実力テストで点を取れるようになるには、どうすればいい?
「復習テストでは点が取れるのですが…」
「実力テストになると成績が下がってしまいます…」
「習ったことが身についていないのでしょうか…?」
そんなご相談、中学受験情報局にも多く寄せられます。
ここでは、実力テストになるとなぜ点が取れないのか、どうすれば実力テストで結果を出せるようになるのかを考えたいと思います。
「ミスが多くって・・・」は本当?
「実力テストでミスが多くって…」
そんな声をよく聞くのですが、それってほんとうに「ミス」でしょうか。
お母さんが「ミス」と呼んでいるものの中には、実はミスとは呼べないものも含まれています。
たとえば計算ミスのように見えるものの中にも、九九の中の特定の段(6や7が多いのですが)に記憶が不安定なものがある、といった原因のものもあります。
これは「ミス」ではなく、記憶の不安定さからくるものですから、覚え直しという対策をとらなければ解決しません。
また計算に関しては「暗算力のなさ」が原因になっている失点も多いものです。
筆算に頼り切って暗算する習慣がないと、計算も速くならないし正確さも上がりません。
おすすめなのは「2ケタ×1ケタ」の暗算。
お父さん、お母さんが出題してあげて、お子さんに暗算させてみてください。
2ケタ×1ケタの計算、特に繰り上がりがあるものの暗算を練習すれば、計算力全般のベースアップに繋がります。
「授業ではわかっているようなのですが…」を疑ってみる
「今日の授業、わかった?」
「うん…わかった。。。」
そんなやり取り、日常の中でも多いと思います。
たぶんお子さんはウソなんてついていないし、正直に答えているのでしょう。
しかし、一斉授業の塾の授業を受けたお子さんの多くは「だいたいわかった」くらいの感じで帰っていくことが多く、実際のところは「わかったような気がする」というお子さんも多いのです。
これは、成績順にクラス分けがされているとはいえ、同じクラスの中でも理解度や理解のスピードにお子さんそれぞれで差があるからです。
担当の先生は、クラスの中でも標準的、平均的な学力、理解力の子が「なんとか理解できる」くらいのペースで授業を進めます。
だから下のクラスから上がったばかりの子などにとっては難しい内容です。
だから、大切なのはまず「授業時間にできるだけ理解する」ことです。
そのために、「聞き方」をあらためてチェックしましょう。
- 先生が説明を始めたら、書いている途中でも手を止めて聞くことに集中する
- 聞きはじめて「わかりにくい」と感じても、最後まで聞けばわかることが多いから、最後まで集中して聞く
- 話している人の顔、口元、目などを見て聞くほうが内容を理解しやすいので、先生の顔を見ながら聞く
といった、基本的な「理解するための話の聞き方」を具体的にお子さんに伝えてあげるようにしましょう。
復習のサイクルを確立する
いくら授業で理解できたとしても、繰り返し思い出し、やってみないと忘れてしまいがちです。
まずは、授業から帰ってきたその時に「今日の授業ではどんなことを習った?」と聞いてみましょう。
塾からの帰りが遅い場合もありますから、その場で宿題ができなくても構いません。
まずは「どんなことを習った?」で授業の内容を思い出してもらい、授業の記憶を定着させるように働きかけてみましょう。
この一手間があると、次の日の宿題演習でもずいぶん出来が違うはずです。
習ったことが実力テストに出題されるのは、多くの場合数か月後。
それまでに忘れてしまっては得点に結びつきません。
意識的に、復習テストやカリキュラムテストで間違った問題をやり直す機会をとることが重要ですね。
長い時間とることが難しい場合は、朝学習の中に「過去の問題1問」を入れるだけでも大きな効果があります。
1日1問ずつ演習しても、1か月で30問の復習になります。
授業の聞き方を見直すことと、復習にサイクルを確立すること、これを意識して行動に落とし込んでみましょう。必ず効果が現れてきます。
ぜひ実践してみてください。