「0.57の暗記」を活用しよう!(葉っぱ形の面積)
こんにちは、中学受験情報局 算数主任の前田昌宏です。
今回は曲線図形、円とおうぎ形の単元から「葉っぱ形」の面積の解き方について解説します。
次の図は正方形の中に中心角が90°の2つのおうぎ形をかさねたものです。斜線部分の面積を求めしましょう。ただし、円周率は3.14です。
おなじみの問題ですね。
四分円(90°のおうぎ形)-直角二等辺三角形=弓形
弓形×2=斜線部分の面積
という解き方が一番多いでしょうか。
少し計算が大変ですが、
10×10×3.14÷4=78.5
10×10÷2=50
78.5-50=28.5
28.5×2=57(cm2) です。
「重なり」というヒントに気づいたお子さんは
四分円×2-正方形=斜線部分の面積
と解けたでしょうね。素晴らしいです!
10×10×3.14÷4=78.5
78.5×2-10×10=(cm2)
少し計算を節約できました!
でも、
10×10×0.57=57(cm2)
と、簡単に解いたお子さんもいるのでは?
正方形の中にぴったり入った
レンズ形(葉っぱ形、木の葉形、ラグビーボール形など様々な呼び名があります!)の面積は、
正方形の面積の0.57倍になるんです。
正確に覚えておくととても便利ですね。
でも、円周率が3.14のときだけですよ!
この3つの解き方を見比べると、
計算間違いの可能性の少なさや所要時間の少なさという点で
「0.57」を覚えておくとテストで役立ちますね。
では、もう1問。
次の図は中心角が90°の3つのおうぎ形です。斜線部分の面積を求めしましょう。ただし、円周率は3.14です。
ここでのポイントは
①レンズ形は半分に切る → 弓形ができる
②弓形は、おうぎ形-三角形 または 移動して合体
の2点です。
このポイントは他の問題でも使えるので、ぜひ覚えておきたいですね!
すると次のようになるので、
20×20×3.14÷4-20×20÷2=114(cm2)
とわかります。
もし、下の図のアとイの面積が等しいことを知っていたら、
イの面積を2倍して
10×10×0.57×2=114(cm2)
とできますね。
図形問題にはこのように「覚えておくと、お得!」というコツがたくさんありますが、理由や仕組みも含めてお子さんが納得できると理解がぐっと早くなります。
他にも図形問題をはじめ、様々な算数の問題を解説しておりますので、ぜひ合わせてご参考ください。