中学受験 入塾テスト成功するためには? │ 入塾準備〜入塾テスト対策までをまとめてみた
この記事では、
中学受験をすると決めたものの、塾はいつから始めると良いのか?
また、入塾までにどんな準備をすればよいのか?
入塾準備・塾の選び方・入塾テストから、実際に入塾してからの勉強の進め方まで、中学受験の「入塾」に関する情報をまとめました。
目次
1. 中学受験の入塾はいつがベスト?
最初に、中学受験をするなら、塾はいつから始めるのか?についてお話します。
中学受験の入塾は新4年生からが基本
中学受験に挑戦されるご家庭の大半が、新4年生(3年生2月)からの入塾で塾通いをスタートさせています。
大手進学塾が提供している塾カリキュラムが、中学受験で求められる知識を4年生〜6年生の3年間で学習するカリキュラムを組んでいるため、基本的には新4年生からの入塾が推奨されています。
低学年からの入塾の必要性については、最後に解説しますが、受験に必要な知識の習得は4年生からの3年間で設計されているので、最難関校に合格しているお子さんも含め、4年生からの入塾が基本となっています。
2. 4年の入塾までにやるべき学習 まとめ
入塾と入塾テスト受講のタイミングに続いて、「入塾までに、どんな勉強をしておく必要があるのか?」について、まとめます。
入塾テストは所属クラスを決めることが目的ですが、中学受験で求められる知識が極端に不足している場合は、入塾テストで不合格となるケースもあります。
とはいっても、中学受験に挑戦する際に、新4年生までに、どの程度学習をしていれば良いのか?を予め知っていれば、難しいことは何もありません。
ぜひ下記を参考に、入塾までの学習計画を立ててみてください。
【目標】3年生の夏段階で、3年の学習内容が完成している
入塾テストでは、国語・算数で、小学校の3年生の学習内容までが出題されます。
そのため、多少の遅れはあってももちろん良いですが、3年生の夏の終わりには、3年内容を全てやり終えている状態にしておくのがベストです。
そして10月〜の入塾テスト対策を9月以降で行っていくのが理想のペースと言えるでしょう。
入塾までの学習は2教科(国語と算数)で良い
入塾テストに向けて、押さえておくべき学習についてまとめます。
教科は、国語と算数の2教科です。
中学受験では、理科と社会も取り扱われますが、入塾テストでは国算の2教科のみのため、理社の勉強は必要がありません。
ただ必要がないというと語弊があるかもしれないので補足すると、低学年時の国算の勉強が、理社の学習の基礎ともなるので、2教科をしっかり固めることが必要です。
入塾までに必要な学習は?
1年生〜3年生までの学習は、基本的には計算力・語彙力(漢字)を育てるようになっています。
特に新4年生で入塾した段階では、国語の読解力は、ほとんど、どれだけ言葉を知っているかに依存するほどで、低学年時の計算力・語彙力の習得は、中学受験全体の基礎になります。
入塾までにやるべき、国語と算数の学習については下記を目安にしてください。
目標 | 注意すべき点 | 先取りの上限 | |
---|---|---|---|
算数(計算力) | 整数の四則混合まで | ■文字の大きさ・縦横揃え ■暗算(10・100の補数) |
整数まで 小数分数は簡単なものまで |
国語(漢字) | 最低:3年漢字の読書き +4年漢字の読 |
■書き順 ■へんとつくりのバランス ■意味・熟語も覚える ■視・聴・体の見極め |
子供が好きなら、上限無し |
語彙力については、制限はありません。
お子さんが漢字や語彙が好きなら、どんどん進めてしまって問題ないですが、苦手なお子さんは先取り学習をしすぎないように注意しましょう。入塾前に勉強が嫌いになってしまっては本末転倒だからです。
入塾までに、絶対にやってはいけない「先取り学習」とは?
