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中学受験 中学受験の難易度ってどれくらい?

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公開: 最終更新日:2021年07月21日
  • 中学受験に興味はあるけれど、私立の学費はどれくらいなんだろう?
  • 高校受験との違いは?
  • 偏差値ってよくわからない……

などなど、中学受験をするにあたっては様々な疑問が湧いてきますよね。
今日はそんな、そもそもの疑問点を解決していきましょう!

1.中学受験は特殊な受験

まずは、気になる中学校の学費(年換算)を見てみましょう。

公立中学校の場合

平均合計 48万1841円
内訳:

教育費 12万8964円
給食費 3万8422円
校外活動費 31万4455円

私立中学校の場合

平均合計 133万8623円
内訳:

教育費 102万2397円
給食費 4154円
校外活動費 31万2072円

(「子どもの学習費調査2014年度」文部科学省)

年度やデータで誤差はありますが、公立中学校では年間約50万円、私立中学校では約130万円の学費がかかります。
私立に通う場合は、公立の約2.6倍の費用が必要になるのです。
※ただし、三年間の授業実数は、公立が約3045時間(文部科学省 中学校学習指導要領)であるのに対して、首都圏、関西圏の大規模私立中学校では3800時間以上の学校が多く、約3800時間として計算すると、時間あたりの学費では約2.15倍となっています。

公立中学校 年間授業実数約1015時間/50万円
(1時間あたり約478円)
私立中学校 年間授業実数約1266時間/130万円
(1時間あたり約1026円)

それでも私立を選ぶ理由としては、以下のような意見がよく挙げられています。

 

  • 学校独自の教育理念がある
  • 教育理念に沿ったカリキュラムや教職員がそろっている
  • 施設や学習環境が充実している(LL教室、温室プール、メディアセンターなど)
  • クラスの人数が少なく、先生の目が行き届く(いじめなどが発覚しやすい)
  • 教職員のレベルが高い
  • 受験予備校の人気講師等も、非常勤で来る
  • 大学受験に特化した授業が受けられる
  • 多くの学校が5年間で6年分の学習過程を終え、最後の1年は大学受験に集中できる
  • 公立中学に比べ大学合格実績が良い
  • 六年間の一貫教育で得られるものがある(精神面・学習面・一生の友人など)

 

中学は、公立に進学する生徒が80~85%、受験をするのは僅か15~20%にすぎません。
必要に迫られてではなく、「多少労力とお金をかけてでも、早い段階から我が子の将来を見据えた進学をさせたい」と願う、教育熱心なご家庭のみが参加する、難易度の高い特殊な受験といえます。

2.中学受験と高校受験の違いって?

ここで、中学受験と高校受験の違いを見てみましょう。
まず、大きな違いのひとつに「偏差値」があります。
偏差値とは、ある試験を受けた人全体の平均を50として、自分がどのくらいの位置(レベル)にあるかを示す数値です。
試験の規模・時期・受けた生徒層によってズレが生じるため、単純に比較は出来ませんが、学力を測る目安とされています。

この偏差値によって中学受験と高校受験を比較すると、中学受験では、偏差値が10~15ほど低く示されます。
なぜかというと、中学受験と高校受験では、母集団の数が大きく異なるからです。
というのは、首都圏の高校進学率は全国平均96%で、受験生の成績の幅も大変大きくなっています。
それに対し、中学受験をするのは小学校での成績上位層ばかりなので、難易度も大変高いのです。
高校受験は、公立や簡単な学校ならば、学校の基礎学力でも十分合格可能ですが、中学受験は、小学校の勉強とは全く異なる出題がされるため、一般に小学4年生の春頃から、受験に特化した塾通い・勉強法が必須であるとされています。

3.偏差値の高い学校でないと行く価値がない?

そんな厳しい試験に果たして合格できるのだろうか?
保護者の方も生徒さんも、不安になるかもしれません。
ここで、偏差値の高い中学校でないと行く価値はないのか?ということについても考えてみましょう。
私立中学には、大学実績がある学校(多くの場合、偏差値が高い学校)の他にも、様々な魅力があります。
たとえば高校・大学が併設されていて、推薦制度で進学できる学校もありますし、将来国際人として活躍できる人材を輩出するため、殆どの学校が、英語の授業数を公立より多く組んでいます。
国際学級の設置・英語のみで行う英語の授業・英語以外の語学学習のある学校や、パソコンを活用した授業・プレゼン力を高める授業に積極的な学校もあります。

また、最近では公立中高一貫校にも人気が集まっています。
東京に多いのは、中学・高校を分割しない、「完全六年一貫」教育を行う学校で、中学に当たる前期課程と高校に相当する後期課程というように設定されており、高校からの募集はありません。
変わらぬメンバーで、ゆとりがありつつも、独自の教育を全うできる環境といえます。(都立小石川、桜修館、千代田区立九段、三鷹など)
また、首都圏以外に多いのは、高校からの募集もある、いわゆる「併設型」の中高一貫校です。こちらも高校へはそのまま進学できます。
高校進学時に新入生も加わるため、刺激があり、切磋琢磨できる環境といえます。(神戸大学附属中、都立白鴎高附属、武蔵高附属、さいたま市立浦和など)
このように、偏差値の高い学校だけに魅力や価値があるとは限りません。
ぜひ、それぞれのお子さんにとっての「良い学校」を見つけてあげてください。

【最後に】

中学受験で得られるものは、合格通知だけではありません。
受験を終えたお子さんには、その辛い日々を通して身につけた知識、学習習慣、自分なりに考え・解決する力、自信、あきらめない強さ、達成感、親子の絆など、数えきれない一生ものの宝物が与えられることでしょう。

中学受験には時間も費用もかかります。
せっかく受験をするならば、なぜ、なんのためにするのか。ぜひ、じっくりご家庭で話し合ってみてください。
忘れられない素晴らしい経験ができることを、心から願っています!

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