6年生9月からのテスト活用法
9月以降は志望校判定のテストが目白押し
9月から、6年生は本格的に受験対策に入っていきます。
塾では毎月のように合否を判定するタイプのテストが行われ、お子さん、親御さんともその結果を見ながら、具体的に最終的な受験校を選定していくという時期になっていくのです。
代表的な大手進学塾の9月以降のテスト日程をあげると、
【サピックス】
9月21日 11月3日 |
学校別サピックスオープン |
9月23日 |
渋谷渋谷 |
9月27日 |
渋谷幕張 |
10月12日 |
慶應湘南藤沢 |
9月27日 |
合格力判定サピックスオープン① |
10月25日 |
合格力判定サピックスオープン② |
11月15日 |
合格力判定サピックスオープン③ |
12月6日 |
合格力判定サピックスオープン④ |
【日能研】
9月6日 |
合格判定テスト① |
10月4日 |
合格判定テスト② |
11月1日 |
合格判定テスト③ |
11月29日 |
合格判定テスト④ |
12月23日 |
合格判定テスト⑤ |
このように、月1回を超える割合で、志望校判定に関わるテストが行われるのです。
もちろん9月からはサピックスではSS(サンデーサピックス)、日能研では後期日特が始まり、授業内での過去問演習やその宿題など、課題は増える一方になります。
これはサピックス、日能研に限らず、他の進学塾でも同じことです。
9月からは学習のしかたが「演習型」に変わる
夏前までは
- ①新しいことを学習し、それを理解して自分で使えるように練習する
- ②習ったことが自力でできるか、問題演習やテストで確認する
という学習の順番だったのが、いよいよ本格的に
- ①問題演習やテストで現状を確認する
- ②できなかったこと、知らなかったことなどを把握し、覚え直しや解法の確認、自力で解ききれるまでの練習をする
という「演習型」の学習の順番になるのも、9月からです。
月約一回以上の割合で行われるテストも、このサイクルで「できなかったこと、これからできるようになるべきことの確認」に使っていかなければなりません。
テストの出来によって確認した自分の「不足」を補っていくことで、志望校への合格に一歩一歩近づいていくのです。
テスト結果に一喜一憂し、視野が狭くなってはいけない
一方で、ここから数ヶ月に行われるテストには、冒頭に述べたような「受験校の決定」という役割もあります。
9月までで「第一志望校」に楽々合格できそうな偏差値を出すことができている場合はそのままがんばればいいのですが、多くの場合そうとは限りません。
残りの期間で偏差値をどのくらい上げられそうか、つまり第一志望校への合格可能性をどのくらい高められそうかを、毎回のテストで正確に、冷静に判断して最終的な受験校の選定を行っていかなければならないのです。
もちろん合格の可能性が高ければ嬉しいでしょうし、低ければ親子で心配し、落ち込むこともあるでしょう。
しかし大切なことは、お子さん以上にお父さん、お母さんが結果に振り回されてしまってはいけないということです。
たとえばお父さん、お母さんが「◯◯中学校に合格できなければ、今までやってきたことが全て無駄になってしまう」というように視野が狭くなってしまっていては、お子さんが柔軟に受験校選びをできるわけもありません。
もちろんギリギリのところまで第一志望校を目指してがんばるというのは大切なことなのですが、もしも第一志望校合格の可能性がどうしても高まらないのであれば(私学への進学を前提とするならば)、次善策をしっかり考えておくべきです。
第二志望、第三志望校がどんな学校なのか、第一志望校との違いはどんなところか、似ているところはどこか。
お子さんを進学させる可能性のある学校の様々な情報を、色んな角度から集め、それをお子さんと親御さんで共有しておくことが望ましいのです。
第一志望校以外の学校への進学=失敗
という図式を作ってしまうのは、誰にとっても幸福なことではありません。
もちろん第一志望校合格が何よりの目標ですが、いずれの結果になっても失敗ではない、という準備をしておくことも、一方で大切なことです。
まだ残暑が厳しい9月、6年生のお子さんとご家庭にとっては、いよいよ最後の追い込み次期へのスタート地点です。冷静に、一歩一歩踏みしめていきたいですね。