近年、中学受験の熱が高まるにつれて、低学年の学習量を増やすご家庭も増えています。
ただ、過度な先取り学習のせいで、難しくて辛いことばかりを経験した結果、低学年段階で「勉強が嫌い」になってしまう子も珍しくありません。
そのため、お子さんが自分から楽しく、新しいことをやりたがっている場合を除いて、下記の内容を入塾前に先取り学習することはオススメしません。
■ 分数・小数を扱う計算問題
■ 4年生内容の理科・社会の勉強
■ 学年に見合っていない、本を読ませる(あらすじしか追えない読書)
入塾前の低学年から、塾カリキュラムを進めておけば、後々楽になるかも…と考えるご家庭も少なくないのですが、入塾後新4年生から学習する内容は、低学年で勉強しているような、
「目に見える」
「実際に本人が体験したことがある」
「見て触れることができる」
といった具体的な概念を越えて、目には見えない、形の無い抽象的な概念を扱う点が大きく異なっています。
そのため低学年のお子さんが学習しようとしても、抽象的概念を捉えるための前提知識が備わっていないため、勉強しても理解できないことが大半です。
そのため、お子さんが自分から「やりたい」と思っていないのなら、先取り学習は逆効果になってしまいます。
まずは、入塾段階で求めらる国語と算数(計算力と漢字・語彙力)の習得に集中しましょう。
入塾までの1日の学習量・学習時間目安
入塾までにやっておくべき学習について触れましたが、日々どのようにして学習を進めれば、入塾に必要な知識が身につくのか?も気になると思います。
問題集から得られる知識(計算力・語彙力)に加え、入塾までに「親と決めた時間になったら、勉強をスムーズに始められる」学習習慣をつけることも大切です。
そのため入塾前の低学年の間は、まとめて長い時間を取るのではなく、毎日少しずつ勉強することが大事です。
問題集を、1日に各教科1〜2ページ解くペースで、3年生の夏までに3年の学習内容を完成させることは十分できます。(勉強を休む日をとっても、十分終わる余裕を持った計画が立てられます。)
下記に、学習量と学習時間の目安をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
小1 | 小2 | 小3 | |
---|---|---|---|
目標 | 毎日決まった時間に勉強を始められる | 毎日決まった時間に集中した勉強を続ける事が出来る | 夏に3年生内容終了。 その後入塾対策 |
教材 | 教科書準拠問題集 今すぐ始める中学受験(小1用) |
教科書準拠問題集 今すぐ始める中学受験(小2用) |
教科書準拠問題集 自由自在(3・4年) 今すぐ始める中学受験(小3用) |
1日の学習量 | 小学校の宿題+ 算国各10分 |
小学校の宿題+ 算国各20分 |
小学校の宿題+ 算国各30分 |
入塾準備のオススメ問題集
続いて、入塾準備の段階で使用するオススメの問題集を紹介します。
教科書準拠問題集(教科書ワーク)
小学校のカリキュラムに準拠したワークです。
入塾準備の学習をする基軸となります。難易度は低めで、国算1ページを毎日進めてください。
自由自在 小学3・4年
3年生から始める、中学受験を意識した内容も取り扱っている問題集になります。
そのため、教科書準拠問題集と比較すると、難易度は少し高めになります。
教科書ワークと併用して、3年生から毎日国算1ページずつを取り扱いましょう。
入塾テストにも対応できる知識が身につきます。
自由自在で、わからない問題がある場合は、教科書ワークの理解が不足しているので、戻ってやり直しが必要です。
4つのステップで考える力を伸ばす! 今すぐ始める中学受験シリーズ
中学受験の入塾スタート段階で、算数の力を十分に身につけるための問題集です。
教科書ワークと自由自在にと併用して、1日1ページやることを想定して作られています。
計算力はもちろんのこと、中学受験で必要な「自分で考える力」を伸ばしながら学習を進められるため、オススメです。
3. 上位クラスでの入塾を目指す 入塾テスト対策まとめ
入塾テストで最大の目標は「上位クラス」に所属することです。
ここでは、上位クラスで入塾を目指すべき理由から、実際に入塾テストで良い結果を出し、上位クラスに入るための方法についてまとめます。
なぜ、上位クラスでの入塾を目指すのか?
