【男の子の中学受験】男子校への向き不向きをチェックしよう!
男子校ならではのメリット
男子校には、「医者になりたい」「政治家になりたい」「絶対に留学したい」などのように、高い目標設定をしている子どもたちが多く集まりやすい傾向にあります。
友人同士で目標を共有したり、「僕はこうしたい」などと夢を語り合ったりすることもよくあるので、刺激し合える仲間とも出会いやすいでしょう。
例えば、「あいつがこんな目標持っているんだったら、俺も負けられないな」という思いが生まれ、
「じゃあ、そのためにはどういう情報を集めなければいけないんだろう?」などと考えるようになり、自分にとって必要な情報を自分自身の手でつかみ取ろうとするようになります。
自分で何かの物事を成し遂げられるように成長していけるのが、男子校の最大の利点だと思います。
また学校生活において、思春期特有の異性への感情を学校の中で変に意識することなく、勉強や部活に集中して取り組めるのも男子校ならではのメリットといえるでしょう。
男子校の授業の特徴
男子校の授業は共学の学校に比べると、早めのペースでどんどんと進んでいくケースがよくあります。
竹刀を片手に厳しく指導するというようなことはありませんが、先生方がキビキビと指導されていることが多いのも特徴のひとつです。
また、あまり褒められる話ではありませんが、生徒たちが国語の授業中に数学の宿題をするといったような、授業中の「内職率」が非常に高いという印象もあります。
男子校に向いている子供のタイプ
①目標がはっきりしている
しっかりと自分を持っている子どもは、男子校に向いています。
特に自分の目標がはっきりとしている子に関しては、男子校はこの上なくおすすめです。
中にはこのような男子校の特徴を逆手にとり、目標がなかなか見つからない子供をあえて男子校に入れて、しっかりした目標を持たせようとする保護者の方もいます。
ただ、中学受験の専門家としておすすめだとハッキリと断言できるのは、もともと明確な目標を持っている家庭の子どもだといえます。
②意思の強さがある
自分の子どもは少し気が弱いので、男の子ばかりの男子校では上手くやっていけないかもしれないと考える親もいます。
しかし、一見すると気弱に感じる子どもだったとしても、周りに自分の意思を伝えづらいだけで、内面にはしっかりとした目標を持っている場合もあります。
そのようなタイプの男の子であれば、男子校への進学を目指すのもいいでしょう。
反対に、目標がまだあまり定まっていない子どもの場合は、さまざまな視点を持たせるという意味において、男女別学ではなく共学校への進学をおすすめします。
男子校の卒業生はどんなタイプが多い?
きちんとしたデータを取っているわけではありませんが、男子校の卒業生には起業や自営をする方が多い傾向にあると感じます。
もちろん、サラリーマンとして企業で活躍する生徒が大多数ですし、官僚の世界などに入ってエリートとしてキャリアを積み上げている生徒も数多くいます。
男子校の中で育ってきた子どもは、さまざまなタイプの男性とともに思春期を過ごしてきているぶん、社会を生き抜く術を持っているのかも知れません。
どんな業界であれ、男子校出身者には、独自の世界を持って社会で活躍する方が多いといえるでしょう。
関東でおすすめの男子校
関東で人気が高まっている男子校は、海城中学、駒場東邦中学(駒東)です。
海城中学は「帰国生入試」を行うなど、グローバル意識をもった教育方針を示しています。
このような学校では、日本だけでなく、世界の中での自分たちの位置づけを意識する考えを築けるでしょう。
関東の男子校の校風
関東の男子校は、それぞれの学校ごとに校風の特色があります。
文武両道だったり、自由や自主性に重きをおいていたりとさまざまです。
具体例を挙げると、浅野中学は、男子生徒がたくましく勉強に向かえる雰囲気を作っています。
麻布中学は、自由や自主性を重んじる校風で「入学しても勉強しない自由もある」と考えているため、上下の学力差が大きいという特徴もあります。
関西でおすすめの男子校
関西の最難関校でいうと、灘中学、東大寺学園中学、甲陽学院中学。中堅校であれば、六甲学院中学、高槻中学はおすすめの男子校といえます。
西日本全体で見るとするならば、鹿児島のラ・サール中学もおすすめの男子校です。
九州地域でラ・サール中学が人気の高い理由のひとつとして、大学への進学実績が良いという背景があります。
この事実からも、進学率の高い男子校は強いということがわかります。
合格しても入学するとは限らない!?
関西在住でなくても、日本全国でも最難関と言われる灘中学を受験する子どもがたくさんいます。
ただ、灘中学を受験したからといって、合格したら必ず入学するかというと、それはまた別の話です。
特に東京、千葉、埼玉方面に住んでいる子どもが灘中学を受けに来る場合は、実際に合格したとしても進学するケースはほとんどないでしょう。
信じがたいかもしれませんが、このような受験生は本命校を受験する前の前受け受験(受験練習)として、灘中学の入試に挑むことがあるのです。
さらに、福岡から受験しに来る子も、ラ・サール中学や久留米大学附設中学を本命にしていて、記念受験として灘中学を受験するケースが多くなっています。
灘中学は全国から受験生が押し寄せる学校ではありますが、実際に関西以外に住んでいる子どもが進学することは少ないといえるでしょう。