大手進学塾それぞれの塾のテキストの違いと、チェックするべきポイントについて
塾の授業で使用するテキストには、それぞれの塾によって大きなちがいがあります。
ここでは、塾のテキストを効果的に使うために、どうチェックしたらいいかについてご説明します。
それぞれの塾でテキストに違いがある
それぞれの塾で準備されているテキストにも、塾によって大きなちがいがあります。
たとえばSAPIXのテキストは、毎週1冊ずつの小冊子です。改訂しやすいので、最新の入試傾向に合わせて対応されているといえます。
日能研、四谷大塚、早稲田アカデミーでは、しっかりとした分厚いテキストをつくっていますが、SAPIXのテキストと比べると、頻繁に改訂することができないようです。
四谷大塚が使っている「予習シリーズ」はとてもいいテキストです。
物語性があって子どもが楽しみながら読み進める内容になっていて、市販もされているので、これをテキストとして使っている塾もあるぐらいです。
特に理科と社会のテキストはフルカラーで、事例の羅列だけではなく「なぜそうなるのか」の物語性があるので、大人が読んでもおもしろいと感じます。
ぜひ手にとってパラパラとめくってみてください。
よくできた塾のテキストは、ただ難しい問題を並べた過去問題集などとはまったく異なります。
テキストだけではなく塾の授業でも、講師はいかに子どもたちを楽しませ、難問にも喜びながら取り組ませるかが腕の見せどころです。
授業を聴くことがマンガを読んでいるよりおもしろく、「わかった!」「なるほど!」という感覚が何よりもうれしいという経験をさせることが重要だからです。
こうした姿勢は塾のテキストにはっきりと表れるので、各塾のテキストを事前にチェックし、塾を選ぶポイントにしてください。
テキストの難易度は、最上位の子どもに合わせられている
実際にテキストの内容を確認して、「こんなに難しい問題ばかりで、うちの子大丈夫かしら」と不安になる親御さんもいらっしゃるかもしれません。
でも、テキストの難易度にあまり不安を感じる必要はありません。
塾のカリキュラムは、最上位の最難関校を志望校にするような生徒を基準にしてつくられているからです。
つまり、塾が用意するすべてのカリキュラムについていけない子も多くいます。
塾の生徒全員が超難関校を目指すわけではないので、それぞれの塾では成績によって「クラス分け」が行われています。
志望校のレベルによっては、テキストの中に「この問題は解けなくてもかまわない」というものもあり、その見極めをするのは塾の役割。テキストをすべてこなさなくても多くの子どもが難関校や中堅校に合格できるようになっています。
テキストも塾選びのポイントのひとつ
実際に塾のカリキュラムを見たら、かなりの難易度と量が要求されていることがわかると思います。
すべてをこなすことを考えるのではなく、テキストに最新の入試傾向が反映されているか、子どもにとって魅力的なテキストかなどをチェックポイントにして、塾を選ぶ際の参考にしてください。