入塾テストの準備が大切な最大の理由は、クラス分けの判断材料になるからです。
塾に入るとわかるのですが、どのクラスに振り分けられるかは、中学受験の結果に大きな影響を及ぼします。
そのため、塾のスタート時にできるだけ上のクラスに入っておくと有利です。
もちろん、ほとんどの塾で定期的にクラス分けテストを実施してクラス替えが行われるのですが、このクラス分けテストで上のクラスにいくことが、案外難しいのです。
サピックスを例に出すと、クラス分けテストは全クラス共通。
同じテストを受けてその点数でクラスが分かれます。
しかし、授業内容がクラスによって異なるので、テストに出される学習内容に下位クラスの子は取り組んでいない、ということもあるのです。
上位クラスの子は習っているので、解ける子がほとんど。
その結果、下位クラスの子がなかなか上位に上がれないという状況があります。
とはいえ、上位クラスに一度入れたら安心というわけでもありません。
油断してあっという間に下位クラスに転落する子どももいます。そのまま挽回できずに受験を迎えるというパターンもあるので要注意ですね。
大きく開いてしまった差を埋めるのは、本当に大変です。塾のシステム上、あとでクラスを上げるのは難しいということを意識して、入塾テストに臨みましょう。
入塾テスト対策は、3年9月〜10月で行う
入塾テスト対策は、3年の9月以降に行っていきましょう。
優先すべきは、入塾までに必要な勉強をしっかりやり切ることです。
3年の8月までに3年の学習内容を終わらせて、その後は入塾テスト対策を意識した学習に切り替えていきましょう。
【入塾テスト対策】テスト形式に慣れておくことは必須
入塾テスト対策として、最も大事なのは「テストの形式に慣れる」ことです。
低学年のお子さんは、学校のテスト以外の模試を受けた経験が乏しく、決められた時間に、どれだけの問題を解けばいいのか?全くイメージがつかめないままで、入塾テストに臨んでしまうと、普段の力が出せないことも、よくあります。
そのため…
■ 解答用紙に書き込む練習をする
■ 時間を測って問題を解いてみる
■ 入塾テストのサンプルを見てみる(過去問対策ではなく、量を見て驚かないようにする)
といったようなことを事前に行うことで、入塾テストで普段の実力を発揮しやすくなります。
入塾テスト対策は何を勉強する?オススメ問題集
入塾テスト対策で、具体的に何を勉強すれば良いのか?は少し難しい質問になります。
というのも、入塾テストは塾側が基本的には公開しておらず、入塾テスト自体が1度限りのものなので、類題問題集なども限られてきます。
入塾テスト対策の学習としては、3年学習内容の完成に加えて、入塾テストを意識した少し難易度の高い問題にも挑戦してみると良いです。
入塾テスト対策のオススメの問題集は、
『中学受験 入塾テストで上位クラスに入るスタートダッシュ』がおすすめです。
中学受験 入塾テストで上位クラスに入るスタートダッシュ
こちらの問題集は入塾テストに必要な知識を完成させながら、入塾テストを想定したテスト形式の体験までが可能なため、入塾テスト対策が1冊で完了します。
入塾テストで不合格もある?不合格になった場合の対策まとめ
入塾テストで不合格になる場合もあります。
特にサピックスは中学受験業界の中でも特に高い入塾基準を設けているため、不合格になるケースも多いです。
もし入塾テストで不合格になった場合は、第一に「お子さんが普段の力を、どの程度出せているか」を確認しましょう。
もし「テストに緊張して解けなかった」「テストが初めてで、うまくできなかった」という場合(知識の問題で、勉強不足ではない)、テスト対策を再度行い、同じ塾で再度受験をするのも手です。
ただ入塾前の学習が間に合っておらず、入塾することも難しいという場合は、他の塾も合わせて検討をしていきましょう。
入塾テストは受け直しOK?実は3回まで挑戦可能
