてお話しします。
学期によって変える学習
「6年生になったら早く志望校を決めなくてはいけない」と考えるご家庭もありますが、1学期の段階で決める必要はありません。
まだまだ学力を身につける時期です。
1学期にやるべきこと
1学期には少しずつ、”受かりたい学校に合格できる得点”を意識した学習の仕方をしましょう。
満点を取ることが目的ではなく、志望校に合格することが目標だということをしっかりと認識しましょう。
1学期は、普段の学習からこれを意識し、難易度が高すぎてできない問題は無理に解かなくてもいい、と考えることが重要です。
とはいえ、塾の6年生の勉強は4年生、5年生とくらべれば毎週の「やるべきこと」は膨大です。
しっかり「今やるべきこと」を意識することが大切です。
「今やるべきこと」とは、「ちょっとがんばればできるようになる問題」です。
大切なことは、できる問題を1つでも2つでも増やすことです。
2学期にやるべきこと
志望校を決めはじめ、志望校の傾向にあわせた学習をしましょう。
塾では志望校別の特訓授業が始まります。自分の志望校のコースがあるなら、そのコースに在籍してがんばることが目標です。
ただし、志望校のコースに入ることは最終目標ではありません。
そのコースで合格圏内、つまりお通いの塾の合格者数くらいの順位に位置することが重要なのです。
志望校の出題傾向に慣れるために、夏休み明けくらいから過去問に取り組みたいですね。
答えだけを要求する学校から、途中式まですべて残させる学校(難関校はだいたいこちらのパターンです)まで、学校によって様々です。
最終的には、志望校の過去問で合格最低点がクリアできるかがポイントです。
合格するために実践したいこと
家庭学習の時は解けていたのにテストでは間違ったり、テストになると間違ってしまうことが多いのが大きなテストや入試本番です。
緊張感や不安から、間違えたり頭が真っ白になってしまっては、もったいないですね。
緊張感からくるミスの場合は、まずテストに慣れることが大切です。
大きなテストがない塾に通っているなら、他塾の模試を受けてみたりするなど、場数を踏むことも重要です。
また計算練習は、低学年からずっと続けて欲しいことです。
“単なるミス”だといいのですが、計算の基礎がしっかり出来ていないと、応用問題が増えるにつれて解けなくなり、成績を保つことが難しくなります。
1日3〜4問でも構いません。毎日の積み重ねが”基礎”をつくり”自信”にも変わります。
過去問はいつから?
基本的には6年生の9月くらいからで良いですが、記述問題などが多い学校であれば、早めに取り組むことをオススメします。
過去問は過去どれくらいまでさかのぼるべきか悩まれる方も多いですね。
目安ですが、過去5年分の入試問題に取り掛かると良いでしょう。
テストでは緊張や不安もあり、力を発揮できないお子さんも多いものです。
それらの克服のため、実際の試験と同じ時間を使って取りかかりましょう。
周到に準備、対策して受験に臨みたいですね。