低学年からの塾通いは本当に必要?メリットとデメリットは
低学年のうちから塾に通わせたほうがいい?
子どもの将来を考えて「中学受験をするなら早めに勉強を始めたほうがいいのではないか」と低学年から塾に通わせようと考える親御さんも最近はいらっしゃいます。
でも、子どもが低学年のうちから塾通いをさせることは、本当に必要なのでしょうか。今回の記事では、そのメリットとデメリットについてまとめてみました。
低学年から塾に通うメリット
まずは、低学年のお子さんが塾に通うことによってどのようなメリットがあるのかについて考えてみました。
勉強の習慣がつく
低学年、特に1年生のうちは宿題の量も少ないので、家庭での学習が数十分で終わってしまうことがほとんど。
そのため「机に座って勉強をする」という習慣づけのために試行錯誤している親御さんも多いようです。
その点、塾の授業もそうですが、塾の予習や復習に取り組むことによって「勉強をするのが当たり前」という環境を得られることは、塾通いの最大のメリットといえるでしょう。
周りの友達も同じように勉強しているので、低学年のうちから自然とそのような環境に身をおけることは、本格的な受験勉強が始まる高学年になったころに活きてくるかもしれません。
勉強の楽しさを理解する
塾といっても、低学年のお子さんが対象の場合は、勉強の楽しさを伝えるようなカリキュラムを実施していることがほとんどです。
親はもちろんですが、先生たちも「子どもに勉強に興味を持ってほしい」という思いは同じです。
各ご家庭で勉強の楽しさを子どもに伝えられたらいいのですが、慌ただしい毎日の中で親がそこまでするのは、ハードルが高いと感じるでしょう。
そういう意味では塾に通って低学年のうちに少しでも勉強の楽しさを理解することは、子どもの好奇心を育むいい機会になると思います。
考える力をつけられる
1〜3年生のうちは、高学年の先取り学習をするのではなく、その先に必要になる「考える力」の基礎を形成する時期でもあります。
低学年のうちに、すぐに解答を導くのではなく、まずは考えることを習慣づけておくことができることは、高学年になってからの受験勉強に役立ちます。
中学受験の最新情報を得られる
「中学受験を考えているけど、子どもがまだ低学年なのでなにから手をつけていいのかわからない。」そう感じている親御さんからすると、塾は中学受験に関するさまざまな情報を得られる場所でもあるので、安心できる部分があるのではないでしょうか。
各科目のカリキュラムや指導要項の変化により、受験勉強の内容も刻々と変わっています。塾を通してその最近情報を知ることができるのもメリットのひとつといえるでしょう。
低学年から塾に通うデメリット
それでは、お子さんが低学年のうちから塾に通わせることで、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
自由な時間が減る
前述したように低学年のうちはまだまだ宿題の量も多くないので、家ですごす自由な時間があります。
友達と遊ぶだけではなく、身の回りの身近なものでなにかを作ってみたり、本棚に並んでいるちょっと難しそうだと感じるような本を手にしたり、自主性の幅が広がるでしょう。
塾に通わせることで子どもの自由な時間が減り、自分から何かしたいという意欲が少なくなってしまうこともあるかもしれません。
遊びの中から学べることも多々あります。放課後の多くの時間を塾や勉強に費やすことで犠牲にするものがあるということは頭のどこかに置いておいたほうがいいかもしれません。
親がプレッシャーをかけてしまう
大手進学塾では、低学年のクラスでも成績や偏差値が出ます。
成績の順によってクラスが上がったり下がったりするので、それを気にされる親御さんも少なくありません。
それに対してまだぴんときてない低学年のお子さんに、ついプレッシャーをかけてしまう方もいるのではないでしょうか。
もちろん成績や偏差値などは受験勉強に取り組む中で、大切なことではあります。しかしその意味を子どもが理解する前に親がプレッシャーを与えてしまうことで、勉強が「つらいもの」になってしまうこともあります。
親御さんが子どもの良さを成績だけで判断しないように気をつけたいものですね。
まずは学ぶことの楽しさを伝える
塾に通い始めると、低学年でもその成績が点数化されます。親としてそれが気になるのは当然のことかもしれません。
お子さんにとってそのプレッシャーをどう感じるかどうかは大きくちがいがあるようです。
低学年のうちは勉強の楽しさや好奇心を伸ばすだけでもいいと考え、まずは学ぶことや知ることの楽しさを伝えられたらいいですね。