意外と思われるかもしれませんが、入塾テストは受け直しが可能です。
不合格だった場合に加え、テスト結果が振るわず、希望していたクラスに入れなかった場合は、受け直しも検討しましょう。
塾によってテストの開催スパンは異なりますが、10月〜12月の間で最大3回程度までは受験できると思います。
1ヶ月ほど、入塾テスト対策の時間をとって、再度入塾テストに臨みましょう。
ただし、テスト内容を暗記して、実力以上のクラスに入るのはNG
入塾テストで高い点数を取り、上位クラスに入ることはもちろん大切です。
ですが、それ以上に大切なことは、塾に入った後に、お子さんが勉強に進んで取り組むことができ、勉強した分だけ、成績が上がるように準備することです。
そのため、入塾テストで上位クラスに入ることだけを目的に学習を進めないよう注意が必要です。
最上位クラスに入れなかったから「受験に失敗した」と考えて、お子さんを責めるケースも毎年一定数報告されていますが、お子さんの現状を正しく捉え、入塾後に成績を伸ばしていくために、どうすれば良いのか?を考えることが大切です。
また、入塾テストの内容を、過去問を事前に手に入れることで乗り切ろうとされる方もいますが、暗記頼りで実力以上のクラスに入っても、入塾後にすぐにクラスが下がり、お子さんが自信を喪失してしまうことに繋がだけなので、入塾テストは正攻法の勉強で臨みましょう。
(入塾テストの問題形式や解答用紙を確認しておくという作業は推奨します)
4. 入塾までの家庭の学習方針について
続いて、入塾までの学習の進め方について、最難関校に合格しているご家庭・入塾後に成績を安定して伸ばせているご家庭に共通している、ご家庭の学習方針についてまとめていきます。
入塾準備を進めるにあたり、お子さんの学習において、お母さん・お父さんが何を大切にしてあげれば、入塾後に成績が伸びるのか?がわかります。
入塾までの最大の目標は「学習習慣」の確立
入塾準備として、3年生夏までに3年生の学習内容を最後まで完成させる必要があるのは前述の通りです。
この学習量をやり切ることも大事なのですが、同様に大事なことは、「お子さんが決められた時間になると自分から勉強できる」学習習慣を身につけることです。
入塾後に安定して成績を伸ばしているお子さんや、最難関中学に合格するお子さんは、低学年の段階で既に学習習慣が確立されている点が共通しています。
もちろん、始めるタイミングでお母さんやお父さんの声掛けが必要だというなら、それでも構いません。
もちろん、勉強は面倒くさいと感じる時も当然あるでしょう。
それでも、勉強することを「当然の習慣」として、自分事として勉強ができるように、学習を習慣化できるかどうかで、中学受験の結果は大きく変わってきます。
親にやらされて、勉強は嫌々やっている…といった状態にならないことが大事です。
入塾までに身に着けたい「知的好奇心」
学習習慣と同様に大事なのが、「なぜ、そうなるのか?」と、お子さんが強い興味を持って考えられる「知的好奇心」です。
中学受験の勉強では、与えられた課題を覚えるだけでは、どうしても成績は伸びません。
「なぜ、そうなるのか?」「どうして、そうなったのか?」という仕組みや因果関係を理解できるような学習が求められます。
そのため、子どもの頃から「なぜ?」という疑問を持つ事ができて、周りの大人に聞いたり、時分で調べることを楽しみながら、どうしてそうなるのか?という答えを、自分なりに納得し理解できるような、知的好奇心の強いお子さんは、中学受験で成功しやすいです。
入塾前の勉強でも「なぜ?」という気持ちを、言葉に出せるようにしてあげ、納得するまで答えを探せるようにしてあげてください。
また、勉強以外でもお子さんとの日常会話で「なぜ?」という疑問に答えてあげたり、お子さんの好きなことを、突き詰めて一緒に調べて上げることでも、お子さんの知的好奇心を育てていくことができます。
入塾前に「勉強嫌い」にさせないためには?
入塾までの学習において最も気をつけるべきことは、絶対にお子さんを「勉強嫌い」にさせないことです。
どれだけ先取り学習をやって知識を増やしたとしても、入塾段階で勉強が嫌いになってしまっているお子さんは「やらされ学習」から抜け出すことができず、自分から積極的に勉強できるお子さんたちには、貯金していた内容もすぐに追い越されてしまいます。
そのため、入塾までに必要なことは、適切な時間内で、適量を勉強するという習慣を作ることです。
低学年のお子さんに対しても「空いてる時間があったら、勉強しなさい」と考えるお父さん・お母さんも珍しくありません。そのようなときは、必要以上に無理にやらせてしまっても、勉強嫌いが加速してしまうことを思い出してください。
5. どの塾に入塾する?お子さんのタイプ別 成績の上がりやすい「塾の選び方」
どの塾に入塾すればよいのか?
中学受験の塾を選ぶのにも悩まれる方も多いです。
中学受験に「塾通い」が必須な理由
そもそも中学受験をするなら、塾に通うことは必須うなのか?と考える方もいると思います。
結論としては、中学受験に挑戦するなら塾通いは原則必須です。
塾に通うべき理由は大きく3つあります。
進学塾に通わせることが中学受験に有利な3つの理由
■ 1つ目の理由 中学受験までのカリキュラムがしっかり組まれている
■ 2つ目の理由 定期的で計画的なテストの仕組みがある
■ 3つ目の理由 志望校に関する情報がある
詳細な説明は、ここでは省略しますが、結局のところ、中学受験の本番試験で求められる知識を最短で学ぶにはどうすれば良いのか?を各塾が長年研究してきたのが「カリキュラム」になります。
そのカリキュラムを専門で教えているのが塾の先生です。
ごく一部、ご家庭での学習だけで中学受験に挑戦される方もいますが、そのような場合は、お父さん・お母さんがお子さんにつきっきりで教えてあげることが前提となっていますので、基本的には塾通いは中学受験には必須と言えるでしょう。
お子さんの性格別 入塾先の選び方
塾を選ぶ際には、多くの方は、大手進学塾の中から選ばれることになると思います。
大手進学塾を選択する場合は、お子さんの性格に合った塾に入塾することが大事です。
お子さんの性格に合わせて塾を選ぶには下記の表を参考にしましょう。
新しいことをどんどん進めて、他の友だちと競い合うのも好き、というお子さんは、サピックスが合っています。
サピックスは家庭学習が鍵になってくるため、お母さん・お父さんがしっかりお子さんの学習を見て上げることが必須となってきます。
反対に自分のペースで、コツコツ真面目に勉強することが得意なお子さんで、同じ様な問題を繰り返しても「つまらない」と感じないのであれば、確実に積み上げていく日能研が合っていると言えるでしょう。
早稲田アカデミーと四谷大塚は近年のカリキュラム改訂で、カリキュラムの進度が上がっていますが、カリキュラムがお子さんだけで勉強しやすく設計されているので、親御さんの関わりはサピックスと比較すると少なくても済むようになっています。
最難関校に合格するには必ずしもサピックスに行かなくてはならないというわけではなく、お子さんの性格・現状にあった塾を選択することが大事です。
詳細は塾の選び方や、各塾の特徴を別途詳しくまとめておりますので、そちらも合わせてご参考にしてください。
塾の選び方、使い方
サピックスの特徴
四谷大塚の特徴
早稲田アカデミーの特徴
日能研の特徴
浜学園の特徴
希学園の特徴
どの校舎に入塾すべき?
大手進学塾は、ご自宅から通える校舎が複数ある場合も珍しくありません。
ご自宅から通える近さも重要ですが、その校舎で、近年、お子さんの目標とする志望校と同レベルの中学校への合格実績がどの程度あるかに注目してください。
また校舎をみてみて、先生たちが慌ただしくしていないかも入塾先を決めるポイントの1つです。
特に面談時に教室長が対応できない校舎は、人手不足の可能性があります。
大規模校舎か、小規模な校舎にすべきか?と悩まれる場合もあると思います。
大規模校舎はお子さんのレベルに合ったクラスが選びやすいという特徴があります。
その一方で、下位クラスには経験の浅い先生が回ってくることも、よくありますので、注意が必要です。
小規模校舎に入塾される場合は、先生とのコミュニケーションが取りやすくなるメリットがありますが、クラス内での生徒のレベルにバラツキが出やすいという特徴もあります。
お子さんの性格と現状の成績に合わせて、進学実績の高い校舎を選択することが重要です。
入塾先の候補として、個人塾はありか、なしか?
おうちの近くに大手進学塾がないなど、様々な理由から、大手進学塾以外の選択をされる場合もあります。
結論から申しますと、個人塾や、四谷大塚準拠塾を選択しても問題はありません。
ただ重要なのは、やはり、お子さんとご家庭が目指す志望校の合格実績があるかどうかです。
塾側に志望校に合格させるノウハウがあるのかどうかが大事です。
特に地方の塾になると、大手進学塾より地元の中学校に高い進学実績を持っている塾もありますので、個人塾も含めて、入塾先を選ぶ際には近年の進学実績をよくみるようにしてください。
また外部の模試を利用できる環境であるかどうかもポイントです。
四谷準拠塾以外の個人塾では、塾内部で作成されたテストだけで完結することもあります。
お子さんの現状を測りにくいケースもよくありますので、この点も注意してください。
6. 入塾テスト〜入塾後半年の過ごし方
入塾テストが終わったら、そこからがいよいよ中学受験の始まりです。
入塾からロケットスタートを切り、どんどん成績を上げていくための、入塾テスト後〜通塾開始半年の過ごし方・勉強方法についても、ここでまとめます。
入塾テストの結果の受け止め方
入塾テストの結果は、一通り確認しましょう。
全体の正答率が高く、お子さんが間違えてしまった問題は、塾の求めている学習基準で不足している箇所と言えます。
入塾テストから入塾までは、十分時間がありますので、入塾テストで明らかになった弱点を予め対策しておきましょう。
特に国語では、思ってた以上に難しい言葉・漢字が使われていたと感じられるご家庭が少なくありません。その場合は、日々の語彙力・漢字力トレーニングの見直しも行ってください。
また、入塾テストの結果、希望していたクラスに入れなかったということもあります。
その際に絶対やってはいけないことは、お子さんを責めたり、親が過度に残念がることです。
入塾後にどのようにクラスを上げればいいのか?
今回のテストで入れたクラスから、どんな勉強が必要なのかを考えていきましょう。
(上位クラスの授業でしか扱われない問題をいつやるか?など)
同様に、希望していたクラスに入れた場合も、そのクラスでの順位を維持して、勉強をどのように進めていくのか?を親が考えていくことが大切です。
入塾テスト〜入塾までの学習の進め方について
入塾テスト後〜入塾するまでの学習は、基本的には3年の内容の復習と強化になります。
新4年生で授業で扱う単元の予習は無理にする必要はありません。
ここからは、4年生の授業を受けて、お子さんが理解ができるサイクルを作ることが大事なため、余裕があるうちの予習に頼り切って授業を乗り切ってしまうことはあまり得策ではありません。
それよりは基礎力を固めて、4年生内容の授業を理解できる土台を作ることに注力しましょう。
ただ、お子さんが興味を持っているのであれば、親子で4年生内容をパラパラ流し読みするくらいの予習はオススメです。
どんな内容で、どんなレベルの問題をやるのか?
親子で確認してみると良いでしょう。
入塾後半年の学習の進め方
いよいよ塾がスタートします。
入塾から半年は、まず通塾慣れることが大事です。
体力面ももちろんですが、授業を受けて、家での宿題をこなし、小テストを受け、弱点を対策する。
このような「授業内容」を理解する学習サイクルを初めの3ヶ月で作り出せるように頑張りましょう。
ポイントは「授業に出て、宿題を全部やっていれば、それでいい」と思わないことです。
お子さん1人1人理解ができないことは違います。何が理解できていて、何が理解できないかを確認しながら、学習を進めることが中学受験には必須です。
また1ヶ月の学習の中で、過去の3ヶ月の学習で忘れていることを思い出す時間も設けれるように学習時間を調整することも大切です。
理解が浅いこと・忘れてしまっていることを埋めながら、日々の学習を進めていくことを目指しましょう。入塾から半年で、この学習サイクルが築けると、勉強した分だけどんどん成績が上がっていく環境が出来上がります。
ぜひ頑張ってみてください。
7. 低学年からの入塾を検討する際の注意点 まとめ
中学受験情報局では、基本的には新4年生からの入塾をオススメしていますが、低学年からの入塾についても解説します。
低学年からの入塾の流れ
低学年からの入塾は、1年生〜3年生まで、どのタイミングで入塾しても構いません。
低学年からの入塾も入塾テストがあり、クラス分けが行われます。
ただ、低学年時から上位クラスに所属していたとしても、4年生以降、そのクラスの在籍を約束されるわけではありません。
実際のところ、低学年から通っていて上位クラスにいたお子さんの多くが、その後クラスを移動しているのが実情です。
低学年からの入塾のメリット・デメリット
低学年からの入塾のメリットは、「授業内容が比較的楽しい」ことがあります。
塾の低学年カリキュラムは、お子さんの考える力を伸ばすことを目的にしているため、子どもの興味をひいて、楽しく学べる教材を導入しているからです。
そのため早い段階から、塾通いに慣れながら、考える力(ひらめき・非認知能力)を伸ばす授業に参加できます。
親御さんが、低学年時の成績を気にせず、軽い気持ちで通わせることができる上で、お子さんも塾を楽しめるなら、低学年からの入塾もメリットが大きいと言えるでしょう。
反対にデメリットとしては、お子さんが塾に通うことが嫌な場合、勉強嫌いが加速することがあります。
また、低学年のクラス分けが持つデメリットもあります。
天才タイプのお子さんで、低学年時に軽く上位クラスに入れたお子さんは「この程度でいいんだ」と勉強しなくても、高い順位にいられると思ってしまうことがあります。
ところが、4年生になって多くの生徒が入ってくると、今までのようには行かなくなるものの、どうしても勉強に身が入らなくなるというお子さんも、よく見かけます。
反対に、低学年で下位クラスから始めてしまった結果「自分はこのクラスくらいでちょうどいい」とお子さんが勝手に納得してしまい、今のクラスで満足してしまうというケースもあります。
低学年からの入塾を検討する際は、お子さんが楽しく通えて、日々学習する習慣が正しくつけていけるかどうか?低学年段階では、順位や競争を気にせずに、勉強キライになったり、自信を喪失することがないか?を注意してください。
8. 最難関校に合格するご家庭がやっている入塾対策とは?
最後に、よくある質問に回答します。
中学受験を検討される際には、多くの方が、
「灘や開成、御三家などを初めとする最難関中学校に合格する子は、きっと入塾前か特別なことをしてるのでは?」
といったような疑問を持たれるようです。
実際に、最難関校と呼ばれるお子さんを見てみると、入塾段階からすぐに頭角を現すお子さんが多いのは確かですが、 入塾前から勉強漬けになっているというお子さんは、意外にも少ないのです。
最難関校に合格できるお子さんは、やはり知的好奇心が強く、自分の好きなことをとことん調べる凝り性であったり、カードゲーム・ボードゲームが強かったりなど、勉強以外でも、普段から頭を使っている機会が多いことが上げられます。
結局のところ、入塾までに大切なことは、子どもたちが「学びたい」と思える環境を作りながら、必要な学習を毎日決まった時間に取り組めるようにしてあげることです。
「知的好奇心の育成」と「学習習慣の確立」。
ぜひこの記事を参考に、入塾までに、ぜひ無理なく、親子で楽しく習得できるようにしてみてください。
主任相談員に聞きたいことがございましたら、「主任相談員に聞きたい!」申し込みフォームより、お申し込みいただけますと、次回以降の話題として取り上げる可能性もございます。ぜひ、お申し込みくださいませ。